激しく愚かな恋を喪って見つけた、ひとが生きる理由(2/4)【物語と現実の狭間(5)】
1はこちら。
その手紙には薄青のサインペンで大きくこう書いてあった。
「SMILE ON ME!」
横にはあなたが自分を模したイラストが添えられていて、あなたはわたしに全力で笑いかけていた。
受け取った当時、わたしはあなたの意図を深く考えることもなく、どんな反応も返さなかった。でもそれはあなたが溢れてしまう寸前の、切実な叫びだったのだ。きっとそのころのわたしは、あなたの前でろくに笑うこともなくなっていた。
たぶん、そのとき初めてわたしは取り返しのつかなさをはっ