大切なことはマンガに教わりました。HUNTER×HUNTER編
ハンターハンターの中にこんなシーンがあります。
世界一おもしろいマンガだと思っているのですが、なかでも一番好きな場面です。
なぜなら、人生で最も大切にすべきことが表現されていると、心から思ったからです。
このセリフに至るまではこんな感じ。話しているのは主人公の父親 ジンです。
「オレがハンターになろうと思ったのは
当時 オレが行きたかった場所に入るのに
ハンターが一番現実的だったからだ」
「その場所はある王族の埋葬施設とされてたんだが 一切口外しないことを条件に 信頼に足る団体 しかも自費での調査しか許されない状態だった」
「実質そりゃ調査出来ないって話だ 見返りも業績も求めず 大金をつぎ込める奴なんて まずいない」
「15の時に特定非営利活動法人を設立して
王墓の調査と修繕を行った」
「その前のライセンスを取得してから2年は
ずっとネットで考古学マニアのサイトやブログ巡りさ」
「「金も名誉もいらないからただ真実を知りたい」 って変わり者で さらに口が固くて信頼できる連中が 法人設立のため10人くらい必要だったからな」
「ネットで知り合ってオフ会で意気投合したそいつらは 皆オレより年上で 普通の会社員や院生やフリーターだったりした」
「オレの素性と計画を打ち明けたら 連中は
法人設立に関わる雑事を進んで熟し なけなしの生活費から 寄付までくれた」
「念願かなって王墓の中に足を踏み入れた時
オレが一番嬉しかったのは」
「ずっと願ってた王墓の「真実」を目の当たりにした事じゃなく 一緒に中へ入った連中と 顔を見合わせて握手した瞬間だった」
これを読んだとき、自分の体験と重なったことがありました。
僕は大学のとき、ダンスに打ち込んでいて、ほんとに毎日毎日練習してました。
ダンスを始めたのは、テレビやネットで見た技が衝撃的で自分もやってみたいと思っていたからです。
サークルには僕と同じように初心者だけど、すごい技ができるようになりたくて、毎日一緒に練習するメンバーがいました。
自然と彼らと一緒に居る時間も長くなり、練習だけでなく誰かの家に集まって遊んだり、旅行に行ったりするようになりました。
結果、6年間ダンスを続けました。
それくらいやったので、当初やりたかったダンスの技はだいたい出来るようになって、大会でもちょっとした結果が出せるようになりました。
でも、気づいたらそんなことが本当にどうでもいいと思えるくらいの財産が手に入っていました。
「一生付き合える友達」です。
彼らは社会人になってからも、食事に、旅行に誘ってくれ、結婚式に来てくれ、呼んでくれ、子供が生まれたらお祝いをくれ…
ことあるごとに連絡を取り合っています。多分一生続くと思います。
これが「ほしいものより大切なもの」だと気づいたとき、ハンターハンターに描かれていたことが腑に落ちると同時に、自分は幸せ者なんだと気付かされました。
大多数の人は、「夢」「目標」「やりたいこと」があったほうが良くて、それが達成されたときにやっと自分は幸せになれるのだと、そう思っているのではないでしょうか。
しかし、実はその道中で手に入れたものが、最初に欲しかったものより断然価値があって、そのことに気付けたほうが、人生は楽しくなる。今はそう思っています。
これからも色んな物を手に入れようとあがくと思いますが、道草を楽しみながら生きていきたいですね。
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