1枚初動大量で4妨害盤面が作れるサンアバロン記(マスターデュエル 2023/1~)
※相変わらず全編無料で読めます。
世間が《斬機サーキュラー》の実装で【サイバース】や【斬機】で最適な展開ルートや構築を模索している中、自分はひっそりと【サンアバロン】をこすり続けていました。
デイリーミッション消化メインの牛歩ペースでしたが無事ダイヤ1に到達できたので、その調整記録をここに残しておきます。
①そもそも何するデッキなの?
かなりマイナーなデッキなので知らない方も多そうなので、超簡単に説明すると
このような4妨害に耐性もついた非常に強固な盤面を作ることができます。
この展開は自分の使っている構築での基本展開盤面ですが、構築によって様々な展開派生/カスタマイズ性もあり、
といったように、やろうと思えば色々なことができます。
この展開力は《幻獣機アウローラドン》を彷彿とさせるもので、わずか1枚からできる盤面としては破格と言えるでしょう。
初動は《聖種の地霊》さえ出せればいいので、豊富な通常モンスターサポートを採用候補にできるのが魅力的。
また通常モンスター召喚だけで成立するということは(ほとんど)召喚時効果を使わないので、勇者ギミックの採用も比較的メインギミックと喧嘩せず採用ができます。
展開のギミック自体は実装当時からほぼ変わっておらず、勇者ギミックの使える1枚初動デッキとして知る人ぞ知る展開デッキだったのですが、当初は万能無効をギミック内で構えることもできず盤面強度もいまいち、手数にも難がありハリラドンのほぼ下位互換だったので特に注目されることもなかったように思います。
そんな【サンアバロン】にとって1月の新弾で現れた救世主が【セリオンズ】です。
《セリオンズ“リリー”ボレア》が非常に革命的なカードで、
とこのデッキの欲しかった要素を兼ね備えており、デッキパワーが2段階ほど向上しました。
《セリオンズ“キング”レギュラス》を使うアプローチとして【ABC】や【閃刀姫】が注目されがちなイメージですが、正直このデッキが一番セリオンズをうまく使えてるような気がします。(展開ルートの中に組み込まれているので)
要点をまとめると
とカタログスペックだけ誇張して書くと一見滅茶苦茶強そうに見えるのがセールスポイントです。一見ね。(後述
②展開/対誘発ルート(動画)
展開ルートについて書き始めるとパターン分岐があまりに多くて文字で羅列しても全く頭に入ってこないと思うので、今回は動画を作ってみました。
ここが一番疲れたのでぜひ見てください。
(追記:なんか一生埋め込み反映されないので↓のリンクです)
https://www.youtube.com/watch?v=-NvDbSSNktw
展開の大体のことは動画内で説明しているので割愛しますが、補足ポイントとしては
あたりは使う・対面する上で覚えておくといいかもしれません。
③各種採択
(1)初動の優劣
《聖種の地霊》を出せるカードの候補としてはカードプール内に結構あるので入れようと思えば結構な枚数を入れることができますが、それぞれに明確な差異があります。またそのどれもが良くも悪くも一長一短です。
最も強力な初動は《予想GUY》。
なんといっても召喚権が浮くのが誘発を貫通する上で非常に大きく(展開ルート動画参照)、同名発動制限もない為、被っても着地狩りをケアできるパターンもあります。
一方で勇者ギミックとの相性ががいまいちで、先に《アラメシアの儀》から入ることができないのが最大のネック。
これも相まって《増殖するG》に対して非常に弱く、ハイリスクハイリターンな初動と言えます。
次点は《ローンファイア・ブロッサム》ですが、こちらは《アラメシアの儀》を使うと初動として使えないという致命的なデメリットがあり、人によっては採用枚数を絞ってるような構築も見ます。
しかしながら展開パターンにもあるようにこのカードを使って誘発を貫通できる場面が多く、特に《灰流うらら》のケアの際は2枚使ってのルートとなるので、デメリットを加味しても不採用にする選択肢はないと思ってます。
また初動の中では《増殖するG》をもらっても《セリオンズ“リリー”ボレア》サーチで一応止まれるのも大きなポイントです。
