トライアングルビッグマフについて
現在BMTというbigmuffを基にしたペダルを作っていますが、
モデルにしているtriangle期の実機を元に見ていけたらと思います。
外観で一番大きな特徴はサイズでしょうか。
約115mm×150mmといったサイズで、一般的なエフェクターとしては大きいのですが、
通常の板金ケースのビッグマフよりはコンパクトで、個人的に非常に好きなサイズ感です。
表panelがsus304 t=1、裏panelがアルミt=1.5となります。
(ラムズ以降大きい筐体となるとsus430に材質も変更されているようです。)
電源スイッチが表面に付いていたりもありますね。
最初期のものはスイッチポットになっているものもあるようです。
中身、基板。
便宜上写真右を#1、左を#2としましょう。
電源スライドスイッチや、フットスイッチは交換されている可能性が高いです。
ジャックはおなじみの日本製のジャックが使われています。
POTは#1はCTS、#2はスタックポール製で、どちらもpot dateは66年製。
バッテリーホルダが点溶接?で2箇所とまっているようなんですが、取れてなくなってしまっている個体も多いですね。
ちなみに、基板B面写真がないのですが、#1が緑レジストされているもの、#2がレジストなしのものです。
レジストなし銅箔パターンに半田メッキしているタイプが後半のロットではと私は判断しております。
簡単に書いたものですが回路で追ってみます。
#1 、#2の記載がない箇所は共通です。
#1の1 μはECQ-Vらしきものに交換、0.56μがタンタルらしきものに未確定ですが交換されていると思われます。
#2は2N5133が一つ交換されているようです 。(色味が違うのと、再半田跡がみられる為)
電解コンデンサが経年劣化が激しく、これほどの年数の経っているものはまともではないので、通常使用することを考えたら交換されるべきものですね。
見比べると同じ定数の箇所の方が少ないのが面白いですね。
この時期のものは全て同じ定数というのもあまり見かけない気もしますが、、
比較的見かけない定数のものは#1でしょうか。
トーンのハイパス側のコンデンサに2700pを採用している点
(交換の可能性も0ではないのですが、再半田されているように見えない事、同一コンデンサ採用個体の画像確認した為、オリジナルと判断しています。)
個人的に、このローパス、ハイパスを混ぜるトーンコントロールでは、ハイパス側で#1のようにかかりがきつくなっているものが好きです。
#2はコンデンサがほぼセラコンで統一されていて 、よく見るトライアングルといった感じでしょうか。
#1は大分FUZZ寄りなピーキーな音なんですが 、比較すると#2の方がローゲインでまとまりがある音です。
ちなみに#1の個体は、先日参加させていただいた「VT-STUDIO」にて弾いていただいているので、是非聴いていただければ、、
https://viewtorino.studio/ep/16
次回はBMTについて書ければと思います。
18/11/26