他人の尺度なんて適当だ
飛び降り自殺に失敗してから、ずっと心に引っかかっていることがある。
飛び降り自殺に失敗して直後、激痛に泣き叫んでいる私に着替えを手伝ってくれた看護師さんが言った。
「着替えの辛さよりリハビリの方が何倍も辛いよ〜」
え…?
その時、私はまだ身体の状態が悪すぎてリハビリなんてできる状態じゃなかった。毎日背中に走る激痛が人生で一番痛かった。
それを上回る辛さって一体何…?それを毎日やるの…?
私は「リハビリ」というものに恐怖の気持ちしかなくなった。
でも実際は全く違ったのだ。
だっていま、私の入院生活の楽しみはリハビリだ。
もちろんリハビリが辛いことも何回もあった。
自分が身体でできないことを知るのが怖くて、行きたくないと思ったこともあった。
それでもこの暇すぎる入院生活の中で、自分の成長を感じられる唯一の時間だ。
私はあの時の看護師さんに言いたい。
「リハビリより、着替えの方が何十倍も辛かったですよ。」と。
そしていま思う。他人の尺度なんて案外適当なのだ。
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