勇者ギミックとの相性が最もいいのは《苦渋の決断》ですが、上記2枚と比べると格段に劣った性能と言えます。
通常モンスターを加えるだけの役割のカードが強い理由は基本的にないです。
ただこのカード固有のメリットとして、《セリオンズ“リリー”ボレア》と併せて引いた際に先に《セリオンズ“リリー”ボレア》から入ることができるので、誘発のチェックがしやすい点があります。
積極的に採用したいカードではないのですが、3種9枚での初動では(イグニスターを使った経験がある方なら共感してもらえそうですが)心もとないので、このカードを4種目として採用して12枚態勢として回していました。
47枚構築で12枚採用のカードを1枚以上引く確率は約78.8%、40~44枚構築で9枚採用だと約70~74%で43枚/11枚構築からこの確率を超えてくるので、デッキ枚数の調整と併せて初動の枚数はこの付近の確率を目安にしていました。
本当は80%を超える確率に収めたかったのですが、正直確率を数%上下しても引かない時は引かないので気休めです。
(※指名者等の他の重要なカードを引く確率も大事なのでデッキ枚数抑えられるに越したことはない)
13枚目の候補としては《ワン・フォー・ワン》が挙がります。
《アラメシアの儀》後に撃てる《予想GUY》であり、貴重な非召喚権で展開できるカードなので採用した時期もありました。
が、《斬機サーキュラー》デッキの台頭に伴い《禁じられた一滴》の採用を余儀なくされてしまったので、手札コストの必要な初動は後手の際に問題になる事が予想され、実際に運用してみてもモンスターを捨てれない手札がそこそこくるのも問題だったので泣く泣く解雇となりました。
類似カードとしての《スモール・ワールド》も《灰流うらら》を拾えるのは明確な強みだったんですが、似たような理由で断念。コンセプト的にはかなり強いはずなので正直入れたい。
一応誘発を入れやすいという構築上、カードアドバンテージの概念だけみるならマイナスで展開するカードはいまいちにも感じますが、正直このデッキについてはロングゲームをする展開になったらほぼ負けてるのでその部分は度外視して展開を通すことに全力を注いでもいいなと思いました。
誘発に弱すぎるのを抜きにしても環境によってはきっちり採用したい初動。
採用次点としては《レスキューラビット》《ドラコネット》の2枚。
この2枚の固有のメリットとしてはモンスターが1体増えるので展開を伸ばす余地があるという点があります。
が、そこまで展開を伸ばすメリットを感じられなかった(※《聖種の天双芽》素引きしてる場合は重要ですが)のと、勇者ギミックとの仲の悪さに加え、何より全ての誘発を踏むこと、その上で直接《聖種の地霊》を出さないので《セリオンズ“リリー”ボレア》での貫通が不可能なことから却下としています。
(2)中身と最終盤面のリスクリターン
記事中や展開動画内でも触れていますが、サンアバロンは採用カードとルート取りによって最終盤面については無限の選択肢があり、理想だけ考えるのであれば今回基本としている4妨害盤面より強い盤面や手札が作れないこともないです。
ただ構築の際に最大の問題と感じたのが、「展開パーツのゴミ中身を素引きをどこまで許容できるか」という点でした。
そもそもこのデッキは根本から中身の数が多く実質的な手札枚数が少なくなりがちなのですが、そのデメリットを1枚初動での展開での多量の妨害数で強引にカバーしている展開デッキです。(ほぼハリラドン)
ただ結局中身を増やし過ぎて初動を引ける確率が下がって相対的な勝率が落ちたら意味ないですし、「本当にこの要素までいるのか?」という取捨選択は非常に重要に感じました。
動画内でも紹介している通り、妨害数を4→3に減らした代わりに中身とEX枠を抑え《金満で謙虚な壺》を採用できるようにしたコンパクトタイプも一時期は検討をしていた程です。
結局は誘発の貫通ルートの為に4妨害ルートで使っていた《アロマージ-ローリエ》が必要と判明したので「じゃあコンパクト展開にする理由あんまりないのでは?」という事で妨害数を増やす方針に戻ったのですが、そこで精査の為に以下のような採用基準を立てることにしました。
《聖種の天双芽》についてはメイン展開ギミックの核とも言えるパーツなので素引きについては割り切ってます。
