最初は尻込みしたけど、読んだらめちゃくちゃ面白かった商業BL
ずばり、その作品の名は「カーストヘヴン」
いや~~~、前から気になってはいた。
商業BLでは珍しく巻数あるし、本屋にも必ずあるから人気なんだろうなって。
だけど、タイトルに「カースト」ってあるからな……
カーストってあの学校という狭い世界で生きる学生たちにとって逆らえない理で、大体いじめとセットになるほの暗いやつですよね。
カーストという罪深いルールの中でラブとか発生します??
あらすじ読んだら、かつてのキングが陥落し、いじめのターゲットになるらしいし、ちるちるでプレイ項目見たら、ハードな言葉並んでいたし……
これはバッドエンドに向かいそうじゃない??
どうなるか分からない醍醐味があるのは分かるけど、私はハッピーエンド確定の物語を読みたい……
てな感じで、保留というか、買う決断はできなかった。
それから、少し時が経ったとき、ある記事でカーストヘヴン完結を知った。
それがコレ☟
目に留まった理由は、カーストヘヴンに対するイメージがどんぴしゃに書かれていたから。
いや、スクールカーストが題材とか普通に怖い話でしょ?
えっ、違うの??
いや、でも、実を言うと、エンドだけが問題だった。
実は私、最終的にハッピーになるなら、怖い・痛い描写を我慢できる節はある……
むしろ、そういうどん底があるからハッピーがより一層輝いて見える!!とか思う夜明けの腐女子感もある。
そう、要は怖い話で終わらないことが分かれば問題なかった。
そして、この記事がその問いに答えてくれている。
『カーストヘヴン』は作者様公認の超ミラクルハッピーエンドでございます!!
マジで!!!!ハッピーエンドなん?!!
確かに8巻は2人とも笑ってるし、なにより作者様が言っているんだから間違いない!!!
と、そうなったら、もう気になってしょうがない!
ので、大人買いしました。
はい!大勝利!!!!!
夜明けの腐女子大勝利ものです。
確かに4巻まで忍耐が必要だと思います。
無理矢理とか痛い描写とかあります。
プレイを確認してから買うなり、そこだけ飛ばし気味で読むとかした方がいいかもです。
でも、5巻からメインカプが動き出しますし、そこからの山場は一気読みして駆け抜けると読後感が非常に良いです。
ちゃんとハッピーに収まっています。
気持ちいいです。
また、読んでいて感じた魅力があります。
それは登場人物の感情がリアルなこと。
思ったより多くのキャラが出てきますが、その1人1人が人間だなと感じます。
ダメな部分とか汚い感情を持っています。
でも、それがカーストという環境や今までの過去から出た、または育ったものだと分かるので、嫌いになりきれない。
そして、そういうキャラたちが感情と感情をぶつけあうからこそ、物語に深みがあります。
最終的にカプに育つ組み合わせが多いので、複数カプが出てくる話が好きな人にもおすすめです。
気になった人は是非!
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ここから好きなカプやキャラの話をちょこっとしたいので、ネタバレします。
梓と刈野は10年後のストーリーが好きなんですよね!
らしい!!これに尽きる!!
永遠のケンカップルというか、ゲームカップル?勝負カップル?
結局、刈野に挑み続けてるときの梓が一番輝いているし、刈野も梓に追いかけられることが一番楽しいんだろうな~
一生やってろ!!!!(末永く勝負をし続けてください)
あつむと久世は読んでる最中、ずっと癒し。
久世のデロ甘が好きです。
あつむは芯が強い?強くなった?からダメにならず、久世といい関係を築けるのだろうなと思います。
作中の途中から、一番安定安心のカプでした。
最後に、ゆかりちゃんと八鳥。
大体のカプのハッピーエンドを与えてくれた作者様ですが、このカプ、最も謎……
3巻の番外編で深掘りされたカプですが、八鳥がなかなかの歪みを持っています。
相手が気づかないように陥れることができるんですよね。
周りにはゆかりちゃんが主導権を握っているように見せて、その実コントロールしているのは八鳥なんです。
たぶんゆかりちゃんはずっと気づかないのかも……
でも、ゆかりちゃんが気づかないうちは絶対に八鳥だけは味方というか側にいる状態だから幸せなのか……?
と、こんな風にずっとカプのあり方を考えてしまいます。
しかしながら、たまーーーーーーにならこういうカプもゾクゾクして楽しめちゃう。
なんだかんだお気に入りカプです。
あっ、あとキャラでいうと京子ちゃんも好きです。
不思議ちゃんの役割が合っていたのか、自分が作った独自の指標に従って行動している感が気持ちよかったです!