娘と出会うまでにあったことⅡ
貴重な体験~忘れないための記録②
【家族に伝えたときの感動】
陽性反応が出て、いつも無愛想な表情の主治医もこの時ばかりは笑ってくれた。
「おめでとうございます」
この言葉が素直に心に響いた。
外で待ってた夫に報告。
演技を試みたが、どうしても顔がにやけてしまう。
喜びを隠せなかった。
うれし涙と共に笑いながらの報告。
あとは胎嚢確認と、心拍確認。
次回の診察が毎回の楽しみに変わった。
赤ちゃんの袋が11.5㎜、
次の受診では、17.5㎜と順調に育ち、
赤ちゃんは2.6㎜の大きさ。
そして、心拍確認。
ピコピコ動いてる。
赤ちゃんは8.6㎜。
「しっかりしてるじゃない」
先生の声に安心する。
心拍確認ができたら親に報告しようと決めていた。
流産の確率がぐっと下がるからと夫がネットで得た情報を信じて。
夫の実家へ行き、他愛ない会話。
いつ伝えるか夫とアイコンタクトするが、
なかなかタイミングがつかめない。
オモニは最近ひざが痛くて歩けないと話し出す。
その時は外食する予定だったので、
みんなで家を出る間際になった時、
「妊娠したから」と夫が一言。
オモニ、一瞬きょとんとして、
「エー‼‼‼」と絶叫する。
飛び上がるように痛がってた膝が見事に上がってた。
アボジ、「北朝鮮のミサイル発射よりも衝撃的だよ!!!」
そのあとは、オモニの笑いが止まらなかった。
外食の後、また実家に戻り、オモニがむかしの母子手帳を出してきて、出産時のいろんな出来事を話してくれた。
オモニが誰かに話したい。でも今はね、我慢我慢。
でも義妹さんにだけ電話で伝えることに。
オモニ「お兄ちゃんがね・・・ウフフ」
義妹さん「エー‼」何も言ってないのに伝わってた。
翌日、オンマと妹にも報告。
前日の衝撃より反応は落ち着いていたが、
こちらはジワジワと喜びを感じてくれた。
川崎でご飯食べた後、うちで二次会。
その時に、エコー写真を見せた。興味津々。
私の他三人は酒も進み、話が止まらない。
どんどん変わっていく様子をずっと眺めてた。
オンマと妹は千鳥足で帰った。
外まで送った時に、
私のお腹を触って赤ちゃんに声をかけてくれた。
赤ちゃんが出来るってこんなにもすごいことなんや。
今までは赤ちゃんが出来るまでを孤独に夢見て、
ひたすら必死やったけど。
赤ちゃんが宿ったら、そこからが始まりやねんな。
妊娠する喜びを初めて体感できた。
やっと話せた。
みんなに喜んでもらえて嬉しかった。
ちゃんと育ってや、ちゃんと生きてや~
とお腹に手を当てて、声をかけた。
…つづく
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