マジ?!ここから物語が始まる「バーガヴァタ・プラーナ」第一巻第一話
第一巻第一話 ナイミシャの森の物語
かつて、ヴィシュヌ神の聖地ナイミシャの森で、シャウナカをはじめとする聖仙たちが主を悟るため、一千年にわたる壮大な供犠を行っていた。
ある朝、彼らはスータ(吟誦詩人ウグラシュラヴァス)に挨拶し、恭しく質問した。
「あなたは全てのプラーナ(古話,神話)、イティハーサ(叙事詩)、法典を学び、それを解説してこられました。聖仙ヴィヤーサが知る知識や、最高神の限定(サグナ)と非限定(ニルグナ)を悟った聖仙たちの知識を、誠実で穢れのない心によって、恩寵により悟られたのでしょう。教師は愛する弟子に深遠な知識を授けるものです。どうか、私たちにもその知識をお教えください。
あなたは、主がヴァスデーヴァの妻デーヴァキーのもとに降誕された目的をご存じでしょう。スータよ、どうかその物語をお聞かせください。主が地上に降誕されるのは、生き物すべての保護と繁栄のためだと言われています。さまざまに化身され、戯れのごとく行われた主の偉業を、聖者たちが讃えたその全てを、私たちにもお話しください。
人の姿をとった主クリシュナは、兄バララーマとともに多くの偉業を成し遂げました。カリ・ユガの到来を知り供儀を行う為に、私たちはこの聖なるヴィシュヌの隠棲地に集まりました。そして、主の物語を聞くのに十分な時間もあります。
カリ・ユガでは、人々は清らかさを失い、またそれを制圧するのは困難です。そんな時代に、私たちはカリ・ユガを克服しようとしています。神の意によって、あなたとの会合がもたらされたのです。
主クリシュナはすでにご自身の世界に帰られました。だからどうか教えてください、ダルマ(秩序,正しい道,法)はいったい誰に保護を求めればよいのでしょうか!」
※※※
これまで苦労して読んだ第一話から第六話までは、実は「パドマ・プラーナ」って呼ばれる序章だというんです!「バーガヴァタ・プラーナ」と一緒に読むべきプロローグだと、たった今、気づかされた。
結局のところ、この部分は「バーガヴァタは素晴らしい、あぁ素晴らしい、もう本当に素晴らしい!」と、これでもかと絶賛するための前宣伝だったと言うわけ?
タイトルもズバリ「バーガヴァタ・プラーナの栄光」
これを知って、何だかホッとしたような気もするんだけどね‥
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