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お薬についての禁句
心療内科で処方される鬱へのお薬ってどんなものかご存知ですか?
漠然と抵抗がある、中毒性が怖いというイメージを持っておられる方がほとんどではないでしょうか?
実際そのイメージは、ドクターに尋ねて貰えば理解できることであり、インターネットでいくらでも、あらゆる考え方のドクターの意見を知ることができます。
ただ、私もそうでしたが、いざ鬱になってみないと調べたりしない。
だから、怖い。抵抗があるっていうイメージのまま、多くの人が鬱の人としてしまうこんな会話があります。
「鬱になってね、今はお薬を飲んでるの」
『えぇっ薬なんて危ないよ。よくないから、今すぐやめなよ!やめられなくなる方が怖いんだから』
<< この会話での鬱の人の心の中は、、 >>
やっとの思いで他の人に打ち明けてみたけど、こんなことになるなんて。衝撃的に辛い。あぁ、苦しい。やめてほしい。心が圧迫死しそうだ。
<<なぜ、こんなにも傷ついてしまうか。分かりますか??>>
よく考えてみたら好きでお薬のむ人なんていないか、、、、、、、、、、、迂闊だったよ。なんて、、そんな簡単な話でもありません。
<< 心がどのぐらいボロボロかは誰の目にも見えませんよね。なのであえて、鬱の心の状態を身体の傷として例えてみます >>
体中、切り傷だらけ、矢が刺さっている瀕死人間が鬱の人です。息絶え絶えギリギリのところで生きている、お薬の力を使って。
そんな人に
『えぇっ薬なんて危ないよ。よくないから、今すぐやめなよ!やめられなくなる方が怖いんだから』
っていうのは、
まるで死ねって言われているのと変わらないんです。
それぐらい傷つきます。
切り傷だらけで矢が刺さった瀕死の人。
ここからは、もう一つ理解していただきたい点があります。
瀕死の人間には、自分で自分を守る力すら残ってないということです。
新たに飛んでくる矢をまともに受けてしまう。
心がさらに傷ついてしまう言葉が、飛んでくると分かっていても、やめて!とも叫べないぐらいボロボロなんです。
だから、言えなかった私も。
衝撃的に辛い。あぁ、苦しい。やめてほしい。心が圧迫死しそう。それ以上、言わないで。って。
もし、この記事を読んでハッとしてくれたなら。もし周りにいるかもしれない、鬱でお薬飲んでるんだって、勇気を持って告白してくる人がいたなら。どうか、、頭ごなしにお薬なんてやめなよ!っていうのはよしてあげてください。
日本は世間体を非常に気にする習慣がありますよね。日本で鬱になったとしたら、周りに告白するにはどんなに勇気がいることだろうと想像しただけで胸がいたみます。そして、勇気を持って告白しても上のような会話になるんだとしたら。悪気がないんですよね。逆に心配してるつもり。真実を確かめないままイメージのまま話していることに気づいていない。
残念ながら、上記の会話は当時、スペインにいた日本人に一番多かった返答です。信じられないかもしれませんが、海外に何十年と住んでいる日本人ですら、少なからずヨーロッパ的視野を持っているだろうと思われる人たちから多かった発言でした。
ヨーロパで出会った諸外国の人たちは理解がありました。優しかった。誰一人、第一声にお薬やめなよ!なんて言わず。。
まずハグしてくれました。何も言わずに、温かく抱きしめてもらえて涙が溢れました。
相手を思う表現の違い。でしょうか?
口で言葉で自分の考えをアドバイスする。日本式
言葉以外でまず、その存在を労る。スペイン式
日本式でもスペイン式でも、目の前に鬱の人が表れたら労ってあげてください。なんとなくのイメージのままお薬について発言せずに、目の前にいるその人の心の傷をイメージして接してあげてください。周りの理解が何よりの救いになります。