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わたしの宝物第2話感想
第一話の怒涛の展開に「あれ??3話分まとめて観た??」となり、衝撃のラストでそりゃもう一週間ほぼ冬月くんのことを考えていた深澤担です
しかし、第二話もまた凄い…
ここからどう展開していくのか、視聴者の期待は裏切らず予想は上回る展開で毎週木曜夜はおちおち眠れなくなりました…
ATTENTION!
※これ以降、ネタバレしかありません※
美羽が、冬月くんとの子を宿し「あなたの子よ」と伝えた前話
それを強張った顔で聞いていた宏樹…
美羽の覚悟と揺らぐ心
夫との子と偽って産む決意はしたものの、実の母にすら言い出せない葛藤
悪女になる決意をするということは、自分の罪と常に向き合うことだものね
冬月くん関連のニュースを見て、思い出の栞を見つめ「もう、会えないの?」と思い出の場所で1人涙をこぼすシーン、まだ訃報を信じ切れてない様が伺えた
嘘を突き通す自信がなくなり、離婚届に書き込むも、母の容体の悪化や過去の困窮した生活を思い出して“籠の鳥”であることを選ぶ美羽
経済的自立が困難な場合、婚姻関係を辞めることの難しさを突きつけてくる
宏樹の背景
対して彼。うっすら感じてはいたが、会社でかなり板挟みの状態。上司からは恫喝紛いのパワハラを受け、庇った部下からはやっかみとともに便利な存在として軽く扱われ、そんな中でも成果は求められる…
いや、そりゃ精神病むわ…
宏樹、君がしないと行けないのはまず病院に行くことだよ!と懇々とお説教したいところである
通勤途中で無意識に涙が溢れて、過呼吸の症状まで出てるなら「まずは3ヶ月お仕事お休みしましょうか」と本気でお医者様に言われるレベル
そんな中で「妻に不自由はさせない」「成果は出して当たり前」「自分が稼がないと」と、いろんな重圧を自分に課してパンクしてしまったが故のモラハラだったのか…もちろん美羽への仕打ちは許せるものではないが同情の余地があるかも…
そう思わせる田中圭さんの演技が本当に素晴らしい
上手く気持ちが処理出来ず棒立ちになり、発作を起こすところや、無意識に目が泳ぐ瞬間、不安から守るように自分を抑え込むようにする仕草
精神的に追い詰められた様子をまざまざと見せつけられる
いきすぎた自責と抱え込みすぎたものから、最初は心配かけまいとか夫としての面子から黙っていた事実が、段々と「なぜ気づかない」「俺はこんなに耐えているのに」と他責にすり替わって妻に向かったのではと考えると本当にハラスメントの連鎖とは恐ろしい
ただなぁ。酒に逃げ、妻に当たり散らすのは頂けないよなぁ
わたしの宝物は、どのキャラにも『何でそんなことをしてしまったんだ…!』という憤りと遣る瀬無さがある。
いいように振り回されて感情ヘットヘトです
宏樹、モラハラが常態化していても、美羽との思い出のハンカチはずっと鞄に忍ばせてるんだ…
想い出の品、美羽と冬月くんの栞は互いに認識して宝物なのに、宏樹のハンカチは彼しか知らないんだな
そんなところも彼の不器用さが伝わってくる
妻は向ける想いは愛なのか執着なのか
ぶっちゃけ、肉体関係のある不貞行為はまったなしで離婚の有責事由なんだけど、モラハラも酷ければ名誉棄損罪や侮辱罪などにも該当するからこちらも有責事由だし、夫婦間でも同意を得ないあの行為は強制性交等罪になる
もはや何の蟠りもなく夫婦関係を再構築出来るとは思えないからこそ一方通行になってしまった宏樹の想いが切ない
縁あって喫茶店のマスターに心境を吐き出し、逃避できる場所=サードプレイス(第三の場所)が出来た事は本当に良かったとも思ってはいるんだ
ゆきずりの他人に救われることってある
マスターの存在が宏樹の鬱屈を少しだけ軽くしてくれるといい
治らない青痣は多くない方がいいから
マスターの北村一輝さんの演技が光るなぁ
そんなこんなでやっと吐露できた宏樹の想いは
自分もいっぱいいっぱいの中、
妻は子供が出来ても嬉しそうではない
母子手帳に父親の名前が書かれていない
自分に辛うじて向けていた笑顔もない
そこから「(あの夜でできた)子供を望んでいない」
に至るのがもう…
あと見れば分かりますな夫婦関係は破綻するぞ?
