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Sarasvatī様:パリヴァルタナ、アナヴァスターナ、サンディ、スタンヴァナの稀有なクンダリーが示す運命のバランス

こんにちは。先日は集会にお招きいただき、誠にありがとうございました。心のこもったケーキも美味しく、幸せなひとときを過ごさせていただきました。
さて、Sarasvatī様のクンダリーを解析させていただいたのですが、これを文章にまとめるのに苦心しております。この経験は私自身の学びにもつながり、大変貴重な時間となりました。

クンダリー(出生図)には、金星(Sk)と水星(Bu)によるパリヴァルタナヨーガが形成され、これは6室と7室に関わります。パリヴァルタナヨーガは、2つの惑星が互いの支配する部屋を交換し、強い結びつきを持つ現象です。6室は「敵対、病気、負債、競争、日々の業務」を、7室は「ビジネスパートナーや他者との関わり」を象徴します。このため、金星水星の結びつきは、対人関係やビジネス上での協力が得やすくなる一方、業務上での障害も暗示しています。

特に、7室に位置する水星がパリヴァルタナによって6室で高揚し、論理的思考力やビジネス能力が強化されますが、一方で、6室に戻るアナヴァスターナのため、不安定さも伴いやすくなります。また、金星は6室で減衰しているため、美や芸術、贅沢を表す象意が損なわれ、経済的な負担が増加する環境が形成されます。
さらに、7室には減衰した太陽(Sy)が位置しているため、リーダーシップの欠如や意欲の低下を示唆します。また、8室を支配する火星(Ma)が7室に位置することで、ここでもアナヴァスターナが生じ、パートナーシップの不安定さや不動産・土地に関するリスクが予測されます。

では、さらに詳細な説明をいたします。木星(Gu)は1室(ラグナ)に位置し、自己の信仰や道徳的価値観、知識に基づいて外界へ働きかけ、役割を果たそうとする傾向を表しています。(Ch)は自室で力を発揮し、精神面の安定や環境の整備に貢献して、スタッフをサポートする役割を担っています。一方、太陽は7室で減衰しており、新しい試みに挑戦する意欲に影響を及ぼし、意欲の低下やリーダーシップの弱まりを示唆しています。金星は6室で減衰しているものの、パリヴァルタナヨーガにより7室の支配星としての役割を果たそうとしています。しかし、6室から持ち込まれる問題が影響し、金星の本来の力を発揮するには困難な状況が続いています。水星は7室に位置し、ビジネスパートナーとの良好な協力関係を築くことを示唆していますが、6室に由来する障害や負債がビジネスや対人関係に影響を与える可能性があります。また、火星の象意である「不動産、技術、火、事件や事故」により、突発的な事故や火災などのリスクにも注意が必要です。
ラーフ(Ra)とケートゥ(Ke)は二つの部屋の境界付近(サンディ)に位置しており、不安定で減衰に似た影響を及ぼします。1室にあるラーフは12室との境界を曖昧にし、自己認識に複雑な影響をもたらします。同様に、7室に位置するケートゥは6室との境界を曖昧にし、パートナーシップや対人関係における不安定さを示唆しています。ラーフケートゥは「執着・未来」「解放・過去」というスピリチュアルなテーマを象徴し、どのクンダリーの解析においても難解な影響をもたらす要素です。
土星(Sa)は自室に位置し、一時停止(スタンヴァナ)することで強い力を発揮しています。この力は収入、社会的地位、人脈の向上をサポートしますが、その効果は火星のアナヴァスターナによる影響で減少することもあるでしょう。一時停止には「変化や見直しを促す」という側面があり、この力が厳しい局面を乗り越える助けとなっているように感じます。
毎週土曜日には土星神であるシャニに祈りを捧げると良いでしょう。以下はシャニ・ガヤートリ・マントラです。
[シャニ・ガヤートリ・マントラ]
ॐ शं शनैश्चराय विद्महे छायापुत्राय धीमहि। तन्नः मन्दः प्रचोदयात्॥
Om Sham Shanaischaraya Vidmahe Chāyaputraya Dhimahi Tanno Mandah Prachodayat

※※※
これまで負の要素について述べてきましたが、パリヴァルタナヨーガは互いに補完し合う力が働き、全体にバランスをもたらす可能性を秘めています。このため、幸運な出会いや新たなビジネスチャンスが訪れる機会も期待できます。また、スピリチュアルな観点から見ると、困難や不安定な状況を通して柔軟に対応する知恵や強さを身につけ、精神的に成長する貴重な機会となり得ます。バーガヴァタ・プラーナ第一巻第八話にて、クンティーがクリシュナに「試練をお与えください。逆境の中でこそ、常にあなたに喜びを見出したい」と願った一節を思い起こします。

なお、今回は運命のサイクルを示す「ダシャー」を考慮せずに解説しています。具体的なタイミングについては、対面でのご相談やご質問にお答えできればと思います。Sarasvatī様のご様子を時間をかけて見守りたいと考えております。

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