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インテリアデザイナーの引越し顛末記⑩

段ボール80箱
布団袋4枚
緩衝材シート6組
緩衝材プチプチ8巻
ガムテープ6本が届きました。

家具の解体

段ボールが届いた日、家具メーカーのカンディハウスが大型家具の解体をしてくれました。
2時間半で書棚、食器棚、リビング収納、ベッドを解体し、
ダイニングテーブルも運び出しやすいようにと、天板を外してくれました。
並行して、ダイニングチェアのメンテナンスも完了。(音鳴りとキズの補修)
書棚、ベッド、ダイニングテーブルとチェアはカンディハウスで買い求めたものですが、それ以外の2点も快く引き受けてもらえました。

担当者の方に心から感謝をします。

書棚は天板の長さが2m50cmあるため、搬出と搬入経路までを図面を見ながら検討してくれました。
搬入が多少難しいかもしれません。

250奥行500高さ237cmの書棚

家具の搬入については、仕事でも確認を怠らないように心掛けています。
設置場所は、寸法上問題がない場合でもそこに至る経路にトラップがあります。
室内扉の幅と高さ、廊下の幅と長さ、扉の設置位置などを検討する必要があります。
家具購入の際は、図面を持参して担当者にチェックをしてもらうことをお勧めします。

解体完了

段ボール箱詰めルール

段ボールはMとSの2サイズが、それぞれ40箱ずつ届きました。
段ボールの底にテープを貼る時は、十字の形に。
両サイドに貼るのは、NG。
理由は手が滑って、業者さんが運びにくいからと説明され納得です。
テープの貼り方にも決まり事があるのですね。

Sサイズには重いもの(本や食器)を入れ、Mサイズには軽いものを入れることもルールの1つだと聞きました。

段ボール箱の上部とサイドには、何が入っているのかを細かく記入しました。
5つある食器だけの箱は、一軍二軍と振分け、更にブランド名を明記しました。

引越しの準備段階で、3分の1近くまで減らした食器です。
1つ1つ梱包しながら、ミニマリストを見習うべきかなと思いました。
たくさん所有することは、空間だけでなく、時間までも削られてしまいます。

捨てられないもの

燃えるゴミや資源ごみ回収日の
前日は、片付けが進みます。
回収時間の午前9時まで、何度も家とゴミ集積所とを往復しました。

普段は開けることのない天袋や階段下収納には、この家に引越してきた時の段ボールがそのままの状態で置かれていました。

ずっしりと重い箱には、太マジックで思い出と書かれています。
中から出てきたのは、ベビーブックやアルバム、長男と次男の
作文や絵など、懐かしいものばかり。
あまりの可愛らしさに片付けの手が止まります。

長男と次男2人分のベビーブック


特にベビーブックは、息子を抱く夫のぎこちない笑顔や今は亡き義母の懐かしい笑顔、私の両親の満面の笑顔などたくさんの
幸せオーラを纏っています。
手にしているだけで、幸せな気持ちになる宝物。
たった1つだけ持ち出せるとすれば、私はこのベビーブックを
選びます。
新居では、手に取りやすい場所に置こうと決めました。
両親にも見せてあげようと。 

子供の作品

片付けの本には、子供の書いた絵や工作は写真に撮って残しておきましょうと書いています。
写真に残して、作品そのものは処分することを薦めています。
息子たちも今回、自分が描いた絵や作文などをカメラに収めていました。

今回彼らの作品を見て、今更ながら感じたことがあります。
長男は幼い頃から文才があり、次男には絵心がありました。

『かたつむり あしはおそいが
がんばるぞ』

小さな指を折りながら作った俳句は、5歳児の素直な気持ちがストレートに表されています。

冬休みの思い出で提出した絵日記のタイトル「冬のすいか」が秀逸でした。
夏のイメージしか無かったすいかをお正月に食べたことの驚きと心の揺れが素直に書かれていました。
低学年の子どもらしい文章とおしゃれなタイトルの対比に、親馬鹿ですがセンスを感じました。

次男の作品は、ダイナミックな構図と背景色の美しさにセンスを感じずにはいられませんでした。

タイトル ヒラマサ

ミニマリストには到底なれません。
子どもたちの作品は、写真ではなく実物を残しておきたいと思いました。
紙や絵の具のざらっとした質感や、決して上手くはないけれど
丁寧に書いた文字の温かさは、写真では触れることができません。

引越しは大変なことばかりではありません。
忘れていた子どもたちの思い出にどっぷり浸かることができ、幸せな気持ちになりました。








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