(もうしちゃってるか…)
他人であるからこそ尊重し言葉を尽くすことは円満な関係継続に必須なんだよ
視聴者はその子が宏樹の子ではないと知っているからこそ、「愛せないかも」と怯える宏樹が改心し、子供に心開き、癒された後に事実を知ってしまったら…?という未来に怯えております
因果応報とは言えしんどすぎないかね…
因果応報と思った理由としては
殴られたとかでないのに、不倫した美羽の方が圧倒的に悪!と断じる意見もあるようだが、モラハラは精神を殴り、心を殺す行為
それと同意を得ないあの行いは想像以上に相手の身体も尊厳も傷付けるもの。過去の仕事柄そういった被害に遭った人がどれ程苦しむか知っているからこそ、夫婦関係が拗れた事の発端は宏樹なので美羽が全面的に悪とは天秤は傾けられないなと私は思ってる
彼の訃報と彼女の慟哭
場面転換し、突然起こったアフリカでの大規模テロの詳細
2人が巻き込まれたと知った莉紗の焦燥は凄かったよね
更に追い討ちをかける焼け焦げた冬月くんのパスポート…言葉もなく嗚咽するシーン、あらためてその死を感じて胸もお腹も痛かった
回想シーンでアフリカの開校準備中の中、作業する冬月くん
一段落したら日本に帰国したいという彼。莉紗に理由を問われた彼は柔らかく微笑むながらこう言うのだ
『おれ、日本に大切な人がいるんだ』
『その人と一緒になる』
……おいおいおい、冬月くん!?
彼女と気持ちを確かめ合えたとは言え、なんでそんなに後ろめたさのカケラも感じさせずに近しい同僚に話してしまえるんだ…
ここまで来ると、冬月くんの真っ白な美羽への愛情が怖くもある
1話では傷付きボロボロだった美羽へ救いの手を差し伸べ寄り添う、そんな清涼剤のような存在だった冬月くん
過去の綺麗な思い出のまま、優しく、愛情を持って触れてくれて、美羽の行動に説得力を持たせた人
でも逆にその浮世離れしたような存在感がこの一筋縄でいかないストーリーの中だといっそ異質だ
彼の中の葛藤や懊悩、踏み込んでしまったインモラルな部分が説明されるのはこの後なのだろうな
第3話を震えて待つしかない…
対して莉紗。女の影なんて何もなかった想い人・冬月くんからのあの言葉は衝撃だったろう
大手企業との折衝が頓挫して荒れる莉紗に冬月くんが理不尽にあったとしても、相手の立場を慮り、言葉を尽くしたらきっと落とし所が見つかるはず。
『何度だって0からやり直せる』という前向きさや『簡単にやめるっていうな、莉紗がいないとダメだ』とか言えてしまうあたりが、もう。
そりゃ近くにいたら好きになる…
それなのに、幸せそうな顔で『自分がこの仕事を選んだきっかけの人』『莉紗にも紹介する』とな。
罪作りな男だよ、冬月くん
容体急変の知らせで病室に飛び込んだ莉紗
下原くんまでこのままいなくなってしまうという焦燥感と悲壮感は素晴らしかった
んが。
顔を見て莉紗の表情が固まる
私も固まる
顔見て分かるくらい??
顔面は無事だったのね??
(そこじゃない)
きっとそうだろうと思っていた冬月稜生存ルート確定!!!!
嬉しい!
でも、そうしたら下原くんは……?
