わたしの宝物第5話感想
色々とイベント盛りだくさんで、今頃書き上げてます…
でも6話を見る前に感情の整理も兼ねて書いておきたかった
ATTENTION!
※これ以降、ネタバレしかありません※
蜃気楼のような幸せ
テーブルの上から落ちるおきあがりこぼしの音が何より不穏。崩壊の序章のよう…
美羽と冬月くんのシーン
きっと気持ちは残したままだけど、何とか踏ん切りをつけようとした2人
いや本当にあのハグは感謝のハグだったよ。不倫という危険な香りを微塵も感じさせなかった若菜さんと深澤さんの演技とってもよかった
泣き縋る冬月くんをただ癒したいだけのものだったもの
でも、そうは問屋は卸してくれないわけで
遠目から2人の抱擁を見て凍りつく真琴
(なぜこのタイミングでこの2人の姿を見たんだよぉぉ!!!!)
ひたひたと近づく秘密が暴かれる瞬間に恐れ慄く
美羽と別れ、図書館に赴く冬月くん
焼けこげてしまった刺繍の栞に優しく触れ、過去宝物を挟んだ本を開くとそこには美羽が持っていたはずの栞…
きっと彼女の覚悟を感じたよね
それでもそっとその隣に大事に持っていた栞を置いて、本を閉じる姿が恋の終わりを感じさせて切なかった
また深澤さんの横顔が良くて…ほんのりとだけ思い出に微笑んで、その笑みをふっと消しまっすぐとした視線を投げかけるところ…だいっすきです!!
そして冬月くんへ別れを告げ自宅へ戻る美羽
栞を抱っこする宏樹を見てのモノローグ
“おかえりと言ってくれる家族”
“わたしが選んだわたしの宝物”
ものすごくエゴイスティックだけど、美羽は欲しかったものが手元にあるんだものな…
托卵がベースになっている以上、傍からみれば危うすぎる幸せなのだけど
日を改めて、一時退院した美羽の母かずみと真琴を招いてちょっとしたお祝いの席
『美和にそっくり』
『そうなんですよねぇ』
『そのうち宏樹さんにも似るわよ』
そんなことはあり得ないと知っている美羽とその表情の変化をつぶさに観察する真琴
(いや怖い…いくら不倫かもと疑ってもそんな表情で親友見るか???)
そんな中でも仲良く子育てする2人に羨望の眼差しを向ける真琴。憧憬だけでいられたらよかったのにね
『夫婦でいられるのって実は奇跡よね』
自分が失ってしまった奇跡、しかも理想形があるのにそれを不倫という形で蔑ろにし、のうのうと過ごしている(ように見える)美羽が許せなかったのか。
暴走する正義ほど怖いものはない
帰り、送ってもらいながら会話する宏樹と真琴
『こんなパパがいたらそれだけで幸せですよね』
でもこれにすぐは頷けない宏樹
それはそうである
栞が産まれるまではモラハラの限りを尽くし、金しか出さないって言ってたんだから
でも栞が産まれて、仕事への向き合い方も変えて、あの頃を謝罪して美羽との関係を再構築出来たと彼は思ってるからこその、托卵の事実を知らないからこその『今が一番幸せかな』の返し
それに暗い瞳をする真琴…
てか親友の夫に向ける言葉じゃないよね???
