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自分の「あり方」を問い直す

何か新しいことをはじめるとき。
自分の「あり方」「スタンス」を問い直したほうがいいよね、って話。


11年前。東京から海士町に移住した自分は鼻息が荒かった。
ふんがー、ふんがー!ってリアル鼻息でなく(笑)、『おれは島のために貢献するぜー!』みたいな。
それってよくないよな、と気づかされたのは、ノーベル平和賞を取られたムハマドユヌスさんと最も仲がいい日本人、と言われている(当時)九州大学の岡田教授とお会いした時のことだった。

ユヌスさん

写真:ユヌスさんと一緒のこの写真を撮影してくれたのが岡田教授
(こんな紹介でスミマセン・・・)

島前高校が本気でいい学びをつくっている!と全国にPRするために、誰を出前授業の講師に呼ぶか?
夜中の1時くらいに、学習センターで悠君と2人、ブレストしてて、そのときに出てきたのが「ムハマドユヌスさん」の名前だった。
本人が島に来てくれることは叶わなかったのだけど、島前高校生のためにビデオメッセージを撮ってくださったというので、当時ユヌスさんと懇意にされていた九州大学の岡田教授をお呼びして、出前授業をしていただき、その際、ユヌスさんからのビデオメッセージを流した。

そんな出前授業終了後。
島の隠岐牛店での打ち上げ中に、岡田さんからいただいた一言。

「豊田くん、よく地方で、○○とか○○○ー○(←企業名)とかのやつらが、
地域の人たちに向かって『どうしたら人が来るか、どうしたら外貨獲得できるか教えてあげますよ』って言ってるじゃん?あれ、真逆だよね。本当に大切なことや、本質的なことは、むしろ地域の人が知っていて、仕事をしながらあいつらのほうが学んでるの。教えてもらってるの。地方の人に対して、教えてやるってスタンス。ホントにだめだよね。」

もう、自分の中で何かがガラガラと音を立てて崩れ落ちたのが聞こえた。
「今の俺じゃん!!」って。
「おれ、だめじゃん!!」って、強烈に思った。
島の人たちを下に見てはなかったと思うし、すごく上から島の人たちを見ている自覚はなかったけど、それでも(すごーく上からではないにしても)どこか、若干、本当に若干、少しだけ上から見ている自分がいるんじゃないか、と思った。
「東京で今まで頑張って来た自分の経験や知識を使って、島の人たちに貢献したい」という気持ちは、ホントに若干なのだけど、上から目線、だということに気づいた。
一方、「島ですごくお世話になっていて、本当にありがたい。なんとかお礼がしたいし、少しでも恩返しをしたい。その時に、自分の得意分野で、自分の出来ることを活かして、島で何かをしたい」はOKなんだろうな、と。
大きくは変わらないかもしれないけど、大きく違う、二つのスタンス。
移住して1年目で、この話が聞けて良かったな、とその時も、そのあと数年たっても思った。

2021年。次の新しいチャレンジをしたいなって思っている自分。
やりたいことは(いろんな人に相談をしながらブラッシュアップしていくのだけど)ざっくり言うと、『プロジェクトの伴走支援をきっかけに、組織やコミュニティーが変わるきっかけをつくることが出来ないか?』ということ。チャレンジセンターならぬ、伴走センターをつくること。

その、「伴走する」にもスタンスがあるな、と思う。
少なくとも、こうなりたいくないな、と思うのは『上から目線な伴走』。

人を変えようとすることを手放す。

もう一歩進んで、

教えてあげる伴走、ではなく
教えてもらう伴走。

結局、相手が元気になることが重要。
こちらがしてあげるのではなく、こちらがしてもらう。助けてもらう。
その感覚が大事なんだろうな、と思う。
感覚的で、ゴメンナサイ🙇

今日はここまで。

今日の問い:
地域で何かを始めるとき
あなたは地域の人から何を教えてもらっていますか?

今日の教訓:
教える伴走ではなく、教わる伴走を探究したい。

#伴走
#地域で何かを始める
#チャレンジセンター探究
#海士町

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