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ボルネオレポート第二弾🐘🌴~緑の回廊プロジェクト編~
こんにちは!
急に気温が上がり、週末に衣替えをしました広報のウエノです。
今回は、前回モリさんが書いていた、ボルネオレポート第一弾の続編をお送りします。
前回のモリさんの記事はこちら↓から
~前回のあらすじ~
・ボルネオ島は、世界で3番目に大きな島
・世界でも稀に見る生物多様性の宝庫
哺乳類、両生類や爬虫類、鳥類が計1000種類以上
植物も15,000種類が確認されている
・パーム油は世界で最も生産され、使われている油
・サラヤは、2004年のテレビ番組の取材をきっかけに、
ボルネオ島で環境破壊が起きていることを知る。
前回のあらすじを書いたところで
2004年からスタートした環境保全活動の一つ「緑の回廊プロジェクト」をご紹介します。
2004年の番組取材をきっかけにボルネオ島に足を運ぶことになったサラヤの社員ですが、
そこで衝撃を受けることになります。
そこにあったのは想像していた「自然豊かなボルネオ島」とはかけ離れた姿でした。
森が失われ、人工的に植えられたアブラヤシ農園へと姿を変え、傷ついた動物たち。
中でも強い印象を与えたのは、ボルネオゾウ(以下、ゾウ)です。
![](https://assets.st-note.com/img/1689082561597-mJ2PZTf4hg.jpg?width=1200)
もともと森で生活していたゾウは、その場所がアブラヤシ農園に変わったことにより、移動路を失い、農園に迷い込むこんでしまうという事態が発生。
すると、畑を荒らされるのを嫌う人間から銃で撃たれたり、罠を仕掛けられるようになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1689119261983-xlDePe9HC3.jpg?width=1200)
力が強いゾウは、罠を引きちぎり、足に引っ掛けたまま生活をしていたり、好奇心旺盛な子ゾウは、罠に鼻を近づけてしまい鼻に罠が絡まるという事もありました。
ゾウの鼻は人間で言う手の役割を果たします。その鼻が機能しなくなるという事は生活に必要な食事や水分補給、水浴びができなくなってしまうことを意味します。
そうなると最悪は、命を失ってしまうのです。
そんな光景を目の当たりにしたサラヤは、現地の野生生物局や専門家と協力して、傷ついたボルネオゾウを救出、治療して森に戻す活動を始めました。
これがサラヤの環境保全活動のスタートです。
しかし、一方でアブラヤシ農園は増え、森は減少し続けていました。その状況でいくら救出、治療を繰り返しても傷つくゾウが減ることはありませんでした。
これでは根本的な解決にはならない…。そう考えたサラヤは、失われた森を取り戻すことを決意しました。
しかし、前回の記事で紹介した通りパーム油はボルネオ島を支える大きな産業です。
自然を守りながら資源を利用していくために必要なことは何か、環境と産業の共存を目指すことにしたのです。
そこで再度、野生生物の専門家や現地の野生生物局と協議を重ね、
動物たちが暮らすために最も重要な生息域は水辺と判断し、川沿いの土地だけでも元の森に戻せれば、動物の住処を取り戻すことができるのではないか。
そう考え、川沿いにある農園の土地を農民から買い戻す活動をはじめました。
この活動を続けることで、分断された川沿いの森をひとつの大きな森としてつなげることができ、動物たちが安心して通ることができます。
この活動こそが「緑の回廊プロジェクト」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1689159986883-yIoKHSL1LL.jpg?width=1200)
しかし、またもや問題に直面します。
川岸の農地を全て買い上げるのにかかる費用はなんと200億円!
「緑の回廊プロジェクト」の実行と成功には、サラヤだけではなく多くの人の力が必要でした。
では、どのように集めるか?この問題の解決策として考えたのが、世界中の人々のチカラを集めることでした。
そもそもボルネオの環境問題は、日本だけでなく世界中の人々が食べて、使っているパーム油が原因です。そこでパーム油の恩恵を受ける世界中の人から協力や寄付を得られるように、そして多くの企業にも参加してもらえるように、資金を集めるための中立組織が必要でした。
そこで設立されたのが、環境保全団体「ボルネオ保全トラスト」です。
サラヤもボルネオ保全トラストが誕生すると、ヤシノミ洗剤の売上※の1%をボルネオの環境保全活動に寄付することを決めました。
※メーカー出荷額
こうしてパーム油を利用している企業や人々がボルネオ保全トラストに寄付することで、パーム油の生産地であるボルネオの森と動物を守る活動「緑の回廊プロジェクト」に協力できる仕組みができあがったのです。
そこからサラヤは、ヤシノミシリーズが皆様に愛されたおかげもあり20年活動を続けることができています。
![](https://assets.st-note.com/img/1688689600982-WqgGAypwWh.jpg?width=1200)
※2022年10月、10号地(4.094ha)計10カ所まで広がっています。
まだまだ道半ばではありますが、「緑の回廊プロジェクト」をはじめ、
伐採によって分断された森に橋をかけることで動物が行き来できるようにする「命の吊り橋プロジェクト」、住処を失った野生動物を助ける「野生動物の救出プロジェクト」、環境と人権に配慮したパーム油の普及活動など、いろいろな取組を行っています。
活動の詳細はこちらをご覧ください!
今回は「緑の回廊プロジェクト」についてご紹介させていただきました🌴
他の活動については、また詳しくご紹介しますね。
また次回の記事をお楽しみに!