もし親友の旦那が自分の夫だったらなんてことまず考えないし考えたとて口には出さんよ…ここら辺、女が出ていて不快感が凄かった
家庭や夫婦の問題ってなかなか表からは分からない
なのにバイアスがかかった視点で断じてしまう危険を忘れて、人は言葉を発してしまう
そしてこの辺りの見せ方、視聴者もそうだろう?と言われてるように感じた
一部だけ見て知った気になっていないか?と。
起こった悲劇と進もうとする先
場面変わって児童養護施設前
もうここしか5話の癒しはありません!(断言)
何気なく立つ姿が冬月くんだなぁ…子供達の声を聞いて笑顔で遊んであげている隼人くんと視線が合う瞬間もいい
隼人くんの、自分のテリトリーに他人が入ってくることで少し硬くなる表情とそれを感じ取りつつも近づこうとする冬月くんの口を引き結んで会釈する瞬間
2人の距離感がね、感じられてね
下原兄弟はここ出身なのか
きっと色んな不条理を感じることも多かっただろう
そんな人が冬月くんと莉紗と一緒に、一方的に搾取されない取引を支援して、教育を受けられていない子達へ学校をと思ってたんだね…
莉紗もそうだけど、下原くんも弟に話す位、冬月くんの人柄や真っ直ぐさ、行動力に惹かれて救われていたのかも知れない。そんなことを思った
隼人くんとしても酷い言葉を浴びせたのに、こうして会いに来て、支援の手を差し伸べて、言葉を尽くしてくれる冬月くんの存在はちょっと鬱陶しくもあるけど、兄亡き後もその意思を継ぐと明言してくれる人と知れてそりゃ絆されちゃうよなぁ…
素直でない隼人くんが構ってくる冬月くんに呆れがちに笑って、それに嬉しそうに顔を明るくする冬月くん
どうか幸せになってと願わずにはいられなかったよ
隼人くんの様子に嬉しくなって、お絵描きや工作してる子供達のそばに駆け寄り目線の高さを合わせフランクに優しく声をかけてる冬月くんも微笑ましいし、それを遠くから眩しそうに穏やかに見る隼人くんもいいのよ……
5話で唯一光を感じられたシーンでしたとも!!
オフィスに戻り、折り紙や似顔絵を自慢げに莉紗に話す姿は冬月稜ってこんな人だよなという納得感に満ちていたよ。
どうしても悲劇や苦悩が前にでがちなドラマだけど、子供心を持ったまま大人になったピュアな人というイメージをちゃんと見せてくれるの流石です
まぁ、似顔絵に対し『…イケメンだな』と呟いてたのは中の人の自我が顔出してましたけど笑
知らない男と知ってしまった男
オフィスビルの会議室
大手企業相手ということもあって緊張から落ち着きなさげに水を飲む冬月くんとそれを笑う莉紗
そして扉を開け入ってきたのは宏樹…
遂にご対面の瞬間である
(もうこの時点で胃は最高潮にキリキリ舞である)
宏樹さん、元々はこんな風に朗らかに落ち着いて折衝をする人だったんだろうね
有能さが滲む振る舞いがスマートですこと
莉紗から聞いた冬月くんのことに触れ、場を和ませて、打ち解けてから話を進めようとした宏樹…が
なんと1年程前のフリマの話をここで持ち出すとは
そこから芋蔓式に目前に座る男性が美羽の夫と気づいてしまった冬月くん…
ここね!!
本当に!!!
深澤辰哉さんの演技が素晴らしいから刮目して見て!!!!
(多分これ読んでる人は皆見てると思うけどっ!)
妻、フリマ参加者、刺繍が上手、図書館にもよく立ち寄ってた、そんな情報を耳に入れながら揺らぐ視線で
名刺に書かれた名前を見て
宏樹の手に輝く結婚指輪を見て
点と点が繋がった瞬間の表情よ…
でも動揺をおおっぴらに出すことも出来ずに、衝撃を受けたまま瞬きを繰り返し目を泳がせ相槌を打つ姿からは、大きな動作はなくとも冬月くんの受けたショックがまざまざと伝わってきた
冬月くんが初めて具体的に自分の犯した罪の被害者を認識した瞬間
抑えた演技ながらも重要な箇所を演じ切っていて震えたよ
そして離席した宏樹はというと。
トラブル発生の非常対応
プロジェクトリーダーを降りたのに、資料は普段から目を通して謝罪に即座に行けるシゴデキ宏樹さん
そりゃかわいくない篠崎くんも『お前ならできる』って言われてニヤけちゃうというもの。しかしながらチョロい子!!
