茶道の時間を楽しむって、どういうこと?
昨日2月9日、新講座「テーブルで楽しむ茶道」が始まりました。椅子を使ってお茶を点てるので、足がお悪い方や年配の方もゆっくり楽しむことができます。お茶を楽しみながら掛け軸を味わったりして、豊かな時間となりました。
露地
正式な茶室には、そこへ続く露地(ろじ)があります。石畳を1歩1歩歩いているうちに、心がお茶の時間に向かいはじめ、日常での肩書や役割が1つずつはがれ落ちていきます。露地の露は「あらわ、はだか」という意味があり、心の飾りを外して茶室へ入ります。お寺には露地はないので、参道がその代わりになるのかなと思います。
リモコンを捨てる
また、私たちが日常で日々何気なくやっていることの一つに、何かを「コントロールする」ことがあります。これから悪い事態にならないように今をコントロールしようとする、誰かを、自分を、状況を理想に近づけるために、コントロールしようと気を張っています。その手に握られたリモコンは、時には有効に働きますが、握りしめていると心が不自由になってきます。縁のながれやはたらきに任せて、思い切ってリモコンを捨て、どうなっても大丈夫!とこの世に身をさらけ出す勇気が、世界を切り開く鍵となることもあります。
喫茶去
なにはともあれ、肩書も役割もリモコンも、茶室では不要。考えるのを止めて理屈抜きでお茶を飲む。情報の多い現代を生きる私たちにはそんな時間が必要です。常に仕事や勉強や家事や役割に夢中で、そのどれをも脱ぎ捨てた自分を感じる機会はなかなか少ないものです。裸の自分で過ごす時間、裸の自分がただ熱いお茶を飲んで味わい、おなかが満たされるという感覚、そんな体験をしていただけるよう、これからの講座でも工夫していきたいと思っています。
次回の予定
次回のテーブルで楽しむ茶道講座の開催は
・3月15日(金)14時 *残り1席
・4月19日(金)14時 *残り2席
の予定です。詳細とご予約のお問い合わせは、寺子屋さらんホームページからお気軽にどうぞ!その日その時たまたま一緒になった誰かと、お茶を点てて共に飲む一期一会の時間を楽しみましょう(^-^)
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