展開動画の中でも紹介していますが、回しているうちに素引きしていても(盤面が弱体化しがちですが)妨害数自体は意外と確保できることが判明したので、素引きをケアして2枚目をとる必要性は特にないと感じました。
《アロマセラフィ-ジャスミン》複数体をまとめて誘発するための必須パーツといえる《アロマージ-ローリエ》も、単体では何もせず、また自分のライフが凹んでしまうと特殊召喚効果が使えない場面もあるので、中身としては弱そうな部類です。
ところが「《アロマセラフィ-ジャスミン》+モンスター」での展開盤面となった時にこのカードが入ってると《セリオンズ“リリー”ボレア》にアクセスできるようになり展開が大きく伸びることが判明したので、結局《アロマージ-ローリエ》を使った展開ルートの採用となりました。
初動がない場合でも《セリオンズ“リリー”ボレア》と組み合わせて引いていればギリギリ初動として換算できるパターンがあることに気づいた(①のクリア)のも自分の中で納得をさせる要因の1つとなりました。
(※このあたりのルートは展開動画内でも紹介しています)
③のルート成立をメイン1枠で満たせるという条件に合致したのがこの2種。
どちらも単体では完全に死に札となっているので①の初動部分には関与できませんが、最終盤面のリターンを考えた②を意識すると最もコンパクトな枠だと思っています。
《六花精スノードロップ》については特殊召喚する相方の植物はなんでもいいというのがかなり大きく、もう1枚の植物族を確保できさえすればいいというハードルの低さがパーツとして優秀。
滅多にないですが誘発をもらった際にEXゾーンの《聖天樹の幼精》をどけてもう1枚で展開した2枚目の《聖種の地霊》で再展開したり、《聖種の天双芽》の素引きの捌きルートとしても活用できたりと、副次的な恩恵もあります。
一方で《聖天樹の大母神》については後から評価が上がったカードでした。
当初は
「こんな打点のないリンクを出すのはリンク数の無駄」
「リンクする恩恵も効果無効1回では弱すぎる」
という評価を頭の中で決めつけていて当初は採用していなかったのですが、実戦やルート構築を考えている中で
・前面に全ての妨害を置いた結果、《冥王結界波》で0妨害になって盤面が吹き飛ばされた
・シンクロを絡めると勇者先置きと共存しないのに実戦中に気づいた(③)
といった事件が起きてしまい、ルートの再考をした際に再評価されたという経緯があります。
特に《聖蔓の剣士》の打点アップの恩恵が思わぬ誤算で、《聖天樹の灰樹精》の増加も併せて3回攻撃のプランを基本展開ルート内でしっかり組み込めたのが一番大きい発見でしたね。
EXの2枠はかなり重いですが、それを補って余りある必須枠という認識に代わりました。
一方でリストラ対象となったのが②や③の条件に合致しない《サボウ・クローザー》を出す展開やチューナー+《恵みの風》が必要となってしまう《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》を使った展開です。
特に前者は早々に組み込むことを断念していて、《サボウ・クローザー》を出すのに絶対に《アロマージ-ジャスミン》が必要なことから素引きのケアが難しく、そのフォローに《六花精スノードロップ》や《薔薇恋人》を入れると本末転倒…という事で懐疑的でした。
《サボウ・クローザー》が刺さるようなデッキは対抗の4妨害でもほぼ勝てるというのも感じたので、無理して使う必要はないな、という評価です。
一方で《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》+《恵みの風》についてはかなり魅力を感じていたので、どちらかというと泣く泣くのリストラ。
とカタログスペックはかなり高いので当初は組み込む軸で検討していましたが、デッキが膨らみがちな懸念の上に③の勇者との兼ね合いから断念となりました。
とはいえ自己再生できる《スポーア》や《アロマセラフィ-アンゼリカ》はリンクを伸ばす展開にも活用でき、誘発を喰らった際に《フルール・ド・バロネス》を立てるルートがあったりするのでシンクロを展開の中心に据えなくてもかなり採用圏内候補です。
