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体験型カタログギフトで思うこと(体験前)

退職のプレゼントに会社のみんなから体験型カタログギフトをもらった。
私がいた会社では退職時に一言メッセージの寄せ書き色紙と何か記念品を
渡す習慣があるのだが、断捨離中だから寄せ書きをもらっても速攻で捨ててしまうので先に辞退してみた。あれはいらんと。

日本の伝統ともいえる色紙文化については言いたいことは山ほどあるのだが
それはまた別の話として、気の利く後輩たちは記念品の方でもグッジョブな仕事をしてくれた。
ちなみにこれまでの記念品は、コスメやバスグッズ、食器類など。

「笹煮さんにプレゼントした物は捨てられる」を前提に、彼らがプレゼントしてくれたのがこちら。


SOW EXPERIENCE


ネイルやエステ、岩盤浴などのリラクゼーション系や、ピアノレッスン、料理教室、などの学び系など、30種類くらいの体験コースから一つ選べるカタログギフト。
最近流行っているのかな?

とにかく体裁がおしゃれだし、無難なものから謎なものまで割と幅広く取り扱っている印象。
しかし、カタログギフトのあるあるでまぁ決まらない。
結婚式でよくもらうやつなんかは、肉か米か酒の消えもの系を頼むのが結局はずれがないを信条に、ここ数年は一切迷うことなくサッとハガキを出せるようになったが、すべてが消えものだと迷う迷う。


まず第一の選択【自分を癒すor学ぶ】

お仕事お疲れ様という意味で頂いたものだし、実際お疲れだしということを考えると、足つぼ、マッサージ、岩盤浴あたりが目ぼしいが、それでは色気がないと、ネイル、アロマ、エステあたりを考える。

行きたい。余裕があるなら全部行きたいものだが、ピンとこない。

ということで後ろ髪は惹かれるが、自分の癒しは自分のお財布からということにして学ぶ系で見ていくことにした。たぶんここですんなりエステ、ネイルあたりを選べる女性がモテるのだと思う。


第二の選択【物が残るor残らない】

モノづくり系の体験がけっこうあり、よくある陶芸から革加工、3Dプリンタでオリジナルの何か
をつくるものなど、思い出が欲しい人にはいい感じの体験が並んでいる。
しかし、断捨離中だからと慣例の色紙を辞退した者としては、ここで物を増やすのは絶対に違う。

ということで、体験後、何も手元に残らないことを前提に選んでいくことにした。ここで一気に選択肢は絞られた。


第三の選択【ウキウキするorしない】

ここまでくれば後はもう好みの世界。料理やヨガなどは既に体験済みなので切り捨てるとするが、ここに来て新たな視点が浮かび上がってきた。

「体験者が少なそうなコース」=「本来ならこのようなおしゃれカタログギフトに入るはずはないが、経営難など何らかの事情により、本当はこのようなところで紹介されたくはないがそうも言っていられないので、SOW EXPERIENCEの営業に乗りカタログギフト業界に参戦することになった」

という仮説が立ってしまい、私はこのような企業の力になりたい(お金を落としたい)と思い始めた。

もはや慈悲の目で体験コースを探す私が、ウキウキ加減とのバランスも考えつつ見つけたのがこちらの二つ。


①尺八レッスン

②氷彫刻体験


もうね、この二つは明らかに浮いてました。
他の体験コースたちからも距離取られていましたよ。

音楽系のレッスンは多々あれど、なぜあえて尺八って誰もが思うはず。
しかも私は知っていた。尺八は「首振り三年ころ八年」といって音を出すのに3年、いい音を出すのに8年かかる、めっちゃくちゃ難しい楽器だということを。

そんな尺八様がカタログギフトなんていうある意味、一見さんを相手にしたいはずがない。ということは、やはり仮説の通り尺八界は相当厳しい状況なのだろう。


一方で②氷彫刻体験。
こっちもまた謎な世界。テレビとかで氷のよくわからないオブジェは見たことはあるけれど、これを作ってみたいと思ったことは一度もない。

しかも、温かくなってきたとはいえまだ3月上旬でコートは手放せない。
こんな時期にあえて氷触りたがる人いるか?
むむ・・・・やはりあの仮説の信憑性は高まるばかり。

どちらの業界を私の手で救うか・・・・


各方面から慎重に検討した結果、②氷彫刻体験に軍配が上がりました。

決め手となったのは、体験コースの紹介文。
なんと氷彫刻のパイオニアであり有名な大会で何度も優勝の経験があるS氏がマンツーマンで教えてくれるというのだ。

99%の人が知らないだろうS氏のことを、「あのS氏が!!」的に書いているのにすごいパッションと好感が持てた。
さらにそのS氏の顔写真からはただならぬ者の雰囲気(変わり者)もビシビシと感じることができる。

尺八が悪いとは言わないが、カルチャーセンター的な和やかな雰囲気の紹介文では、あえて尺八を選択肢に入れてくれる稀有な人の最後の一手を押すのに弱いのではないか。
尺八は何もしなくたってミステリアスなんだから、もっと狂気や厳しさを感じさせるアピールの方が絶対にいいと思う。
体験ギフトに人が求めるものは、楽しいもの、優しいものばかりではないはずだ。

と、体験ギフト紹介文評論家みたいになってしまったが、何とか体験コースも決まり申し込み。


体験日もすんなりと決まり、先日、氷彫刻を体験してきたわけだが・・・・・
何ていうかもう、想像以上の内容の濃さに今はまだ書けない。

まさかこんなにワンダフルな体験ができるとは。
SOW EXPERIENCEがおすすめなのか、氷彫刻がおすすめなのかは分からないけれどいつかnoteにまとめられたらと思う。


余談だが、氷という絶対に残らないという基準で選んだ体験だったが、
S氏からお土産にコレ↓をいただいた。
氷彫刻とは全く関係ないS氏の趣味で作られたペン&ペン立て。
捨ててもいいだろうか。

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