夜のコンビニと虫の走光性
最近実家近くのコンビニが、改築で珍しく数日閉まってた。そうすると、夜の景色が当然の事ながら一変した。真っ暗だ。
夜のコンビニ。
田舎に戻ってきて、もう深夜のコンビニ入る機会がなくなったけど、やっぱコンビニの灯りがあると、どこか安心する。別に中に入るわけじゃないけど。
ドイツに行って、この日本のコンビニの明るさは異常と思うようになったけど、それでもいろんな意味で助けられている人がいるんだなぁと、最近はしみじみ感じるようになった。電気代も蛍光灯からLEDに変って安くなってるだろうし、それに虫も寄り付かない、24時間営業の街の照らし屋さん。感謝だ。
コンビニに虫達も集まらない理由
それは、どこもLED照明を使っているからだ。虫の眼は、人間に見えない短い波長、紫外線寄りの光が見える為、紫外線の波長がないLEDの光を、虫達は見ることが出来ない。紫外線を出さないLED+UVカットのガラスでは、虫は気がつかないんだな。
ちなみに、光の波長は短い方から紫、藍色、青、緑、黄色、オレンジ色、赤となる。そして、LEDは紫外線を出すことも、赤外線を出すことも出来る。
ひと昔前まで、夜の街灯の光景と音と言えば、自販機や電柱のそばで虫がくるくる回りながら飛ぶ光景や「バチバチッ」とぶつかる音が付き物だった。
これは、夜の自販機や電柱の灯を月と勘違いしてるから起こるそうだ。
虫も光刺激に反応して移動する走光性という習慣を持っていて、太陽や月の光を目印に、一定の角度を保ちながら自分の高さや方向を理解している。でも、街灯の光は小さく近すぎるから、方向感覚を見失って思わず発光体に近いづいてしまうようだ。普段は遠い場所にある太陽や月が、急に近くに寄ってきたらびっくりするもんな。そりゃ、方向感覚狂うよ。
子供の頃は、街灯や自販機に集まった虫達を見るのが楽しかったり、怖かったり、飲み物を買う以外にも、それも一つのエンタメになってたな、と今この歳になって思う。
土を触り、地面に接しながら下目線で作業をすることが多い農業。おかげさまで、子供の頃出会った虫との再会を喜ぶ機会も多い。
地域資源の生態系を観察して守るのも、その土地の農家さんの大切な仕事の一つだ。
明日はどんな生き物に会えるかな。農道に田んぼの中、ビニールハウスに土の上、そして水中に土の中!
ここで今日のドイツ語!
昆虫(虫):Das Insekt(ダス インゼクト)
夜:Die Nacht(ディ ナハト)