わたしの宝物第4話感想
見返すのが辛くなる回でした…
でも深澤さんが冬月稜という役にキャスティングされた理由がとてもとても腑に落ちた回
またつらつらと書き綴っていきたいと思います
ATTENTION!
これから先ネタバレしかございません!!
美羽の“托卵”
子が産まれた事でこんなにも宏樹が変わってくれたこと。美羽にとっては想定外だし戸惑いも大きかった筈。でも昔の姿が戻ってきたことに安堵もして。これならこの巣の中で子供を育てられる、そんな母としての打算もあったのだろうか。
葛藤しつつも、思い出の図書館に栞を返し、踏ん切りを付けた時に、書架の間には死んだと思っていた彼が呆然とした顔で立っていた…
時が止まったような2人と静謐な図書館の空気が映画のワンシーンのよう
この時の美羽の表情と冬月くんの表情の違いが本当にいい。
美羽は驚愕と死んだと思った人がいることへの(罪と向き合うことへの)若干の怯えが混じった顔をしてるのに、冬月くんは驚きはあれど探し物をやっと見つけた安堵が滲んでいて、もうこの時点で2人の気持ちは形を変えてしまっていたんだと見返したら感じてしまった…
躊躇いなく抱きしめて『会いたかった…』という冬月くんの心の底からの言葉は、美羽自身はもうただまっすぐ頷けるものじゃなくて、あの涙は色んなものを内包してた
そんな2人の邂逅の外では、栞をあやしながら微笑み幸せそうに歩く宏樹…
置いてきた2人が脳裏を過ったのか、冬月くんを突き飛ばし身を離す美羽
(いや、そんな吹っ飛ばす勢いで突き離さんでも…!)
それに対して何が起こったかよく分からない表情の冬月くん
涙を流したまま、再会を喜んでいるどころか苦悶の表情の美羽
『ごめん…』
の一言で冬月くんは置き去りにされちゃうという…
図書館で人妻抱擁するな!アフリカ帰れ!!
とかSNSでは散々な言われような冬月くん
でも彼も何の覚悟もなく人妻に手を出したとは思わないんだよな。最愛の人のSOSを受け取っての行為がああいう形だったのは、もうどうしようもないくらい罪なんだけど。
明らかに精神的に追い詰められボロボロだった美羽を人妻と知りつつ抱いた以上は責任持って必ず迎えに行くつもりだったよね。(じゃないと彼の性格からして同僚に話したりしないと思う)しかしながらテロに巻き込まれほぼ1年近く帰ってこられず、連絡手段も失って…
そんな彼がやっと見つけた宝物を堪らず抱きしめたのを責められまくってるのはなかなかこたえます…
過ぎてしまった時間があまりにも残酷だし、このタイミングでの再会は神様の悪意しか感じない
予期せぬ再会と崩れ出す日常
自宅で冬月くん生存の記事を探し出し読む美羽
(日付からして、テロに巻き込まれた後1ヶ月程経過した頃に掲出されたものと分かる)
しっかり情報を追っておけば分かったじゃん…!と全力でツッコミしたい私
でも、突然の訃報を受けた後、その亡くなった想い人の子を人妻でありながら宿しているという苦しみ。何度も報道されるTVニュースすら即座に消していた美羽だから気付きようがなかったのか。徐々に大きくなるお腹の子のことを考えないといけないし、無意識下で調べることを避けていたのか…それが最悪の結果を招いてる皮肉
真夜中のリビングで溢れる涙は安堵と後悔と懺悔と、ぐちゃぐちゃになった感情があふれたんだなと思わせた。
そして妻の様子がおかしいことに気付いてしまう宏樹
『大丈夫?』の声が1話からは考えられない程柔らかい。
寝付けないという美羽の背中を摩ってあげて、お茶を淹れようとした美羽を制して、ハーブティーを準備しようと動いてくれる宏樹
(コーヒーでも紅茶でもなく授乳中の彼女でも飲めるものをと気を配ったところに、元々細かい点に気を回せるところが滲むんだよ…)
そんな優しくなった夫のことではなく、別の男性のことを考えていたなら“お願いだから私に優しくしないで…”となるのも無理はない
宏樹の優しさはモラハラしたことへの贖罪の部分も大きいとはいえ好意によるものなのに、美羽にとっては今や針の筵で拷問になっているのが、罪は巡っていくようで苦しくなる
翌朝、昨夜から引き続き様子のおかしい美羽を見て
『俺、会社休もうか?』
宏樹…!
