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桃の節句じゃないけれど、スリランカ版女の子のお祝い | アーユーボーワン!光輝く島、スリランカ #5

「アーユーボーワン!光輝く島、スリランカ」では、スリランカのお国柄ー文化や習慣、観光などのスリランカ情報を自称・広報大使サライラサイがお届けします。

本日3月3日は桃の節句、ひなまつりでしたね。おひなさまを飾ってちらし寿司やハマグリのお吸い物を食べて…子供の頃の楽しい記憶が蘇ります。

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スリランカでは全国共通の女の子のお祭りはありませんが、こんなちょっぴり恥ずかしいお祝いごとがあります。それは…

ちょっぴり恥ずかしいパーティー

「明日は親戚の家でお祝いのパーティーがあるから一緒に行こう」
スリランカ滞在中、現地の友人からこんな誘いを受けました。

なにナニ?パーティー??楽しそう!行く行く!!

「何のお祝い?」「どんな格好して行ったらいの?」質問攻めのわたしに対し、「明日は姪のセイリパーティーです。セイリのお祝い」と友人。

は?セイリ??セイリって何よ???

セイリが「生理」と脳内変換されるまで、しばし時間を要しました。

何?生理パーティーですってぇ??

聞けばスリランカでは初潮を迎えた女の子を、家族や親戚などで盛大にお祝いする習わしがあるといいます。

えー、ちょっと恥ずかしい。。。

日本でもその日は「赤飯を炊いて」なんてことがありました。でもそれは盛大に、オープンに周知してお祝いするというより、もう少し自然な形で、夕飯になぜか赤飯が並ぶというさりげない形が多かったのではないでしょうか。

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ごちそうが並びます

さて翌日。
招かれたら何かしらお祝いを持って行くものだというので、友人と相談し日本から持参したポチ袋に現金のルピーを包みました。やっぱり好きな物を買ってもらうのが一番ですからね。

田舎の親戚宅に到着したのは日もどっぷり暮れてから。
すでに親戚、近所の人びと、友だち、そして学校の担任の先生などもお呼ばれにやってきています。

パーティーといえども、何か特別な出し物やスピーチなどがあるわけでもなく、単に皆お祝いを持ってそこで振る舞われるごちそうを食べに来ているといった感じ。

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この他にもたくさんごちそうが並びました。準備大変だったでしょうねー

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お祝いの席には欠かせないお菓子も並びます

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わたしもご相伴にあずかりました。美味しかったなぁ

占星術が根付いた生活

主役の彼女は、黄色い花柄のワンピースを着ておめかし。とっても可愛らしい。
その夜、なんと1週間ぶりに自室から出たそう。

スリランカでは初潮を迎えた女の子は、まず清潔な部屋に隔離され、父親や兄弟といえども会うことは許されません。男性の目に触れてはならず、トイレに行くなどやむなく部屋から出る場合は頭から白い布をかぶり、年上の女性に付き添われていきます。他にも入浴の際洗髪は御法度など、覚えきれませんでしたが細かなルールがたくさんありました。

実はスリランカの生活、占星術と密接に結びついていてこの初潮の習わしとも関係が深い。まず占星術師によって、初潮を迎えた場所、着ていた衣服の色、曜日、時間帯から初潮儀礼を行う吉祥の日時が決められます。上述のような隔離生活をした後に吉祥の時間に合わせて解かれ、儀礼を経てお披露目パーティーを迎えます。

そういえば、お披露目パーティーで女の子が着ていた黄色い花柄のワンピースも、占いで黄色が良いと出たため両親が買い求めたとか。

余談)後々写真を見返すと、その子のおばあさんも同じ柄を着ていた。もしかしたら手作りでお揃いにしたのか…?しかし、ちょっと微妙。。。

国家の一大事から二人の相性まで

さてこの初潮パーティー、当の本人は微妙なお年頃の女の子でもあるわけで。
恥ずかしくないのかなー?
近しい親族ならまだしも、遠い親戚や近所のおじさん、おばさん、はたまた学校の同級生や担任の先生までやってくるんですから。

もしかすると田舎の地方だけの習わしかと聞いてみたら、スリランカでは一般的なお祝いごとのよう。
特に田舎では今でも駆け落ち婚が珍しくないらしく、親としては結婚式をしてあげられないかもしれないから、初潮パーティーだけはと盛大にお祝いするケースも多いようです。わたしがお招きを受けたパーティーは数十名規模でしたが、数百人規模のものもあるとか(驚)

まあ、成人式みたいなものかしら?
かと言って、スリランカでも男の子にはそんなお祝いはないらしいけれど。

※興味深いので調べてみると、南インドやアフリカなどでも同じような形式のお祝いをする風習があるようです。

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スリランカではかかりつけ医ならぬ「かかりつけ占星術師」が各家庭にいて、子どもが誕生するとその日時の星の位置からその子の運命や性質を占います。

就職や結婚など人生の節目の選択から日常の四方山話まで、さまざまな相談をするようです。
なるほど、どんなに愛し合っていても占いで相性が合わないと出れば結婚できない。となると燃え上がる二人は…駆け落ち婚が珍しくないのも妙に納得です。
このような個人レベルのことから、政治や経済、国家の祝賀行事など重要な決め事も占星術に委ねられるそうで。スリランカとはまだまだミステリアスな国です。

占星術が生活に根付いていることを窺い知るエピソードでしたが、当地には毎月「ポヤデー」という満月の日をお祝いする「月のお導きの習わし」も。

星やら月やら、見ようによってはロマンチック。好きになっても、まだまだミステリアスなスリランカ。これからも面白い「スリランカあるある」、調査して紹介します!

ポヤデーについてはこちらで。




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