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教習所で泣いた


タイトルままです。
正直、自分にびっくりしました。

まさか人前で泣くとは……
人一倍、「人前では泣かないぞ」と心に誓っていましたから。

まぁ、おそらくここでいう「人前」は私の知り合いがいる人前であって、見知らぬ他人ばっかりがいる教習所では別に泣こうが泣くまいがどっちでもよかったんでしょうね。
知り合いがいるところでは見栄っ張りなんです、私。
それに比べて、教習所にいる人はどうせ終わったら、合わないし。
所詮、一期一会だけの関係なんで。


で、どうして泣いたかというと、ある教官に優しくされたんです。

これまでの私の技能実習は散々でした。
毎回、教官が変わるものの「なんでできないのか分からない」的なことを言われ続けました。
ぶっちゃけ私だって分かりません。
そして、講評で毎回、同じようなことを注意されて終わり。
進歩も手ごたえもありません。

うまくいかなすぎて、注意されてばっかりで、実習が終わるころにはずっと涙目でしたが、それでも泣いて何か言われるのは嫌なので、ずっとこらえていました。


ーーー
その日も1回目の実習はいつもと変わらず、注意されてばっかり。
当然ながら、涙目で終了。
こんなんで2回目は大丈夫かと自分で自分の精神状態が心配になるレベルでした。

そんな絶望の淵にいたとき、初見の教官にあたりました。
その教官は私の注意だらけの教習原簿を見て、
「色々書かれてるね~。運転、難しい?どこが不安?」
と優しく聞いてくれました。

この時点でもう泣きそうでしたが、たどたどしく運転中の不安や恐怖を打ち明けました。
その間、その教官は「うんうん」「そっかー」と熱心に聞いてくれました。



このときの私の気持ちはこちら☟

優しくしないで、涙が溢れちゃうから

どっか歌の歌詞みたいになりましたが、本当に気持ちはコレ!!
こらえているところにさらに傷つくことを言われても、唇でもなんでも噛んでもっとこらえればいいですが、そこで優しくされるとせき止めていた涙が一気に解放されちゃうんですよ。

実際このとき、私はこらえようとする目と解放された涙とのせめぎ合いの結果…………鼻から出ました。
はい、はじめてですね~ 涙が鼻から出るのは。
私は内心パニックですが、なんとか話し続けます。
(このことはマスクで教官にはバレていないはず。そう信じてる……)


私が一通り、話し終えると、「こういうとき、どこ見てる?」と私の現状の確認と、「1回さ、頑張って遠く見てみよう」と励まし&アドバイスをくれ、実習がスタートしました。

その教官は「あそこを見てみよう」と優しい言葉で具体的な場所を示してくれ、いつもとは違う実習に心が少しやわらぎました。

しかし、それでも運転の恐怖心は抜けず、うまくいかない場面が多々、発生しました。


また言われる……
「ここはこうしなきゃダメでしょ」「ほら、こんなに危ないよ」
もうどうしたらいいのか分からない!!





「自分が横にいるし、教習所内で事故は起きないから、失敗しても大丈夫だよ」


涙腺崩壊
目から涙が溢れ出しました。
その言葉に救われました。
教官の後ろには間違いなく後光がさしていました。


ニュースを見ていれば、分かります。
自動車の失敗は失敗では済まされないこと。

しかし、教習所内は唯一自動車の失敗が許されるはず。
本当の道より危険は少ないから。
取り返しのつかない失敗は教官が未然に防いでくれるから。
教本にも「失敗が上達につながる」と書いてある。
このことを思い出させてくれました。



「失敗しない」
私はそればかりに意識が行き過ぎて、失敗する度に萎縮するようになってしまっていた。

ここは失敗してもいい場所なんだ。
そっちを思い出そう。

指摘や注意はされて当たり前。
最初からうまくいかなくたっていい。
ちょっとずつ慣れてこ。



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これ書いていたときも涙が溢れて止まりませんでした。
ここ数週間は早泣き選手権で優勝できそうです。
この出来事を思い出すだけで、秒で泣けます。

笑って教習所を卒業にできますように





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