ここも如実に彼が変わったのが分かる
だってパワハラ受けてメンタルガリガリ削られて過呼吸起こす程になるまで無欠勤だったのに!!
でもそんな心配も心あらずに受け流す美羽
場面変わって冬月達のオフィス
壁のボードに3人が笑顔で写る写真を貼る莉紗
そして何やら悄然とした様子の冬月くんに思わず声をかける
『…彼女に会ったんだ』
『でも会いたくなかったのかもしれない』
『待っててくれるって思ったのは俺のエゴだったのかもしれない』
今まで何処までも明るくて前向きでプラスの要素しか感じさせなかった冬月くんの内心の不安が表に出てきた。
そうだよね。帰ってきたことを何より喜んでくれると思っていた人に、苦しそうに泣かれて『ごめん』の一言で突き飛ばされて。彼からしたら青天の霹靂以外の何物でもない訳で。
しかも連絡先もきけないまま。八方塞がりである。
そんな落ち込んでる冬月くんに何とも言えない顔をする莉紗
というか、莉紗は冬月くんに想い人がいることは知っているが(自分がついた嘘は傍においても)瀕死の重傷を負った時さえそばに来ない女と思ってるし、もし冬月の好きな人=人妻って知った時もどうなるかが恐ろしい…木曜劇場の展開だと特に…
そしてここで鳴る携帯
判明する美羽の連絡先
(人様の携帯番号勝手に教えるのは本当にどうかと思うけど、元々美羽も連絡先を知りたくて図書館に来てたりしてたし、2人に良かれと思った行動だったのかな、図書館の辻村さん…)
莉紗と下原くんの回想シーン(泣)
なんでこんなにいい人がテロなんかで亡くならないといかんのよ!?
冬月くんにとっても、莉紗にとってもなくてはならない存在だったのがめちゃくちゃ伝わるのが、しんどすぎる。
“言葉にしないと伝わらないことってたくさんある。大切なことは特に”
ものすごく心に響く言葉だけど、これがいい方向に作用しないのがもう予測できてしまうよ
それが木曜劇場……
かたや産後うつについて調べる宏樹
(もう宏樹の変貌ぶりは驚嘆の域)
かたや、冬月くんのことを思い返しながら夕飯の支度をする美羽
そんな美羽に知人から冬月に連絡先を教えた旨のLINEと、見知らぬ番号からの着信
電話をとることもできず“どうしたらいいの…”と葛藤する美羽
(…いや、出てあげて!!確かに死んだと思って美羽1人で決めた托卵だけど、『迎えに行くから待ってて』に頷いてたやん!それなのに無視はダメでしょうよ!!)←冬月擁護派の叫び
冬月くんは死んだと思っていたから、嘘をつく先は宏樹1人で良かった筈が、これから先偽らないといけない人がどんどん増えていくことにあらためて慄いたのかな。
実際、本当の父親にも、夫にも、親族にも、友人にも偽っていかなくてはいけないのだから
美羽の業も心底重い
(勿論、冬月くんが死んだと思ってなかったら托卵の選択せず離婚に踏み切っていただろうからもうなんとも…)
そして電話に出てもらえない事で、美羽からの拒絶を痛感し、冬月くんのメモを持つ手に力が入るあのカット、僅かな動作だけどとてもよかった
(登録した後はそのメモちゃんとシュレッダーしてね!その辺にそのまま置いてちゃダメよ!!)