動揺し、融資の折衝どころではない冬月くん
仕事で自信も取り戻し、美羽が働く事を快諾する宏樹
この対比も凄い
探られる秘密
宏樹の許可も出て働く事を決めた美羽
そして、パワハラをしていた上司はその行状から左遷となり、自分は昇進が決定した宏樹
順風満帆のように見える神崎家
だけど、美和の不貞を疑っている真琴は確かめるための強行手段に出る…
というかね
この真琴の行動が何より怖い
美羽が働きたいと思っていたのは当然親友として知っていただろうし、甘言を弄して自分の店で働かせて、そこに一度は取引を辞退した冬月くんを呼び寄せて鉢合わせさせるとか…
私情で、仕事を、悪用するなっ!!
そして、取引相手に100歩、いや10000歩譲っても結婚してるか独身か恋人いるか尋ねるのは真っ当にセクハラだし
『もしかして冬月さん不倫したことあります?』
はカマかけるためでも言っていい言葉じゃないぞ…
自分が不倫で傷ついたから、不倫する奴は全て悪と思うまでは自由だが、その攻撃性を外に向ける所が独善的すぎる
(有体に言えば胸糞悪い!!)
挙句、首がすわったばかりの赤ちゃんを母親の許可なく(子供に慣れてない)未婚男性に抱かせようとするなんて言語道断すぎるわ…!
これが子を持つ母のすることか!!
真琴の言いがかりに近い物言いにも何の反論もせず、凍りついた美羽の顔を見て自分も顔を強張らせ、抱っこを断ろうと後退りする冬月くんの焦りと戸惑いも、美羽の“本当の父親に娘が抱っこされる”ということへの恐怖も画面からあふれるように伝わってきて、“空気が張り詰めるってこういうことか…”と息を呑んだ
顔を上げないためにずっと手を洗っていた美羽が冬月くんの手が栞ちゃんに触れそうになった瞬間の、引き攣った悲鳴のような『やめて!!』がまたね…
真琴はそりゃあ2人の動揺っぷりを見れて確信が持てただろう
でもそれって誰のためだい?と問いかけたい
そも何も知らない冬月くんからしたら、美羽の親友の店と知っていたからこそ取引を切り上げてもう会うつもりもなかったのに呼び出されて、無理矢理愛する人が産んだ夫との子を抱かされそうになった挙句、最愛の人からは拒絶の言葉を向けられて…
そしてそんな風に出会った子は実際は自分の子だという…外野から見たら二重にも三重にも苦しい
冬月くんじゃなく、真琴がアフリカに行ってくれ!
と叫んでいたどなたかの呟きにぜんのっかりしたいくらいだった
“もしも冬月君が栞を抱いたら私は壊れてしまう”
そんな潜在的な恐怖と向き合う美羽
一方、歩道橋で項垂れる冬月くん
横顔と影を落とす瞳から現実に憂い、儘ならない感情に傷ついてもいるのが見て取れる
涙の中、別れを決意して。忘れるって決めたのに忘れることを周囲は許してくれなくて
『心の中ってさ、自分の思い通りにならないな…』
そう呟く彼。
でも美羽を忘れられないということは道ならぬ恋をし不貞をした事実とたった1人でこれからも向き合い続けなくてはいけないということでもある
…しんどいなぁ
そして、そばでそんな様子の彼を見て遂に彼に想いを告げる莉紗
(この時、真琴に苛立ちすぎてて莉紗の告白がむしろいじらしく感じてしまったよ…恐るべし真琴…)
密告と告白、疑惑と露呈
人目につかないよう2人で会いたいと宏樹を呼び出した真琴…
『その幸せ、本物なんですかね』
そう宏樹に問いかけ
秘めていた想いを告白する真琴
目を丸くする宏樹
それはそうだよな。妻の親友からずっと好きでしたって言われるし、美羽を許さないと言うし
そして告げられた言葉は
