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HATE AND LOVE
「あなたの考え方はとても、極端。大袈裟なのよ。」
「まるであなたが着ている服そのまま。」
カウンセラーが私のセーターを見て言う。
「なぜ、それを選んできたの?」
。。。いいと思ったから、気に入ったから。。。
HATE & LOVE の文字が全面に織り込まれているセーターを私はわざわざ選んできたのだ。その言葉の意味を知りながら、白と黒という、色もトーンも極端な、真逆の組み合わせを選んできた。
。。。そういえば、そうだ、私は人生でいつも極端を選んできた。。。
平穏無事より、波乱万丈が良かったし。
決める時も、0か100。
やると決めたらやる、それ以外は全くやらない。
人や物に対してもそう、好き か 嫌い。
勝つか、負けるか。
なんでも 選択は2択のみにしてきた。
どっちかだけ。
曖昧が嫌いだったから。
ハッキリしない立場を取るのも、ストレートにものを言わず、歯に物がつっまったような言い草も嫌い。
。。。そうだ、私は極端に生きてきた。。。
。。。だって、それが私だと思ってたから。。。
カウンセラー「どうして、そんなに極端に生きてるのかしら?」
。。。だって、負けることは許されなかったから。。。
だから、負けない。常に勝つしかなかった。
だって、恥ずかしい娘だって思われたくなかったから。
だって、一番上の子がしっかりしてたら、下の子は黙ってても育つって。
だって、弱いから強くなりなさいって。逃げてはダメだって言われてたから。
だから、私は強くなきゃいけない。
だから、私は負けてはいけない。
だって、1番じゃないといけない。
だから、私は走り続けなければいけない。
だって、私には人並みの価値はないから。
足りてないから。
常に人一倍努力して、相応しい人間になっていないと、
私には価値がないの。
「極端」に隠れていたのは
自分には価値がないと思い込んでいた辛い気持ちだった
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もう、ここまできたら大泣き。
恐怖と強迫観念で、過呼吸になるのが今までのお決まりのパターン。
信頼してるカウンセラーが目の前にいることで、
ここまで吐き出せて泣くことができる。
一人だと、泣いているのかどうかさえ、
もう自分ではわからくなっていたから。
ギリギリ、生きてるのだ。
露呈してきた心の奥に秘めてた悲しさ、私には価値がない。
そう言われたから、そう言われて育ってきたから。
。。。私は頑張ってきたの!いっぱいいっぱいなの!! 足りない。 でも、もう これ以上 頑張れない。。。
親が悪い。先生が悪い。周りの大人が悪い。
そう思ってていいんです。
今、「私には価値がないって」言葉が体から出てきて、
涙が出るほど辛いんなら。
人のせいにしてていい。
人のせいにすることによって、自分が壊れてしまうのを、
今まで防いできたんだから。
心は頑張ってきた。
壊れてしまわないように、自分を守ろうとしてきた、ずっとずっと。
そして今もこんなにボロボロになった私を、守ろうとしてくれている。
今まで口にもしてこなかった。気づこうともしてこなかった。
辛い。という感情。
人のせいにして、言葉にして、涙にして、体の外に出せるなら。
出していいんです。思いっきり出して、とにかく、出し切る。
そのためにカウンセラーの先生がいる。
相性のいいカウンセラーと出会えたら信頼関係を築ける。
この人は私のことを責めない、傷つけない。
そう感じられたら、初めて心の扉が開き始める。
出していい。
辛いのも、苦しいのも、汚い言葉も、情けない自分も、
ただ助けっていうSOSも、否定してきたことも、矛盾していても、
かっこ悪くても、弱音も泣き言も。
大丈夫。もう、どんな自分でも。もう、責めなくていい。