立ち位置的に非常に惜しいのが《光の王 マルデル》。
入っているのなら明らかに「経由し得」なカードで、実際に展開ルートを考えてるとリンク数の関係で「あったら嬉しい場面はあるな」という場面がちょいちょいあります。
ただ現状基本の展開ルートの増強にあまり貢献せず、どちらかというと素引きや誘発をカバーするような用途が中心となっており、何より素引きが本当にどうしようもないので今回は見送ってます。
また《六花精スノードロップ》で展開した際にこのカードを出してるとランク9が出せるので《神樹獣ハイペリュトン》も出せるというのも狙えますが、《セリオンズ“エンプレス”アラシア》で1枚で8エクシーズが立つこともあり《六花聖ティアドロップ》の採用優先度がかなり高いです。
エクシーズを2枠割くのは枠の都合上かなり現実的でないのと、盤面の足りない部分を補える魔法無効を狙いにくい(埋め込むのが難しい)為、そういった意味でも現状惜しい位置にある1枚です。
ちなみに執筆時点では未実装の《六花のしらひめ》が加入すると、《光の王 マルデル》とシンクロギミックを全部盛りにすることで基本展開パターンの上から派生して6妨害盤面が狙えるので、将来性はかなり高いです。
中身の話の最後として挙げておかないといけないのが《聖蔓の播種》の採用枚数です。
素引き自体は他に《聖種の地霊》を引いてれば動くこと自体はできるのですが、問題は《聖天樹の幼精》が誘発するかしないかという点。
この有無で誘発を撃ってもらえる可能性があるので、2枚入っていることにも一定のメリットがあります。
が、冷静に考えた結果『無効誘発受けの観点だけなら』別に関係ないな…、ということで今回は不採用にしていました。
ただし2枚目を入れる正当性のある背景もあって、それが《原始生命態ニビル》を喰らった際の二の矢の用意をするかという点です。
《原始生命態ニビル》に関してはこのデッキでは基本的に直撃するしかなく、撃たれた場合に2枚目がない場合は再展開が非常に難しいので、環境に《原始生命態ニビル》が多そう…という状況で初めて2枚目の採用を検討するべきだと思っています。
(自分も《原始生命態ニビル》がよく投げられてたテーマフェスでは入れて試していました)
とは言え2回目の再展開では《聖種の天双芽》の2枚目が入ってないと《アロマセラフィ-ジャスミン》+モンスターの展開を強引に狙いにくしかなく、かつデッキ内の《聖種の地霊》やEXの《聖天樹の幼精》の枚数もかつかつの状態で展開する羽目になるのでかなり厳しいです。
《原始生命態ニビル》に対してはある程度の割り切りも必要なデッキです。
あと本筋の展開の中身ではないですが、《セリオンズ“エンプレス”アラシア》もギミックが回ってないと何も貢献しないカードの筆頭と言えます。
何もできない時は本当に貢献しないので悲しくなる時もありますが、誘発を喰らった際のリカバリーや《聖蔓の剣士》を使った後手ワンキルプランなど、展開のオプションルートとして唯一無二の存在なので、ここは必要悪と考えています。
たまにセリオンズビートだけで勝ったりもします。
(3)EX15枚目の選択肢
正直ここをずっと悩みながら回していました。
本当に人による部分になると思いますが、14枚を基本展開の中で使用してしまうのでこの最後の1枚の取捨選択で取れるプランが大きく変わります。
一番無難なのは《聖蔓の剣士》2枚目ですね。
展開動画の中にもあるように、《聖蔓の剣士》を2枚出せるパターンが基本展開の中でしっかりと存在するので、爆発的なダメージを叩き出せる可能性を秘めています。
ですが1枚の場合でも4000打点での2回攻撃or3200打点での3回攻撃にはなるので正直過剰気味かなとも感じます。
どちらかというと《聖蔓の癒し手》がなくなることでサーチ回数が減るパターンがあるので、2枚入れることで始動の際に雑に経由する選択肢がとれる恩恵のほうが大きいかなと思います。
(この理由なら《聖蔓の癒し手》3枚目もありだけど必要性は薄め)
《PSYフレームギア・γ》を採用する場合は基本的に専用枠をとらざるを得ません。
