出生前診断するか否か。
念のため言っておくと、出生前診断をするしないの是非や、それ自体の是非を問いたいわけではありません。いまの自分の気持ちを残しておきたい、ただそれだけ。
結論から言うと、出生前診断、わたしはしません。
立派な高齢妊婦(40歳)なので、先生からも「堂々と出生前診断する権利がありますよ」(←あくまでもニュアンス)的なことを言われたけど、1秒も迷うことなく、「しなくていい」と思った。
わたしは、する意味がないから、しなかった。例えば、わたしが何らかの事情で「健康面でトラブルを抱える子は育てられないから、もしその可能性が高ければ、この子のことは諦めよう」と思っていたら、したと思う。(ちなみに、しつこいようだけど、そういう選択をするお母さんを批判したりする気持ちはこれっぽっちもない)
わたしの場合は、もし異常が見つかっても、産む。産めるように、がんばる。だから、わざわざ出生前にそれを知ることに、意味を見出せなかった。
早めにその可能性がわかれば、気持ちとか、お金とか、具体的な物事を予め準備できる、という考え方もあると思う。でもなんとなく、そういう気にはならない。わたしは、知らなくていい。それよりも、ふわふわと、頭の中お花畑のままで、大切なこの時期を過ごしたい。
知り合いの高齢妊婦さん(42歳)のお子さんが、つい先日生まれた。18トリソミーだった。ああ、やっぱりあるんだな、と思った。色々なことが、一気に現実味を帯びた。ただ、そのお母さんや、その子が不幸だとは、全く思えない。もちろん大変だと思う。お母さんは、苦しくて、悲しくて、やりきれない時間も、たくさん過ごしたと思う。それでも、不幸じゃない。うまく言えないけど、絶対に、不幸ではない。
毎日お腹の子に話しかけている。
きみの一番いいように生まれておいで。
生まれたいように、生まれておいで。
なにがあっても、きっと大丈夫。
だって、きみがここいいる時点で、すでに奇跡は起きているのだから。