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秦基博 x wacci それぞれの魅力を再確認したライブ

〜HATA MOTOHIRO 2MAN TOUR
HATA EXPO Livehouse Circuit 2023〜
秦基博 x wacci
2023.10.24 @豊洲PIT

最高だった。

ライブ行く度に言ってる気がするけど、これ以上の言葉が見つからない。

秦基博さん主催のwacciとの2マンライブ。

普段からどちらのワンマンライブにも行っている私にとっては、行かない理由が無いライブ。

発表された時は思わず「きゃー!」と叫んでしまった。

私は秦さんをきっかけに松室政哉さんも好きになり、松室政哉さんをきっかけにwacciも好きになったので、秦さんを好きにならなかったらwacciも好きになっていなかったかもしれなくて。ご縁が繋がった感じがして不思議な気分になった。

大抵2マンライブって予習して行っても、片方の曲やノリが分からない時があるんだけど、今回はどちらも好きなアーティストだからずっと楽しかった!

今回は、ライブで再確認したそれぞれの魅力について書いていきます。

wacci

前半はwacci。

「ここにいる誰よりも僕たちが今日を心待ちにしていた」

ボーカルの橋口さんがこう言っていた。

わかるよ。ライブが発表された時から伝わってるよ。

各メンバーのSNSを見て、今回のライブができる嬉しさと興奮はひしひしと伝わってきていた。

終演後もみんな嬉しそうで、私も嬉しくなった。
特にドラムのヨコヤンのポストが印象的だった。

私が改めて感じたwacciの魅力は2つ。

  • 謙虚さと自信を兼ね備えている

  • 観客を巻き込む力

謙虚さと自信

会場にはwacciファンも多くいるのに、「wacciという5人組のバンドです」「初めて僕たちのライブを観る人も多いだろうから」ということを言っていて、自分達がみんなに知られているわけではないということや呼んでもらった立場であると考えている感じが謙虚だなと思った。

けど、演奏は「呼んでくれた秦さんのことも後悔させないし、ここにいるみんなを楽しませる」と橋口さんが言っていた通り、自信に満ち溢れたものだった。

謙虚だけど縮こまることはせず、自信があるからと言ってでしゃばることもなく、等身大の自分たちの姿を堂々と見せてくれた。

このバランスがwacciを応援したくなる理由のひとつだ。

自信があっても驕らずコツコツと目の前のことを真剣にやるwacciが好きだ。

私もそういう人間でありたいと思わせてくれた。

観客を巻き込む力

「最上級」で会場を上ハモと下ハモ半分ずつに分けてのシンガロング。

1曲前の「フレンズ」でタオルを回し、熱気を帯びてきた会場。

声はまだ温まってなかったので初めは小さかった声けど、橋口さんのあおりと共にどんどん大きくなり、wacciファンだとか秦さんファンだとか関係なく音楽ファンとしてみんなが一体となった。

体感温度が2〜3℃上がった。

それほど熱がこもった良い時間だった。

wacciの最後の曲「東京」が終わった後には温かい拍手が長く続いて、みんながwacciファンになったのではないかと思うほどだった。

wacciには、観客を自分たちの空気に巻き込む力がある。

強引に引っ張り込むのではなく、さりげなく包み込む感じ。

「もっと!」「こんなもんじゃないだろ!」って煽るんだけど、自己陶酔的な煽りではなく、みんなで音楽を楽しみたいからこその煽りだから心地が良い。

これはライブに行かないと体感できないから、ぜひ多くの人にライブに行ってもらいたい。

秦基博

改めて感じた秦さんの魅力は

  • 曲の幅広さ

1ヶ月前に行われたオーキャンでは調子が悪く、今回は回復していますようにと祈りながら秦さんの第一声を待った。

1曲目の「鱗」でその心配は吹き飛んだ。

秦さんの声だ。

どんな声も秦さんの声なんだけど、力強さと繊細さ両方を持った唯一無二の秦さんの歌声を聴けて、うるっときた。

以前は息継ぎしなかったところで息継ぎをしたり、伸ばしていたところを伸ばさなかったりはしたけど、私にとってそこは問題ではない。

「昔と変わらない声で歌うのがプロだ」「プロならCDと同じように歌うべきだ」と言う人もいるけれど、自身の変化に合わせて歌い方を変えて、それでもなお人を惹きつけられるのもプロだと私は思う。

今回のライブでは色んな声を聴かせてくれた。

「泣き笑いのエピソード」の温かみのある優しい声、「トラノコ」のちょっと気だるさのある声、「イカロス」の魂の叫びのような声。

秦さんの声はたくさんの表情を持っているのが魅力だ。

曲の幅広さ

秦さんのパブリックイメージって「ひまわりの約束」のような癒しとかバラードだと思うけど、それだけじゃないと声を大にして言いたい。

今回のセトリは秦さんの曲の幅広さを見せつけるものだったと思う。

「鱗」や「イカロス」のように切ない曲、「トレモロ降る夜」のようなロマンチックなラブソング、「夜が明ける」のような少しダークさも感じる大人な曲、「Life is Art!」のようなみんなで盛り上がれる曲、「メトロ・フィルム」のような情景が思い浮かぶ曲…

この振り幅の大きさが秦さんの曲を延々と聴いていても飽きない理由だと思う。

振り幅の大きさと引き出しの多さが秦さんの魅力の1つだ。

秦さんとwacciの歌詞

両者に共通する魅力は、歌詞だ。

どちらもきれいなことばかりではなく、生きている中で感じる苦しみや悲しさも歌ってくれるとこらが好きだ。

いろんな言い訳で着飾って
仕方ないと笑っていた
傷つくよりはまだその方がいいように思えて

秦基博「鱗」

ほんの少しの勇気と優しさが あの日あったなら
そんな言い訳を何万回も繰り返す 今日も

秦基博「メトロ*フィルム」

明日を生きるために 今日を使い切って
うつむく帰り道

wacci「東京ドリーム」

ねぇ
どこかで出会って もう忘れた人達へ
僕が消えたらどんな気持ちになりますか?
驚いて 頷いて 数分後には元通り
悲しいけれど 僕もおそらく同じです

wacci「東京」

負けそうな心抱えても
僕らは笑う 無理して笑うけど

wacci「大丈夫」

キラキラした夢物語ではなく、現実感のあることを歌ってくれているため、「これって私のことだ」と自分に置き換えて聴ける。曲がより身近になる。

セトリについて少し

wacciは「初めてならまずこれ!」な定番品詰め合わせ、秦さんは色んな味が楽しめるバラエティパックのようなセトリだなと思った。

中身は違っても、どちらも「wacciとはこういうバンドです」「秦基博とはこういうシンガーソングライターです」とそれぞれの魅力が示されているのがおもしろい。

秦さんのセトリ


wacciのセトリ


アンコールで秦さんと橋口さんの2人で歌った「ひまわりの約束」がめちゃくちゃ良かった。

橋口さんがリスペクトを持って歌っているのが伝わってきたし、ひだまりの中にいるような暖かくて平和な空気が流れていた。

「wacciがドラえもんの主題歌を手掛ける」という橋口さんの夢が叶ってほしいと心から思った。

欲を言えば、秦さんがwacciの曲を歌うのも聴きたかったな。「タフネス&サバイバー」とか「Weakly Weekday」とか意外と秦さんに合うと思うんだよなぁ…


最後に

2組のそれぞれ違う魅力があるアーティストを1つのライブで聴ける贅沢を感じたし、音楽ってやっぱりいいなぁと思えた。

私にとっては得しかないライブで、本当に楽しかった!

第二弾があることを期待してます。

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