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スタインウェイがウチに来た!〜試弾・購入編〜

さて、そんなこんなでスタインウェイのアップライトピアノ中古情報を漁る日々が始まりました。

スタインウェイの中古アップライトでいちばんよく見かけるのはZモデル。ジョン・レノンの家にもあって「イマジン」を作曲した時に使ったモデルです。他にも、背の低いFモデル、背の高いKモデル、その他諸々。

在庫状況を調べていると、関西にはほとんどなくて、東京はじめ関東方面に数台、そして愛知県に数台見つかりました。愛知県は、1つの業者さんに数台まとめて在庫があるようです。この時期、コロナはピーク。関東方面は事実上のロックダウン状態でした。

愛知の方に気になるピアノが数台あったので、問合せ。「この時期なので、来てくださいとは言えませんが、気持ちとしては是非実物を見ていただきたいです」と言われました。
行って良いものかと悩みましたが、逆に今しか行けない!という事で試弾しに行く事になりました。

愛知県は岡崎市へ。
無収入状態なので、新幹線や特急を使わずに在来線で名古屋まで…と思っていましたが近鉄の新型ラグジュアリー特急「ひのとり」に乗りたい!という乗り鉄ヲタのわがままが発動し、片道だけ「ひのとり」に乗車。

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朝早く目覚めたので、予定より1本早い「ひのとり」に乗車。駅でピックアップしてもらう予定の時間よりかなり早く岡崎駅に着いたので、家康公生誕の地、岡崎城を見物。残念ながら、コロナで施設は閉まってましたが…。

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その後、電話対応してくれていた営業のKさんが車で迎えに来てくれて、展示場所へ。

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着きました!
「グランドギャラリー 」さんです。5000台ものピアノ在庫があるという、国内最大級のピアノ業者さんです。(ちなみに、単なる一般客としてお伺いしたのですが、関係者の方で僕の事をご存知の方がおられたようです。こんなローカル鍵盤弾きの事を、愛知でも知ってくれているなんて光栄でした)

早速、ギャラリーに案内されました。グランドピアノ、アップライトピアノ、国内外問わず時代問わず、あらゆるピアノが展示されています。

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「お時間の限り、心ゆくまで弾いてください!」と言っていただき、貸切で試弾が始まります。

まずは、一番気になっていたFモデル
「この子はお問い合わせいただいていたので、昨日簡易調律しておきました(神対応!!)」

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座って、弾いてみる。
煌びやかな音色、整った倍音、響板の響き具合…。自分の頭の中で鳴っていた「欲しい音」と全く同じ!!
ピアノ弾きにしか分からないかも知れませんが、単に理想の音というだけでなく「このタッチで鍵盤を押さえた時、この音が鳴る」というのが「欲しい音」なんです。それが理想通り!!

とは言え、まだ来たばかり。他のスタインウェイアップライト数台もじっくり試弾します。どれも、さすがスタインウェイ。音は本当に素晴らしい。
だけど、逆に重厚すぎたり、響きすぎたり、ウェット感が強かったり。ピアノとしてのクオリティは素晴らしいけど、相性で言えば最初のFがドンピシャ。

その後も「何でも弾いていただいて結構です。これも弾かれますか?あれはいかがですか?」と、営業Kさんがつきっきりで対応して下さり、普段弾く機会のない様々なピアノをたくさん弾く事ができました。

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スタインウェイはもちろん、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、ペトロフ…国内メーカーのオオハシ、ディアパソン…etc。
2200万円する特注ピアノや、150年以上前の創業時代のベーゼンドルファーや、まだピアノの形が確立されていない頃の四角い「スクエアピアノ」なども弾かれていただきました。博物館クラスのピアノたち。

整備工房にも案内して下さいました。鍵盤を外して調整しているところ、外装の塗装をしているところ、真鍮を磨くところなど、普段見れないピアノ整備を社会見学。

気がつけば2時間近く経過。
ほぼ、Fモデルを買いたいという気持ちにはなっていました。金額も予算内。ってゆーか、F以外は予算オーバーだったんですが…幸いにも、一番気に入ったピアノが唯一の予算内!!

ただFモデルには、1つだけ玉にキズポイントが。
鍵盤がアクリル鍵盤(よくあるタイプ)だったんです。できれば象牙鍵盤が良かったんです。経験上、自分のピアノのタッチに最もしっくりくるのが、象牙の鍵盤なのです。

もちろん、象牙はワシントン条約で輸出入禁止。象牙鍵盤が欲しければ、古いピアノから象牙鍵盤を剥がした中古物を探す(ピアノを輸出する時、象牙鍵盤は剥がされる)。もしくは国内にわずかに残る新品ストックの象牙を使うか。
前者は運とタイミング次第。後者はクッソ高いコストがかかる (ちなみに新品の象牙を貼ると50万円〜が相場です)。

営業さんに相談。
「鍵盤が象牙だったら、もうこのFに決定なんですよね…」
「では中古の出物を探してみます!」
「でも、お高いんでしょう?」
「できるだけ安く、交渉してみます!」

という訳でいったん保留し、Fモデルを仮押さえしていただき、この日は大阪へ帰りました。帰りは在来線のみを使い、4時間半かけて電車に揺られ、腰が破壊されました…。

翌日、営業さんから連絡。
「象牙鍵盤、ちょうど良いのがありました!◯円追加で交換可能です!」
思っていたより、安い!しかし、鍵盤張り替え費用を入れると、当初の予算をオーバーしてしまう…。ダメ元で交渉。
現金一括で即支払いするので、鍵盤張り替えも含めて総額を△円にしていただけませんか?」
「うーん、社長に直談判してみます!」

さらに翌日。
「現金一括ならとの事で、社長からOK出ました!」
「ありがとうございます。では、購入決定でお願いします!!」

何と、計算したかのように、(車購入積立金)+(持続化給付金)=予算◯◯◯万円にピタリと収まったのです。やってて良かった、現金一括主義
全ての偶然が、いい感じで噛み合いました。もはや天佑!後は支払いを済ませて、納品整備を待つばかり!!

さて、納品までのプロセスや、到着してからの感想などは次回のnoteに書こうと思っております。良かったらフォローして、続きも読んでくださいね。

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