コンテンツツーリズムとは
曖昧な言葉からは曖昧な解釈しか生まれないので、このnoteで認識を一致させるために、まず始めに言葉の意味定義をします。
このnoteにおける「コンテンツツーリズム」が指す意味は、「物語(作品)」を通じて「旅」をすることを指します。
例えば、神社巡りは、場所(スポット)を周遊することなので、対象外ですが、神話の舞台を巡る旅は「お話」という筋が一本通っているので対象内です。
厳密な線引きをすることにはあまり意味が無いので細かく論じません。
コンテンツツーリズムは、地域にとっては「棚ぼた」のように捉える人が多く、ロケツーリズムなどの誘致は今でも盛んです。
作品の作り方が多様化している昨今、地方発の作品作りもかなりやり易くなりました。
『うちで「ロケ」してください!』
という時代から
『うちのコンテンツで作品作りをしてください!』
『うちの地域と何かコラボして作品作りをしてください!』
という訴求がもっと増えていくと思います。
ここはコンテンツ業界とツーリズム業界がかなり距離があるので、お互いの専門分野に口出しをしないという残念な忖度がありますが、双方に有能なプロデューサーがいたらより高度なコンテンツツーリズムの実現ができると思います。
そして現時点の仮説ですが、コンテンツツーリズムは、観光客と地域とのエンゲージメント(関係性・心の繋がりの強さ)を大幅に高める効果があると考えています。1度目の旅が終わった後も関係性が発展していく、という意味です。
その要因として考えられるのは、地域のアイデンティティとの接触や、地域の人との交流にあると考えています。近年話題が大きくなってきたアニメツーリズムも多くは表層的な物見雄山に終始する地域が多い中、上記が成立している地域はコンテンツを通じた持続的な交流が生まれています。
大人数を受け入れられる地域を除き、多くの地域は少人数の受入しかできないと思いますので、量より質を取る戦略にシフトし、高付加価値・高単価・そして強い関係性をKPIに設定していく必要があります。
細かいことは追々触れていきます。
長くしてもアレなので、ここでの整理は、
「コンテンツツーリズムは、物語を通じて旅をすること」
という理解を頂ければと思います。