リンクモンスターに植物族以外で混ぜれるカードが(変換せず通常モンスターを混ぜたままだと)ないので、仮に《アロマセラフィ-ジャスミン》で1枚植物族に変換しても1枚浮いてしまって勿体なくなってしまいがち。
展開動画の中で紹介している通り勇者との最大パターンを考えるなら《PSYフレームロード・Ω》が一番無難。
それを加味しないのであればルートを工夫することで《六花精スノードロップ》が水属性なのを生かして《魔救の奇跡-ドラガイト》を採用するのも選択肢の1つで、勇者を切った構築ならこちらもありです。
(本命ルートへの誘発ケアにはならないのでリスクはある)
展開動画の中でも紹介していますが、《スポーア》を採用することで《灰流うらら》をもらった際のパターンで立てれる万能無効として《フルール・ド・バロネス》+《廻生のベンガランゼス》の構えにすることもでき、これもかなり現実的な選択肢です。
「シンクロギミックは2枠以上とるのが難点」と書いてましたが、《スポーア》に関してはこの用途もあるので単体起用でも仕事をしてくれる機会があるのは評価ポイント。
また↑の候補画像には入ってませんが、《三戦の才》を採用して相手のモンスターを活用するシチュエーションを考慮した時に《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》という選択肢もあります。
唯一の(ほぼ)縛りの無い植物族リンク2なので、植物族がない盤面でも強引に植物族を捻出して《アロマセラフィ-ジャスミン》や《聖天樹の灰樹精》に繋ぐことを狙えます。
もちろん《光の王 マルデル》を採用すれば《神樹獣ハイペリュトン》が、シンクロを採用すれば《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》が…といったような候補もあるので、結局はどの部分を重視して何を採用するか次第なところです。
(4)その他
中身の多いデッキですが、根本的には1枚初動で動けるのもあり、脇を固める誘発や返しカードの採択についてはかなり自由に選びやすいのは大きな売りです。
《禁じられた一滴》のような手札コストを必要とするカードについても比較的無理なく使えるのが良かったです。
ダイヤ1達成までも当初は
《灰流うらら》
《増殖するG》
《無限泡影》
の汎用3種9枚で使っていましたが、《斬機サーキュラー》実装で《無限泡影》が相対的に弱くなり始めてたように感じたので
《PSYフレームギア・γ》
《原始生命態ニビル》
《屋敷わらし》
《禁じられた一滴》
といったカードを試して到達時にはリストのような採択になっていました。
《PSYフレームギア・γ》については中身が増える・EX1枠を消費する・展開後に妨害とならないという大きなデメリットもありますが、最もケアしづらい《増殖するG》に撃てる可能性があるというのは展開さえすれば4妨害の決まるこのデッキでは攻撃的な面で無視できない要素でした。
相性が良かったので脳死で採用していましたが、『先攻展開での避雷針という側面だけ見れば』勇者ギミックを抜くアプローチも(抜いてるこっちより初動少ない構築に先攻展開されて負けて)なくはないなとダイヤ1終わってから感じました。
結局このギミックで貫通しやすい《無限泡影》《灰流うらら》は他のカードでもある程度フォローが効いていて、最本命の《増殖するG》については結局止まらないといけないので、デッキ枚数を薄めて《増殖するG》を止めれるカードの確率を上げたほうがいいという考えですね。
7枠中身3が普通に重い。
あと《ローンファイア・ブロッサム》や《予想GUY》と重ねて引いた際のちぐはぐな手札に悲しみを覚える機会がどうしても出てしまうのも気にはなります。
ただこのカードのおかげで誘発チェックしたり貫通して勝ってる試合も数多いのはもちろん、何より後手捲り性能が唯一無二すぎるので使えるうちは使い得とは思います。無理対面もこのギミックのおかげで捲れたりしますしね。
しかもこのデッキは浮いてしまった《流離のグリフォンライダー》や勇者トークンを《アロマセラフィ-ジャスミン》で植物に変換することで展開札として換算ができるパターンがあるので、『単純な特殊召喚できる汎用的モンスター』としても代えがたい枠なのが悩ましいところ。
④で、実際使ってみてどうだったん?
