ある日突然大腸ガンになってからの徒然日記vol.13
突然のガン告知から大学病院での1回目の手術、その後の抗がん剤治療、さらに自分のガンのまさかの特性。そして現実を突き付けられた会社の対応等、同じ様にガンで頑張ってる人や、同じ様に普段健康であまり自分の身体のメンテナンスをしない方へ少しでも励みや参考になって貰えればと思って素人の大腸ガンサバイバーが書いてます。
月1程度で今までの奮闘日記を残して行こうと思ってますのでよろしくお願いします
🐍新年あけましておめでとうございます🐍
今年は個人的に色々と忙しい年になりそうですが、こちらは今までどおり月イチペースでこれまでの闘病を振り返っていきますので、どうぞ今年もよろしくお願いします😊
《主治医とは?》
新しいアプローチを試みるという選択をしてすぐにおヘソの下あたりから出てる膀胱瘻のカテーテルの入口から左右の腎臓へ別のカテーテルを入れる為に透視室へ...
透視室...つまりは身体の中を透視しながら目標の臓器へカテーテルを挿入するための言わばレントゲンは写真だけど、そのリアルタイム映像版みたいなもんです
左右の腎臓へ細いカテーテルがそれぞれ入っていき無事にセット完了。
これで膀胱へ下りてくる尿の量はだいぶ減り、その量が減るということは下からの漏れも治まって膀胱が自然とくっついてくれるでしょう...少しではありますが、明るい兆しが見えてきました😚
のはずでした.....
直接腎臓に管を入れて膀胱に尿がいかないようにしたはずなんです...実際新しく入れた管からは順調に尿が出てきています。
が、
やはり全てを膀胱へ行かさずに直接外へ排尿させるのは難しく、排尿し切れない分がやはり漏れる...
徐々に改善してくれるであろうと期待しつつ数週間様子を見るも漏れの改善は実感出来ず、この時点で7月の手術を受けてから既に2ヶ月経過した9月の後半。
入院長いよぉー😭
1週間に1回は検査室へ移動して造影剤を注入しながら膀胱の状態を視るけど、やっぱり一部分から「ぶわぁっ」っと漏れ出てるのが確認出来る
素人考えではあるけど、1週間に1回毎回検査で穴から漏れてるの確認してたら塞がるものも塞がらないんじゃ....?なんて思ったり....
そんな中、とある日の朝。
定期の回診の時間で泌尿器科で1番偉い教授先生がみえられた時の事、
「ささかまさん具合いはどうですか?身体動かしても漏れはだいぶ収まった?」
『いえ、やっぱり左に寝返りうって左半身を下にして横向きになると漏れてくる感覚があります』
「そお?検査とか色々とみるとそんなはずは無いんだけどなぁ。まぁ上手くいってるはずだから大丈夫だよ」
そう言い残しお連れのドクターを数人引き連れ去っていきました。
『??????』
誰も居なくなった病床の上で頭の中が?マークだらけ(笑)
何言ってんだあの人....本人が漏れてるって言ってんのに「そんなはずは無い」???
体感として何ら改善を感じていないし、今まで改善を感じた事も無いのに上手くいってるはず??
それを泌尿器科のトップが言ってるんですよね...
大丈夫なのかここの泌尿器科...
一向に良くなる気配を感じないし、入院生活もダラダラと長くなるばかりで自分ではあまり自覚はしていなかったけど、やっぱり少し精神的に弱ってたなと今振り返ってみると思う部分もあります。
だからこういう些細な事でイライラしちゃうんですよね
でもこの時は「まぁ主治医の先生じゃないし、よくわかってないんだろうな」と自分を納得させて気持ちを収めました(笑)
ですがこの数日後、自分とこの病院の泌尿器科との間に決定的な亀裂の入る事が起きたんです。
それは、基本的にメインで自分を診てくれている泌尿器科での主治医のY先生が外部の病院への勤務で不在にしていた日のお昼ご飯を食べて少し経った頃の時間でした。
「ささかまさん今よろしいですかー」
泌尿器科のTという先生(自分にとっての地雷でした)ともう1名の2人で自分の病床へ来てくれました
「その後どうです?やっぱり漏れしんどいですかね?」
『しんどいですよ、動いても立っても漏れるし、漏れがわかるとなんか情けなくなるし....』
「僕らもどうしようか考えてて、やっぱり腎瘻しかないって話になって。腎瘻です腎瘻。腎瘻しかないです」
『え?腎瘻する事に決まったって事ですか?自分としては膀胱は個人差あるど今までどんな患者さんも塞がってるからってそっちを目指してるんですけど...』
「うーん、でも腎瘻ですよ。そういう方向でみんな話してますから」
「またちょっとみんなと話してささかまさんの気持ちとか伝えはしますけど、腎瘻になります」
何となく噛み合わない一方的な意見を言うと2人の先生はそのまま退室して行きました...
