小林よしのりがゴー宣道場の裏側でかなり卑劣な振る舞いをしていることについて、私がブログで告発した当初、ほとんどの人は精神的にこじらせたアンチが妄想を書き連ねていると思ったことだろう。
私たち夫婦の身に起きたことについて私たち自身もとても信じられなかったし、いくら事実を書いたところで信じてもらえないだろうと半ば諦めながら、それでも泣き寝入りするわけにはいかずに孤独な戦いに身を投じたわけだ。
それが逆転したのは、小林の性加害の犠牲になった葉月蓮さん(仮名)が自らTwitterで発信するようになってからだろう。
葉月さんにとっては決して軽い問題ではなく、とても勇気がいることだったのは考えるまでもないので、心の底から感謝している。
葉月蓮さんが自ら告白するや、小林のシンパが捨て垢などで嫌がらせをしたわけだが、それがかえって小林界隈の卑劣さの真実味を増す結果をもたらしたのは言うまでもない。
薬害エイズの時にしろ、教科書運動の時にしろ、小林が共闘していた連中と揉めた時にマンガの中で相手を悪し様に描いて批判していたが、当時読者であった私はそれに対して公平な目で見ることなく、安易に小林を信用してなんとなくマンガの内容を鵜呑みにしていたわけだが、それがいかに偏っていたか思い知った。
当時の編集部と揉めて週刊SPA!から小学館の右派雑誌へ移籍した時のツルシ編集長の言い分も今読み返すと、色々と合点がいく。
小林よしのりという人はこれまで何度となく同じ手口で自分が気に入らない相手を陥れてきたのだ。マンガという表現はそれをするのにちょうど良い武器となった。
なにしろマンガで描いた一人称「わし」の傲岸不遜なキャラクターを読者は本気で信じているのだから、チョロいものである。
それを葉月蓮さんは突き崩してくれた。
葉月蓮さんが自ら立ち上がってくれたお陰で、私がそれまで書いてきた告発は「アンチの妄想」などではなく、事実を列記したものだと理解してもらえるようになった。
また、それはこれまで被害に遭われた方々が声をあげる後押しにもなった。
「声をあげたところで、どうせ信じてもらえない」と諦めていた人たちが私の所にコメントを寄せてきた。
これらの反応を受け、私は報われた。
事実を淡々と書き続けていれば、たとえ少数であろうとも分かってくれる人がいる筈だ。
その思いだけで諦めずに告発し続けたことが決して間違いではなかったと救われた気になった。
しかし、そのあとも私たち夫婦には困難が待ち受けていた。
告発ブログを始めた以上は多少の覚悟はしていたつもりだが、思いもよらない方向からの攻撃に大ダメージを受けることになる。
その案件はまだ終わっていないので、また別の機会に書くとする。