『美羽さんは宏樹さんを裏切ってますよ』
『不倫してます』
『結婚してて他の人を好きになるなんて絶対駄目じゃないですか!』
『それだけだって許せないけど』
『栞ちゃん…』
愕然とする宏樹を見上げ涙を浮かべながらも首肯し、あの子が宏樹の子ではないと告げるんですか…
あなた、一番の部外者だがね……
しかも証拠は
『女の勘ですよ』
ときたもんだ。
そりゃ宏樹でなくても『勘ってさぁ!!』と声を荒げるわ。それに対しての追撃が『いいえ。母親の勘です』なのがもう…
頭を抱える宏樹
席を外していたマスターが戻ってきて事情を聞き、『女の嫉妬だ』
『気にせず今まで通りに普通に過ごせ』
と背中を叩き励ます
その瞬間は勢いで頷く宏樹
でも一度植え付けられた疑惑の種は無くならないよね…
何事もないようにやり過ごそうとするも眠れず
美羽の様子を思い返す宏樹
あの日ずぶ濡れで帰ってきて“あなたの子よ”と告げた彼女
“この子を下ろすなんて考えられない”と言う彼女
自分の名前がなかった母子手帳と美羽の涙
膨れ上がる疑惑はもう止められない
数ヶ月後
ハーフバースデーをどうするか相談してお祝いしようと決まって。
抱っこした栞の爪が伸びていることに気付き、赤ちゃん用の爪切りバサミで切ってあげる宏樹
ほのぼのとした日常のはずだったのに、切った後の爪の破片を見やる宏樹……
まさか……っ!?
日が変わって
高架下で項垂れる宏樹
握り潰されたDNA鑑定書
…知ってしまったんだね
遂に知ってしまった……
遠景で撮られたこのシーン
けたたましく鳴るクラクションと車の音しか聞こえないはずなのに、宏樹の慟哭が聞こえたように思えた
その後も美羽に追求することもなく
普通に日々を過ごし、迎えた栞のハーフバースデー
楽しそうに幸せそうに笑う美羽と栞を見つめ、3人で写真を撮ろうと言われて、ファインダーを覗き込みながら美羽と栞の隣にあいたスペースに座るべきなのは自分ではないと、そう思ったのか。
何も知らずに微笑む妻と子を憎むことも出来ず、ただ啜り泣く宏樹
托卵が既に露呈しているとは知らず、いつもの泣き虫が出ちゃったと思い笑う美羽
こんなに胸が張り裂けそうな家族団欒があるかい…
そして、いなくなった宏樹と栞
ベビーベッドから落ちるおきあがりこぼしの重い音と軽やかな中の鈴の音がアンバランスに響くのが恐怖でしかなかった…
予告編にだいぶ心臓を痛めておりますが…
(毎回最終回前!?というくらいのクライマックス感なので今後もこの調子で痛めつけられそう…)
現時点で秘密が斑らに明かされていっており、その具合がまた悲劇を助長しそうだなと感じた
美羽は栞が冬月との子であることは当然知るも、真琴の宏樹に向ける思いも、宏樹が托卵の事実に気付いていることも知らない
宏樹は我が子が実の子ではないことを知ったものの、その実の父親が誰なのかも、自分がつけた名前が美羽と実の父(冬月)にとってどれだけ大事なものかも知らない
真琴は美羽が冬月と不倫し、子を授かり、その子を宏樹の子と偽っていたことを知るも、なぜそんなことをしたのかの理由(宏樹のモラハラと性暴力)は知らない
冬月くんは、美羽の夫と子と親友の存在は知るも、自分達の関係が真琴にバレていることも、子供が実は自分の子であることも、美羽が夫を偽っていたことも、その秘密が夫に知られてしまったことも知らない…
あと2時間後にどう話が動くのか
もう震えが止まらないのですけども!
SNSの明るい舞台裏の様子にエネルギーチャージして見ようと思います!!