デザイン×クリエイティブセミナー
旭川市は2019年にユネスコ創造都市ネットワークの「デザイン都市」に認定され、デザインを通した街づくりを積極的に進めています。
とはいえ、市民にはまだまだ浸透していないのも事実であり、近年は行政や各団体が主催して、さまざまなデザインセミナーやイベントが開催されています。
そんな中、福井県鯖江市を中心に開催される「RENEW」というイベントを通して街づくりに尽力している、「TSUGI」で代表を務めている新山さんが旭川に来て講演してくれました。
新山さんはもともと福井県生まれではなかったのですが、2009年に福井県鯖江市に移住し、鯖江市の地域活性化に試行錯誤しながら取り組み、仲間と共にRENEWをスタート。
当初はあまり協力的ではなかった鯖江市の地元の企業を根気強く説得し、話し合い、イベントに巻き込むことで、いまは地域を代表するイベントへ成長させました。
鯖江市を含む、越前鯖江エリアには漆器、繊維、刃物、などさまざま伝統工芸があるそうで、モノづくりの盛んなエリアですが、他の産地と同じように技術者の高齢化、後継者不足などで存続が危ぶまれる産業もあるようです。
RENEWを通して、そうした伝統工芸のモノづくりに光を当てることで、若い世代が興味を持ち、産業の活性化につなげていきたいとのことでした。
私たちの住む旭川市も、家具だけでなく、金属加工、陶器、染物、などさまざまなモノづくりが盛んな街であり、100年を超える歴史のある工房や企業も存在しています。
ただ、グローバル化による競争の激化や、次世代の担い手不足など産業としては活気があるとは言えないのが現状かと思います。
旭川市では2015年から旭川デザインウィーク「ADW」を開催し、デザインを通して地域活性化につなげるイベントを開催しており、年々参加する業界や団体・企業が増えてきています。
国内外からこのADW期間中に多くの人たちが来てくれることで地域が活性化し、旭川がモノづくりの街、デザインの街であることを認識していもらえると、若い世代の移住なども期待できるのではないかと思います。
私もここ旭川市で事業を営む経営者として、そして地域で生活する市民として地域が元気になってほしいと思いますので、そのための活動には協力していきたいと思います。