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町内会、ぬけました

年度末が近づいてきた今日この頃。

僕が住んでいる地域で、次期 子供会育成会の役員を決める集まりがあった。理由があり欠席したのだがなんの連絡もなく、もれなく忙しいが付いてくる会長に「決定」されていた。

次期会長の候補の皆さんは、「まだ子供が小さい」「夫が単身赴任」「シングルマザー」という理由で【やれない】とのこと。やりたくないのは全員というのが前提の話。
すぐにLINEで現会長(30代)に私達はやれないよ ということを送った。

私達の考えはこうだ。

親として子供に何をしてあげられるだろう。何をしてはいけないのだろう。常々考えながら今を生きている日々で、ストレス(ここでは悪いほうの意味)を限りなくゼロに近づけていきたいと思っている。

美しいものや楽しいことがあふれるこの世界で、美しいものを美しいと感じたい。楽しいこと、人間の生きるということを前進したい。
ストレスに飲まれた人間の視野ではそれに気づきにくい。イジメや暴力も生まれてしまうんじゃないかと想像してしまう。

ストレスのない心身から生み出される(全くないのもヤバいんだけど)ものを、今まさに自分自身で楽しんでいるし、子供に伝えたいことなんてそういうことだろう。

そして大切なのは、

全員がやりたくないと共通認識がある組織(モノやコト)を、次の世代(子供たち)にオススメできるわけがない。

です。

親が家の中で嫌な顔をしたり愚痴を言う姿、子供に見せたいでしょうか。
家の外で愛想振りまきぺこぺこする姿や偽りを子供はちゃんと見ているんじゃないでしょうか。
嘘をつきたくないんです。絶対に。誰にも。
「今までみんなやってきた」
「みんな苦労してきた」
「あなたも苦労しなさい」
このまま行けばこの意識の鎖を地域に住む子供たちの首にかけることになります。

絶対にできません。

お金を積まれてもやりません。

簡潔ですがこんな感じです。

しかし現会長からの返事は「自分勝手だ」というもの。


このままじゃ会長職は空白のままなので、そもそもの仕事量を減らし負担を軽くできればと、許可を得て地域の町内会長さん(初老の男性)宅を訪ねました。これからの地域社会の在り方や、今の子育て世代の方々の時間の使い方。人生観や教育論など多岐にわたって多様性がある。
ロボットじゃないんだからいろんな人間がいることも認めていきましょう。なんてことを喋ったんですが…チカラ不足です。
会長職の負担減には至りませんでした。

それでも僕達はオススメできないものを毎年大人同士で渡しあったり、世代が変わって子供たちにそのまま渡すのは本当に嫌なので、
今年度をもって町内会と子供会育成会を抜けることになりました。
どちらか片方ではなく、全て抜けることによりわかることもあるだろうと。

この地域に移り住んで7年。あっという間です。

でも地域と断絶になるわけじゃないんだよね。なのに町内会長さんは大変驚いて(地域史上初らしい)、「いや、それはできない。抜けたら協力しないなんて無理だ」と仰いました。

こちらも驚いて「協力しないとは言ってませんよ、それに町内会は強制なんですか?おかしいでしょ?私達の人生なのに」と返すと「確かにそうだ」とわかっていただきました。

退会する際のマニュアル(規約に記載がない)がないので、どうすれば正式な退会となるのか誰もわからない。今後2世帯目、3世帯目と増える可能性もあるわけだから「規約など一度考えなおす」という意味で前例を作ったのは意義があると思う。


で、

そもそも町内会ってなんで入ってるんだろう。抜けると何が不便なんだろうと考えました。

町内会に入ると、

・人付き合いが本当に本当に苦手で毎度押し潰されそうに苦しくなる僕らが、多忙すぎる交流の名の下に行うイベント(なぜか公民館が事業を起こす謎地域)やそれに関わる集まり、準備が付いてくる。お金を払って。

・指定の場所にゴミを捨てることができる。

・大変な思いをシェアして繋がる安心感。

これくらいかな。たぶん、多くの住民はゴミを捨てるために町内会に入っているんじゃないかな。(町内会長さんにも「ゴミどうするの?」と聞かれた、何も考えずに抜けると言うわけでないですよ)

で、で、

僕は以前からゴミのポイ捨てや、山のゴミ、海のマイクロプラスチックに興味があった。なにかしたいなと頭の隅っこにあった。ので、町内会を抜けることにより、家庭からでるゴミを発端に様々なゴミ問題を真剣に考えることができるんじゃないかと思いました。子供と一緒に取り組めるし。

で、で、で、

ある本に「人間社会は同じ状態にあり続けることができない」  「人間は自分が欲しいものは他人から与えられるという仕方でしか手に入れることができない」  「私たちが欲するものは、まず他者に与えなければならない」と書いている。

つまり、僕らが町内会を抜けたからといって背中を丸めてクヨクヨと生きていくわけではなく、こういう社会がいいな、こういう生き方がいいなというものを体現していけばいいのかなと思いました。まずは家庭から出るゴミを減らします。

今は僕ら1世帯ですが、「あれ?こっちのほうがストレスなくていいんじゃない?」と同じ気持ちの方々が増えるかもしれません。
【抜けても大丈夫なんだ】(今までなかった抜け道を掘ってみました)というのを大人が作らないと、これからの子供たちが生きづらいような気がします。
現状生きづらそうにしてるから狭い地域で隣近所の内情まで入り込んでしまうわけで…人間はそうしたいんじゃなくて、社会や環境がそうさせるんだと思います。

どういった環境に身を置くか、または環境を作るか、それが自分のためであり直接子供のためでもある。
マイナスではなくプラスのことに時間や思考を使っていきたい。
家族とたくさん話をしてゴミのことや、これからのこと、考えて、行動していきたい。

これを自分勝手と言われると大変困る。あらゆる動植物が自分勝手ですから。

と、書いていたら今日が誕生日らしい。

父、母、ありがとうございます。


ぬけてから1年たったのがこちらです


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ササハラアキラ
おかげさまで、生きていけます。