日本レビュー協会を立ち上げました
レビューにはふたつの意味があります。
ひとつは、ステージ上で展開されるレビュー(おなじみのレビューショー)
もうひとつは、文字による表現のレビュー(文芸評論)
その語源は同じ。
フランス語のRevueから(英語ではReview、ただし、レビューショーの場合はRevueと綴ります)
もともと、Revueとは再度見ること、つまり、反復や復習のことですが、そこには、単に見返すだけでなく、風刺やフランスならではのピリッとしたエスプリを効かせることが要求されます。それはステージショーにおいても、文芸評論においても同じです。
私は、作家ですが、書籍を著すだけでなく、放送作家、劇作家として、数々のステージショーの構成にかかわってきました。主にはミュージカル、ディナーショー、またテレビでも歌と踊りとコントで構成する番組も手がけました。そこにはレビューで培ったアーティストだから表現できる要素が欠かせません。裏方のスタッフも含め、その世界のスペシャリストとお仕事させていただき、貴重な勉強をさせていただきました。
勢いに乗じて、歌や踊りが好きな脚本家や映画監督とコラボして、また時にプロのアーティストをゲストにライブショーを主催し、自ら歌って踊ったりもします(←文士劇のレビュー版・・・これは不要不急のため、コロナ禍ですっかり活動を見送ってますが・・・)
そんな私は、かねがね、ふたつのレビューについて語り合い、またそこから新しい物を創り出す仲間が欲しいと思っていました。
フランス生まれのレビューですが、日本でも愛され続けるレビューショー。日本では和の伝統芸能も取り入れ、和の文化と融合したハイブリッドな、
他国のレビューにはない、魅力的な発展を遂げています。
このたび、レビューチーム「ファニーダイア」を率いるSKD出身の沢田みなみさんと夢乃真稀さんと、ご縁があって、意気投合賛同いただき、
2つのレビューの世界で活躍するアーティストとクリエーターが参加し、
21世紀の日本のレビューシーンの発展に寄与する文化親睦団体をめざし
「日本レビュー協会」を立ち上げました。
令和の時代は、いろいろな変革がもたらされると思いますが、
イノベーションが成功するには、
先人たちが築き上げ、これまで育まれ培われてきた
伝統を重んじ、常に原点に回帰し、
同じ世界で活躍する方々に敬意を表しつつ、
手を携え、一歩一歩、新しい未来を創っていくしかありません。
文化団体を立ち上げ、継続していくことの難しさ、厳しさは、
60数年の歴史ある団体の運営に携わっている私が骨身に沁みるほど実感していますが、
熱情(パッション)と愛情があれば、さまざまなことを乗り越えていけると信じて・・・
まずは、ミニマムな規模で一歩一歩進めてまいります。
ご賛同いただける方は、お力添えいただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
「日本レビュー協会」発起人
ファニーダイア
沢田みなみ
夢乃真稀
プロデューサー
鶴路恵
放送作家
さらだたまこ
ちなみに、画像は1889年に創刊された前衛芸術雑誌
「ラ・ルヴュ・ブランシュ/La Revue blanche」の表紙。
主にパリで活躍する著名な作家や芸術家の作品を掲載した文芸評論誌。
表紙は、レビューショーの総本山、パリのムーランルージュのポスターでも有名なロートレック。
日本レビュー協会もレビューショーも盛り上げる文芸評論活動をWEB上で展開していきたいと意気込んでいます。