『えぇぇぇ!?腎瘻??決定事項なの??(メインの担当である)Y先生なんも言ってなかったけど...』
その日はそれ以降泌尿器科の先生方は部屋には来ず、モヤモヤしたまま翌日のいつもの担当のY先生が来るのを待つしかありませんでした。
そして翌日....。
朝1番の回診には来なかったけど、10:00過ぎに少し遅れてY先生が1人で病床を覗きに来てくれました。
「ささかまさんどぉ?昨日自分不在だったけど何か変わった事あった?」
『いや、先生。自分は腎瘻決定なんですか?』
「え?なんで?」
『昨日あのいつも来る少し背の高い(この時点でのT先生は名前なんか覚えてもいないくらい接点の無い先生でした)先生が昨日来て、腎臓しかない、みんなで腎瘻って話になってるって言われたんですけど』
ここからが自分としては信じられない、有り得ないやり取りです
「え?俺そんな話聞いてないよ?誰先生それ、そんな事言ってきたの誰?」
『ごめんなさい、泌尿器科の先生って大勢でゾロゾロ来るから一人一人のお名前覚えてないんですが若めの輪の中心に居る感じの先生です』
「俺昨日他の病院行ってたしさ、今朝だってそんな話出てなかったし、ささかまさんを腎瘻なんて俺聞いてないよ」
『腎瘻の説明を聞いた上で、なるべくならそうじゃない方向でって言ってたのに、腎瘻って結論になったんだってすんごい落ち込んでたんです』
「まってまって、そんな話今聞いたし、安心して。腎瘻なんて考えてないよ。ちょっとカンファレンスでちゃんと確認しときますから。不安与えちゃったかもしれないけど、今の時点ではそんな話決まってないから大丈夫です」
『それじゃ昨日言われた内容は泌尿器科内の一部違う意見て事ですか?』
「ごめんごめん、それも俺よく分からないんだ...。今ささかまさんから昨日そんな話あったって聞いたし....」
『とりあえず腎臓って話で進んでるって訳では無いって事で良いんですね?』
「ないない、今まで通り何とか膀胱が塞がってくれて漏れなくなるようにやっていきますよ」
『Y先生がそう言ってくれるならそう理解します。とりあえず昨日の先生は忘れます』
「また夕方来るから何かあったら看護師呼んで遠慮なく言ってくださいね」
先生が病室から退室して1人になった瞬間から考えたこと...
教授の「漏れてると言ってるのにそんなはずは無い」発言や「T先生の一方的な腎瘻宣言」そして1番びっくりした事は、患者自身(ささかま本人)が主治医と認識していたY先生が知らない話を、名前も知らない先生が病床に来て決定事項の様に言ってた事実。
入院してこの時点で3ヵ月超えてて、それなりに看護師さん達と関係性が良好だった為か、すぐに何かを察してくれた師長さんが部屋に来てくれました
「ささかまさん、お具合いどうですか?Y先生と長く話してたみたいだけど大丈夫でした?」
『あー....ちょっと愚痴っていいですか?(笑)』
「なになに?良いわよ聞くよ(笑)」
教授の一件からT先生の発言。それを伝えた時のY先生の反応を一通り話して、自分が思った事を素直に伝えました
『なんか、主治医じゃない先生が主治医の先生が知らない事言ってきたり、漏れてるって言ってんのにそんなはず無いとだけ言って行く教授とか、もうね余計な先生は俺のとこ来なくていいです』
「それさ、ちょっと場所と時間こっちで用意するから、今と同じ事の繰り返しで話す事になるけど、Y先生に伝えてみる?」
『Y先生以外も来るなら話さないです。もう余計な意味無い先生には来て欲しくない。時間の無駄。』
「大丈夫。私も同席するけど、Y先生だけに来てもらって、別室でささかまさんの今回の不信に思ったこととかちゃんと言って欲しいんです。言わないと分からない人達だから」
『もう思ってる事全部言っちゃうかもしれませんよ?すごく先生に失礼な言い方をしちゃうかもしれないですよ?それでもいいなら話してみたいです』
「わかりました。私も同席して患者さんの気持ちを理解するように務めるので思った事言っちゃって良いので場所と時間セッティングして後で伝えますね」
そもそもY先生が俺と話をした上で師長さんに俺のフォローをお願いしたのか、師長さんの経験上の勘で話を聞きに来てくれたのか....
この時はそんな事はどちらでもいい程に泌尿器科に苛立ちを感じていたので、話を聞いてもらえる機会を作ってもらえたことは自分にとってもいいガス抜きになったなぁと...
今になって当時を思い返すから思う事ですが(笑)
この後、数日後に師長さんがセッティングしてくれた「ささかま」「Y先生」「看護師長」の面談があり、その中で
この病院の泌尿器科の特徴として、主治医というものを置かず、医局(泌尿器科)がチーム一丸となってどんな先生がどの患者を診ても問題ない様に情報を共有してやっている為、だから回診も大人数で患者さんを回っている
との説明を受けました。
なので自分の意見を言わせて頂き、
『形式上主治医を置かなくても担当医は居ますし、少なくとも患者からしたら担当医=主治医の認識です。にもかかわらず、担当医でも無い人が病床へ来て色々と言っていく。それが泌尿器科の言う共有の元で行われているならまだいいけど、結果Y先生は知らない....なんですかこれ😅』
『チーム一丸でどの患者さんをどのお医者さんが診ても大丈夫な様にという泌尿器科のシステムは、すごくそれが助かるって人も居るのかもしれないけど、自分にとっては弊害しか感じない。』
『なので朝の回診とか大人数とか要らないので、窓口の先生はY先生1人にして余計な人自分のとこ来なくていいですから🥹』
『それが教授でもなんでも、もういいです。』
ちょっと言い過ぎたかなと思ったけど、この際全部言ってやろうと思い言っちゃいました(笑)
大きな大学病院に生意気な事言って、今後の治療とか入院生活が不安になったのは事実ですが、まぁもう言っちゃったしなるようにしかならないですよね.....
患者は確かにお医者さんが居なければ治療をして貰えないかもしれません。でもお医者さんだって患者が居なければお医者さんとしての存在意義は無いんです。(自己論w)
どっちが偉いとかじゃなくて、そこはもう人対人なんで歩み寄れたらいいなぁ....
つづく