『グリーン・ナイト』主人公ガウェインが食べたかもしれない「ブリムレント(四旬節)のタルト」を作ってみた!
A24スタジオが贈るダーク・ファンタジー『グリーン・ナイト』好評上映中!
12/9に公開されました『グリーン・ナイト』期間を延長して上映しています。
大変好評をいただいている大充実のパンフレットは解説書と呼ぶべきかも知れません。
装丁の美しさに目を引かれますが、内側の用紙は全て金色!映画を観終わった後も中世の世界感に没入できます。
用語解説、プロダクションノート、専門家のコラム、監督とイライジャ・ウッドの対談など読み応え抜群ですが、気になったのは主人公ガウェインの食卓に並ぶ「パンに包まれて焼かれた」魚料理のレシピ。
原作の描写や14世紀後半に書かれた料理書からどのような料理か推察し、その再現レシピが掲載されています。
この再現料理「ガウェイン風ブリムレント(四旬節)のタルト」のレシピは、当時の料理書に忠実に作られているとのこと。
ドライフルーツと魚の組み合わせは一体どのような味になるのか気になるし、クリスマス料理っぽいと思いましたので早速作ってみました!
ブリムレント(四旬節)のタルトとは
修道士などの人々は卵や肉類などの摂取を禁じられていた期間があったため誕生した魚のタルトのこと。
料理書によると様々なフルーツとスパイス、魚をワインで煮て、パイで蓋をしたタルトであると説明がありました。
ガウェインは果物が大好物。さらに原作、映画の描写でこのブリムレントのタルトと想像したとのこと。
(ブリムレントのタルトに辿り着いた経緯もパンフレットに詳しく載っています!)
レシピに載っている材料を集めてみることに
14世紀の料理を忠実に再現しているレシピの材料が果たして手に入るのか不安でしたが、結果ほぼ全て集まりました!
一部フルーツが手に入らずドライフルーツに変更になるなどしましたが、スパイスを含めスーパーとカルディで入手可能。(タルトとパイシートは冷凍を購入)
並べると異彩を放つ鱈。このクラシカルな果物たちとどんなマリアージュを見せてくれるのか楽しみです。
フィリング(詰め物)を作り、タルトに入れる
レシピに掲載されている材料を鍋に入れ、ワインで煮込むだけ。
どのような味になるのかまだ想像がつきませんが、スパイスとワインの香りが中世ヨーロッパの雰囲気を醸し出してきます。
充分に煮たら煮汁を切ってタルトに入れ、パイで蓋をしてオーブンで焼くだけ。
忠実に再現した14世紀のレシピ、複雑な料理法だったらどうしようかと思っていたけど、これは手順が少なくて作りやすい!
あっという間に完成です!
早速焼き上がりサクサクを食べてみました。
ドライフルーツの濃い甘みと香り、酸味が口の中に広がり、りんご等の果実のフレッシュさ、そしてスパイシーで美味しい!
その中の鱈が独特のアクセントになっています!
魚にフルーツが入ったソースがかけられた料理は食べたことありますが、それとはまた違う・・・
鱈、今までソースや味付けに助けられてる食材かと思ってましたが、鱈が味付けを際立たせていたんですね!
使わなかった煮汁はクラフトコーラみたいになります。
翌朝、リンゴを入れて煮詰めてソースを作り、焼いたベーコンにかけていただきました。
こちらも美味しい!フルーツ×お肉最高ですね~
パンフレットのレシピには作り方の他、様々なアドバイスも書かれています。レシピの詳細はもちろん、中世ヨーロッパの料理についての読み物としても面白い記事です。是非お求めください!
これをガウェインが食べていたかも知れないと思って映画を観ると、人物像や物語の解像度が上がるような気がします。
また、シュトーレンやクリスマスプディングなど、中世からあるようなヨーロッパの伝統的なお菓子と似た部分があるように感じました。
ブリムレントのタルトはこれらほど工程が大変ではないと思います。(パイやタルト生地も作ると大変かも)
手軽にこのような雰囲気のものを作れて楽しい!
このレシピも載っている超大充実のパンフレットは絶賛販売中。
漫画家の山田南平先生の書下ろしイラストもあります!
(つい『紅茶王子』のアッサムをデヴ・パテルが演じたら…と想像してしまいました。)
静岡シネ・ギャラリーでは12/29(木)までの上映!
年の瀬に重厚なダークファンタジーを劇場でお楽しみください。
『グリーン・ナイト』
https://transformer.co.jp/m/greenknight/
2022/12/23~12/29連日①13:15~15:30