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スタッフブログ

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「ウォン・カーウァイ 4K」のその先は…Part.2【ウォン・カーウァイの影響を受けた監督作品 他】

9/16から始まった「ウォン・カーウァイ 4K」。 90年代その熱狂の中で当時映画を観た方、ウォン・カーウァイの名前を知ってはいたけど初めて劇場で観たという方、当時からの香港明星迷な方まできっと楽しんでいただけたはず! しかしここで終わりではない…。 皆さまの映画感度が上がったこのタイミングを逃してはならない! そこで、ウォン・カーウァイ作品を起点に是非観ていただきたい映画をご紹介します。 Part.1「ウォン・カーウァイ 4K」のその先は…Part.1【もっとウォン・カ

百の診療所より、一本の用水路を『荒野に希望の灯をともす』スタッフブログ

パキスタンとアフガニスタンで35年に渡り医療支援と用水路の建設に尽力した中村哲医師の活動を回顧するドキュメンタリー。 2019年12月4日に何者かに銃撃され死去した中村医師の活動は、これまでさまざまなメディアで報じられていますが、こうして改めてその活動全体を通して観てみると、その一貫した意思の強さと、支援の在り方についてのブレない姿勢に胸を打たれるのでした。 1978年にパキスタンのティリチミール登山の日本隊に帯同医師として参加の折、同地でまったく医療を受けられない患者が

実話に基づく衝撃の物語『グッド・ナース』スタッフブログ

『グッド・ナース』スタッフブログ看護師が絡む連続殺人事件は横浜の大口病院の例など、比較的よく耳にする話ですが、このチャールズ・カレンの事件は映画を観てから調べると、その期間の長さと人数の多さに驚愕します。 おそらく単独の犯人の殺人事件として史上最多の部類であることは間違いありません。 映画を観る前に事実を知るのは犯行の手口や経緯を知ることがやはりネタバレに相当するのでお勧めしませんが、事実を知っているかどうかに関わらず、この映画の緊張感と密度の濃さは、第一級のサスペンスとして

それは、8歳のママだったー『秘密の森の、その向こう』スタッフブログ

『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督の最新作。 森の中で出会ったマリオンはネリーと同じ8歳で、マリオンの家に連れていってもらうと、そこはネリーの祖母の家と同じだった。 ネリーはマリオンが幼い頃の母だと確信する。 本編72分と比較的コンパクトな作品ですが、ふわっとしたファンタジーとお互いにちょっとした不安を抱える少女二人の心の交流を描くことで、なんともほっこりした気分に浸ることができます。 ネリーは母が消えた不安を抱え、マリオンには近々行われる手術に不安を感じている。 森

世界を変えるため大統領を目指した男には、存在も名前も知られていない「影」として生きた選挙参謀がいた――『キングメーカー 大統領を作った男』スタッフブログ

世界を変えるため大統領を目指した男には、存在も名前も知られていない「影」として生きた選挙参謀がいた――劇中の登場人物は例によって別の名前に置き換えられていますが基本的に主要な登場人物は全て実在の人物がモデルになっているようです。 キム・ウンボムは金大中、ソ・チャンデはその選挙参謀だった厳昌録(オム・チャンノク)。 大統領は下の名前こそ違うもののパク・キスであり、軍服を着た陣営の若手は全斗煥がモデル、また盧泰愚そっくりの人物も居れば、野党政治家には金泳三そっくりの人物がいる。

21世紀になっても、人は戦争をしたいのです『ウクライナから平和を叫ぶ』スタッフブログ

『ウクライナから平和を叫ぶ』スタッフブログスロバキアの写真家ユライ・ムラヴェツ Jr.はユーロマイダン後の2015年4月、キーフから分離派(=親ロシア派)の支配地域のドネツクに向かう。行先でウクライナ人、ドネツクでの親ロシア派住民の双方に取材し、現地で暮らすさまざまな人々の生の声を記録したドキュメンタリー。 映画は2016年の製作で、既に6年が経過していますが、現在に続くウクライナ東部でのウクライナ―ロシア間の戦争が現地の人々にどのような変化をもたらしたのかを浮き彫りにして

2022/9/16より『ウォン・カーウァイ4K』上映開始!めまいがするほど艶やかでビビッドな世界へようこそ

2022/9/16(金)から、いよいよ『ウォン・カーウァイ4K』が上映開始です。 香港の名監督として名をはせる、ウォン・カーウァイ監督の作品、 『恋する惑星』『花様年華』『天使の涙』『ブエノスアイレス』『2046』の5作品を静岡シネ・ギャラリーにて日替わりで上映いたします。 ウォン・カーウァイ監督の名前は聞いたことがあるけれど、作品を実際に観たことがないという方はまだまだ多くいらっしゃるのではないでしょうか。 かくいう私もいい年ですが、実は今回上映する作品を観たことがなく、