彼も無事でいいじゃないか!
どっかで勘違いされて治療されてないですか!?
(乱れまくる情緒)
ただ、この後の彼女の行動が本当にね
エゴイストすぎる
『その患者は下原健太で間違いありませんか?』
と現地当局の警察に質問された後
『YES』
と答えるのだ
これは私が抱いた妄想にすぎないけれど
追い詰められ乱高下しまくった情緒の中、彼を失う(このまま彼が無事だと分かれば日本に残してきた想い人と結ばれて、離れて行ってしまう)という恐怖からついた嘘なのではと…
彼が死んだと日本に伝われば、きっと彼女も諦めてしまうのでは?と思った故ではないかな
そう考えると莉紗もあのインモラル三人衆に悪女として堂々加入である
海外の混乱する現場からの速報で、邦人死者2名と誤報された事も辛い事だけど、莉紗の私情による嘘で一度下原さんのみ生存となり、冬月くんが目を覚ましたら
生存→冬月稜
死亡→下原健太
となる流れは下原さんのご家族にはたまったものじゃないよ…
第二話まで見たことで宏樹と冬月くんの印象が万華鏡を回したようにイメージがひっくり返る
この対比、オセロのように入れ替わりながら今後も見せてくるのか
何が正しくて何が悪いかを主軸に置かずに展開するのかと思うとまだまだたくさん考えさせられそう
宏樹の決意と美羽の決意
家族の未来について思い悩み、マスターから『向き合うか離れるかどっちかだ』と言われ彼が出した結論
『美羽のことも子供のことも何も出来ない』
『何もできないというよりするつもりはない』
育児に口出しはしない。
自分には何も求めるな。
でも金なら出すから
…宏樹ーーーー!!!!
割れかけたコップのギリギリまでストレスを注がれている状態の自分が信頼できないからこその何もしない、金は出すという発言になったとは言え、不安も罪悪感もてんこ盛りだとしても、我が子を宿してる(と思っている)身重の妻と別れる選択肢は宏樹からは出せないとは言え、それ言っちゃおしまいよ!?となってしまう
これに対してどこかほっとしたような顔をしている美羽も胸に刺さる
産むことは許された上、関わりは向こう側から断つと言ってくれたのだから
内心は隠したまま互いに囚われた、残酷な鳥籠のワンシーン…
そしてたった1人で出産に臨み、無事子を胸に抱いた美羽
そんな彼女の病室に駆けつける宏樹
驚いた表情をしていたから来るとも思ってなかったんだろうな
でも過度のストレスから、引き攣り顔で父親にならない宣言をした宏樹が、産まれた子を腕に収めて泣きじゃくる姿。このギャップというか複雑な心情を体現してて、田中圭さんの演技力に脱帽。
ここで彼は美羽に涙を見せたんだと
初めて見る夫の姿を戸惑い気味に見つめる美羽との対比も印象深かった
そんな神崎家のターニングポイントを見つめた後
次回予告では日本に帰り着いた冬月くんの姿が……!
生存が確定したことは嬉しい!嬉しいんですけども!
あの宏樹の姿を見た後では
今じゃない、今じゃないんだ冬月くん…!!
と猛烈に叫びたくなった
さらに追撃の
『何度でも会いにいく』
『待っててくれてると思うんだ』
という言葉…
どうしてそこまで??
何が彼をそう思わせたの???
根幹が見えないからこそサイコパスみを感じて色んな意味で震え上がった
それでいてどこまでも優しい雰囲気は変わらず、透き通るように柔らかい微笑を浮かべる彼
美羽と無事出会えた後どうなるのか
もう第3話は今日放映なんですけどね!!
クッション握りしめて見たいと思います!!!
追伸
アフリカから帰国した冬月くんのビジュアルがしんどいくらいに好みで、初見はフリーズしていました…
あの姿でストーカー気質爆発させたり、さらに倫理観ぶっ飛んだ言葉が飛び出したら腰抜かしてしまうなぁ………