↑
これ以上の個人情報漏洩が気になる一社会人
オフィスに戻り、莉紗とのやりとり
『どうだった?』
『……ぇ?』
『電話。話せたの?』
『いや…』
『こっちは一生懸命働いてるっていうのに。誰かさんは心ここにあらずですか』
彼女に気を取られて上の空の冬月くんには莉紗も公私共に一言言いたくなってしまう気持ちも分からんではない。フェアトレードを成功させて学校を作るというのは亡くなった下原くん含む3人の夢だからこそ、ないがしろにされてしまったら悲しいし、不安だし
目の前にいる自分ではなく想い人のことばかり考えられたら“少しはこっち見てよ”という心情も湧いてくる。
『冬月がいてくれないと』
『冬月が必要なんだよ』
『冬月にとって大切な人だってことはわかってる。
でもこっちのこともちゃんと考えて欲しい』
ただなぁ。職場の同僚としての言葉しかかけられないからこそ進展しようがなかったんだろうな
そして冬月くんへも“仲間として”必要とされてるとは伝わっても芯の部分には響かなかった
後、本題から逸れますが
このシーンの冬月くんの『…ん?』『…え?』『わかった』『いってらっしゃい』という日常会話の声の響きの良さに聴き入ってしまった
深澤さん、普段は MCかおふざけしてるかバラエティーで声張ってるかなイメージが先行してしまうけれど、本当に声質がいい
高すぎず低すぎず、柔らかさと優しさを内包しててそれが冬月くんというキャラに抜群に合ってる(と私は思ってる)
深澤さんの“こういう人いそうだな”と思わせるのはこの芝居がかって聞こえないナチュラルなトーンの声も大きく寄与していると思うんだ
残酷な優しさ
夜の神崎家
冬月くんが生きていたことにより、どうしていいか分からなくなってしまった美羽
眠れず、食欲もなく、元気もない
そんな美羽へ
『本当に無理しちゃダメだよ』
『何かあるなら言ってね』
『仕事なんてどうとでもなるんだから』
と声をかける宏樹…
もう1話のモラハラ気質は雲散霧消したの???
宏樹の人物評はマイナスに振り切れた状態からのスタートだったから怒涛の巻き返しを見せ、SNSにおいても宏樹派が隆盛したんだが…
正直仕事のストレスで周囲に当たる人はその素養がどこかしら匂うんだ
ところが彼の場合は妻に仕事を辞めさせた位だからこそ(まぁ美羽が全く望んでいなかったならこれも相当事案だけど)、この変化に私はずっと戸惑いがある
あのモラハラは“甘えてた”という一言では片付けられないと思うんだよなぁ…
心配性で涙脆くて共感能力が高い人がストレス負荷に耐えかねて希死念慮に襲われたり、無気力になったり眠れなくなったりとかでないからこそ、田中圭さんの演技力によってこの違和感がどんな形で結実するのか…震えながら期待してる
話が逸れました
そして宏樹は行きつけのマスターに相談する訳で
(相談相手間違えたって言ってるのには笑った)
マスターの金言
『いや、別に子育てって母親だけの仕事じゃないだろ』
マスター…!!
でもそのアドバイスによって地獄が始まるの何でなのよ…
そして宏樹は真琴の店へ
真琴ちゃんね…
親友の夫を“推し”と言って憚らないとこがどうもなぁ…今までの発言からも空気読めない子なのか?
(ちなみにこの不快感、最悪の形で回収されます)
宏樹の体調不良について本人に聞くも美羽には言ってないから秘密ね?という宏樹。それに対して嬉しそうなのは何なんだ??
彼の願いと彼女の拒絶
一方で
立ち上げた事業のため駆け回る冬月くん
でもずっと胸に引っかかったままな夏野のこと
そして美羽の元に冬月くんからの一件のメッセージ…
家族が寝静まった後、ベランダで読む美羽の姿
『急に連絡してごめん』
『俺は夏野が今、幸せでいてくれればそれでいい。』
『だから最後にもう一度だけ会って話したい。』
『明日、あの給水塔の下で待ってる』
(深澤さんのあの声でメッセージ読み上げるのは罪な演出でした…何回も聴いてしまう)
予告では一部だけ切り取られていたけど、全文読めば実に冬月くんらしいと思える内容
あんな風に突き放されてもコンタクトを取ろうとしたのは、会いたいという自分の気持ちは勿論だけれど、辛そうだった美羽が心配な気持ちも多分に含まれてたんじゃないかな。
夜の歩道橋をそぞろ歩き、手摺に寄り掛かり俯いている横顔からは、美羽に受け入れてもらえないかもと思いつつ一縷の望みに賭ける様子が伺えて、決着を付ける覚悟も透けてみえた
翌朝、団地の中の広場に辿り着いたがその場に立ったままベンチを眺める冬月くん
想像だけど、過去美羽と約束をしたら必ず美羽は先に待っていたんじゃないかな。だからこそ待ち合わせ場所に誰もいないことに“やはり”という思いがあったのかも
溜め息をついて俯いて
遠くのバス停からの道を気にして
縋るように栞を握って
時計を見遣り
頬に西陽が当たっても
その場から動かない冬月くんに泣いた
対して美羽はというと
“あなたの声、あなたの顔を”
“私は見ることは出来ない”
気持ちが揺らいでしまうことが怖かった?