しんどい!(本音
特に降格もなく勝率大体65-70%ぐらいで思ったよりすんなり終わることができましたが、とにもかくにも《増殖するG》を撃たれるか撃たれないか、それに都合よく指名者などを併せられるかで勝敗が左右されてたような印象が大半でした。
《増殖するG》を撃たれて止まる盤面が貧弱な通常モンスターだけと全く脅威のない盤面で一方的に損せざるを得ないのが大問題で、返しで普通に盤面を作られたりライフを取られて負けみたいなパターンが多発していました。
毎試合おみくじ引いてるような感覚だったので終始撃たれないのを祈っていた気がします。
あとは展開パーツ自体の単体パワーが基本的に弱くて、展開が通らなかった時の手札があまりにも貧弱すぎて悲しくなることも多かったです。
「みんなが《斬機サーキュラー》をこすってるご時世になんで手札にバニラ関連カード複数枚抱え込んだまま死んでるんだ?」
と気づいてしまう瞬間が何回かありましたが、目を背ける事にしていました。
対面相性で不戦敗レベルだったのが【ふわんだりぃず】相手の後手。
リンクデッキの宿命としてそもそも立ってる《ふわんだりぃず×えんぺん》でメインギミックが機能不全になります。
マスト処理な上で当然《ふわんだりぃずと夢の町》を超える必要もあり《ふわんだりぃずと謎の地図》も大体ひっかかるので、捲るのに相当な噛み合いが要求されます。
もちろん《ディメンション・アトラクター》も無理です。
対面不明な状況でそんなに出てくることはないと思っていますが、バレると5000以上の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》に対しての回答がギミック内にないので専用の対策を用意していないと詰みます。
リンク自体はかなり展開できますが、《双穹の騎士アストラム》も《閉ザサレシ世界ノ冥神》も植物族縛りがかかる都合で即出せないのが辛すぎる。
これを気にして先攻盤面を《アロマセラフィ-ジャスミン》+《アロマセラフィ-スイート・マジョラム》の戦闘破壊+対象耐性で固めて返しで上記2体のいずれかを出す…みたいなことも考えましたがそこまで展開できてたらそもそも出てこないだろということで解散。
あと打点が4000でも突破手段がほぼ《聖蔓の剣士》一択なので、《セリオンズ“キング”レギュラス》のみ気を付けて《ダンマリ@イグニスター》等の効果無効を殴ってくる4000打点の《聖蔓の剣士》に撃たれても死にます。
【神碑】対面も基本的に不利です。
先攻展開しても機能する妨害が実質《セリオンズ“キング”レギュラス》のみなので、結構な確率で捲られます。
一応《セリオンズ“キング”レギュラス》は《スキルドレイン》下でも使えて融合体を戦闘破壊することで再利用できたりするので、残りの打点でごり押し勝負みたいなことはできます。
また後手の際で捲られると負けに一気に近づくのが《センサー万別》で、メインギミックが機能不全になり終わります。
《御前試合》はサンアバロンギミック内だけは展開できますが、《セリオンズ“リリー”ボレア》や《アロマセラフィ-ジャスミン》が使えないので大体刺さります。
あと普通に展開の中身を除外されて展開が弱くなることが多いです。
この対面での勝ち筋はほぼ勇者ギミックに依存しがちで、逆に言えば《群雄割拠》等をもらわず勇者ギミックが通ればそれとセリオンズでゴリ押し勝ちする展開もあります。
逆にそんなに相性悪くないなと思ったのが【デスピア】対面。
《聖種の地霊》を《氷剣竜ミラジェイド》で着地狩りされるのは急所なのですが、勇者ギミックや《予想GUY》、セリオンズの手数で意外と上から捲れる展開も多く、思ったよりやれる印象。
また先攻妨害としても《聖天樹の開花》が《ガーディアン・キマイラ》や《赫の烙印》で避ける展開に対してピンポイントなレベルで強いので、この対面の取りこぼしはかなり少なかったです。
ということでTier1~2系のデッキにあまり有利でないというのが個人的な評価で正直相当苦労するだろうと思ったのですが、思ってたより少ない試合数でダイヤ1まで到達できました。先月神碑とかアダマシア使って一生沼ってたこと考えると神デッキか?
意外と勝率が伸びた要因としては
あたりでしょう。
①②こそがこのデッキの魅力で、この要素だけでTier3ぐらいのデッキパワーはあるなと感じました。
総合的に見ると脆い部分も目立つけど光るものはある…みたいな感じですね。それ大丈夫なの?
③については《聖天樹の幼精》はともかく《予想GUY》や《苦渋の決断》にすら撃たれることがあり、重ね引いてる初動で展開してイージーウィンという試合が頻発していました。
あなたが止めてるそのカード、通常モンスター呼んでるだけなんですけど本当に大丈夫ですか?
⑤終わりに
以上、2週間ぐらい【サンアバロン】をこすり続けての雑記でした。記事側のほうは簡素にしようと思ってたのになんでこれで1万字超えてるんですかね
今回まとめようと思った経緯としては大きく2つで、
という思いから形に残るものを残しておこうということで作ってみました。
展開パターンは文字で説明するにはあまりにも複雑すぎたので、今回初めて「ゆっくり解説動画の作成」という試みにも2023年の新しい挑戦として取り組んでみました。
編集してて苦にならない程度には面白かったですし、かなりでき併せの素材で作って詰めの甘い部分や見苦しい部分も多く、もっと編集技術上げたいなという欲も出てきました。
また何かしらの機会で作ってみたいぐらいのモチベーションはあるので、評判良かったら次回作があるかもしれません。
皆様の暖かめの感想をお待ちしてます!
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