美羽はある意味、自分を尊重し愛してくれる人がそばにいて、かわいい子供を胸に抱いて幸せな家庭で過ごすというあの時どんなに望んでも手に入らないと思っていた幸せが手元にあるから?
でもその幸せのキッカケをくれたのは冬月くんなんだよ…
せめて、会ってやってよ…
冬月くん、僅かな可能性だとしても最後まで信じたかったんだろう
日が暮れても暗くなっても、あの給水塔の下で待っていたのか
それでも彼女は来なくて。1人になる自宅に戻るのがどうしても出来なくてオフィスに戻ったのかな
それで彼が紡いだ言葉が
『終わったよ』
『…全部終わった』
なのしんどすぎるだろう!!!
そんな2人とは関係なしに(いやなくもないか)
莉紗と宏樹が会社で商談という、世間って狭いよね〜〜!と叫びたくなる事案が同時進行で発生中
人と人の繋がりを大切にし、時々自由奔放すぎて振り回されるけど、創造力と行動力は人一倍あって不思議と人の心を掴んでしまう
目を輝かせて冬月についてプレゼンしちゃってる莉紗
そりゃ宏樹としても
『一度会ってみたいな』って言うわ
え?でも会うの???
本気ですか??
まだまだ気鬱な様子の美羽になんとか笑顔になってもらおうとシチューを夜中にこっそり支度する宏樹
野菜を切る手は覚束ないのに、ルーは使わずに小麦粉と牛乳で作る本格派ホワイトシチュー
甦る思い出に微笑んでから顔が強張る美羽
宏樹が美羽を見つめながら
『家族が増えるって凄いよね』
『栞のおかげでこうして笑っていられる』
『栞にも美羽にも感謝してる』
でもね、その子あなたの子じゃないの
なんてもう言えないよ絶対
(唐突な槇原敬之さん的フレーズ)
『俺は美羽のこと愛してるから』
これに対しても硬い顔でごめんが口をついて出てしまうんだなぁ
謝罪と感謝は返せても『私も愛してる』とは言わない、言えないんだね
そして赤ちゃんを宏樹に預けてランチに出かける美羽
初パパにしては貫禄と安心感が滲む宏樹さん
(中の人が二児のパパというのも大きいのか)
真琴の雑貨屋に着くも打合せがあるということでカウンターで待つことになった美羽
そんな彼女の耳に入ってきたのはもう聴けないと思っていた冬月くんの声…
この時の深澤さん、会えると思っていなかった彼女が目前にいることの動揺と衝撃を目で演じ切っていて若菜さんの表情とスイッチングされても遜色ない素晴らしい演技だった
セリフなしでも雄弁な表情にグッときた
美羽の存在に気を取られながらも商談を続けようとした冬月くんの耳に届く、残酷な事実
『赤ちゃん可愛かったな〜』
『今日はパパが面倒見てるんですか』
『いいパパっすねぇ』
不規則に瞬きし、ゆらりと面を上げて
その瞬間全ての音が遠のいてしまうワンシーン
本当に本当に冬月くんの受けたショックの大きさを如実に感じてこちらも凍りついた
どんどん身を縮めるようにし硬くなる美羽の背中からも緊張感が漂っていたのも印象的だった
冬月くんが自分との子と疑わなかったの?という点、美羽に子供がいると唐突に知ることとなり更には、“旦那さんが見てくれてるんすか、いいパパっすね”の言葉から自分との子を夫に黙って育てるなんて過去の美羽の性格からは考えられない行動すぎて、一瞬もしかしてと過ぎってもすぐに打ち消してしまったのではと私は思った
上の空のまま話を切り上げ、カウンターの美羽に僅かに視線を送るも、何も言わずに足早に立ち去る冬月くん…
店を出た後、冬月くんに電話する美羽
もうだいぶ離れた位置にいたのか、ガンダしてタクシーを拾い、駆けつける冬月くん
(大きめのストライドで服や髪が乱れるのも構わず走る姿がもう…フォーム綺麗だしその必死さすら魅力的なのはなんでなのか)
息を切らせてあの給水塔の下でやっと向き合う2人
『まさか、会えるとは思わなかった』
意を決して話し出す美羽
『子供が産まれた』
『夫と復縁したの』
『今の家庭を大事にしたい』
『だから…ごめんなさい』
ついさっき知ったどこまでも酷な事実を本人の口からからあらためて告げられて。
流石の冬月くんも負の感情を露わにするのかと脳裏を掠めたけど…少し俯いて渦巻いたであろう様々な思いは飲み込んで。紡いだ言葉が『夏野が幸せならいいんだ』なのには、もう圧倒された
この人は本当にどこまでも優しく、真っ直ぐに人を愛せるんだな
『死にそうになった時、夏野に出会えたこと、本当に、神様がくれたプレゼントだって思った』
『ありがとう』
いや、ほんと、さ。
この役を深澤さんならと見込んでキャスティングして下さったこと、4話にしてつくづく感じ入った
私には無理だ。
絶対に神様を呪うし、ぶっちゃけて言うなら確かに長い間待たせたけど待っててって言った相手からこんな一方的に告げられたらその儘ならなさに間違いなく怒りは覚える。
でも、相手が幸せならそれでいいと。
見栄でも虚飾でもなく真実そう思ってると伝わる演技が出来る素地が深澤さんにはあるんだもの
(俳優としての深澤辰哉の才能に惚れ直したよ)
それでも。最愛の人との未来が潰えたことに震えそうになる声が、揺らぐ視線が、彼の胸の痛みを否応なく感じさせる
お互いに込み上げる気持ちと涙を押し込めるようにして相手を見つめて、言葉を紡ぐのが切ない
美羽から
『私も冬月くんからプレゼントもらったよ』
『…生きててくれて嬉しかった…っ』
この言葉で耐えきれず、背中を向けた冬月くん
生死の境を彷徨って、やっとの思いで日本に帰っても“帰ってきて欲しかったのはあなたじゃない”と言われ、傷付かない人なんていない。
そんな大きな傷を癒すのも夏野の存在なんだね。でもその人は別の未来を選んでしまってることの残酷さたるや…
『ごめんな』
『俺、ホントに何もできなくて』
『結婚してる夏野のことを、愛しちゃいけなかったんだ』
『待たせたまま迎えにも行けなかった』
『夢も大切な人たちも…夏野のことも何一つ守れなかった』
突然実った初恋に夢見心地にいた彼が、テロにより時機を失して肝心な時に愛する人のそばにいられなくて、そうまでして赴いた場所で友も、夢も、仕事も全て失って。結局誰も大事に出来なかったと喪失感と無力感に苛まれて堪えきれず涙をこぼす姿なんて泣いてしまうよ…
はらはらと頬を伝う涙を拭いもせずに泣く姿は、寄る辺ない子供のようで。美羽が思わず手を差し伸べてしまったのは仕方なかったと、そう思わせる涙だったし、深澤さんの演技力に感動した
図書館で再会した時は手を回さなかった美羽が冬月くんを抱きしめてあげている姿は、男女の情というより泣き崩れる人をただ支えてあげたいという色を感じさせない抱擁だったと思う。
でもそんな美羽の冬月くんの背中に回した指には結婚指輪が光を受けていて、その抱擁を見つめる人影があった……
て、真琴!!!???
君どうやってここまで付いてきたの!
そして次回予告ももうもうもう
もう今日になってしまいましたが!
5話も楽しみです!
震えながら22時を待ちたいと思います!!