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大学を留年した話

私は4年制大学を5年間通いました。
具体的には、3年の時に単位が足りず4年生に進級できませんでした。

アラフォーとなり父親にもなった今でも、年に1回は単位が足りずに焦った時の夢を見て飛び起きることがあります。これ、マジです。笑

大学生の頃の自分は、いろいろだらしなく、甘かったなと思いますし、学費や生活費など親に多大な迷惑かけた事など反省することだらけですが、留年したことで出会えた友人や、留年したからこそ出来た経験もあり、楽しかったし、いい勉強になったと思っています。

本noteは、今現在留年しかけているあなた、すでに留年中のあなた、留年する子供を抱えている親たちに読んで貰えたら嬉しいです。




・それなりに恵まれた家庭で、それなりに勉強もスポーツもでき、日々忙しかった私

私は地方(田舎)で生まれ育ち、両親は共働きで家にいることは少なかったですが、2人とも健康で離婚歴は無く、裕福まではなくとも恵まれた家庭で育ちました。

小学校から中学校まで公立の学校に通い、1学年200人程度の中、成績もそれなりに良く、小学校3年生からずっとサッカー部だったこともあり、スポーツもできる方でした。また、学級委員長をやることも多く、真面目でした。

高校も県内ではそこそこ優秀な学校に進学でき、特に反抗期もなく、荒れた時期もなかったため、両親としては比較的育てやすかったのではないかと思っています。

ただ、今思えば、小学校から高校まで、平日と休日は塾(学習塾、習字、ピアノなど)かサッカーがあり、彼女ができたこもなく、ずっと忙しくしてきたため、自分の将来の事や、やりたい事についてじっくり本気で考えたことはありませんでした

特に勉強やスポーツで挫折することもなく、親からも大切に育てられ、なんでもある程度器用にこなせたため、のほほんとあまり苦労せず生きていました。それはとても幸せなことではありますが、自分を見つめる機会を奪った原因でもあるのかなと感じています。

私の子供が中学生になるころには、子供と一緒に将来なりたい職業などについて、本気で考える時間を設けたいなと思っています。今は、子供でも様々な情報を手軽に収集できる時代ではありますが、子供が将来就きたい職業について本音で相談できる関係を幼少期から構築し、様々な職業のメリットやデメリット、必要な学力やプロセス等を親として伝える手助けができればと思っています。また、海外に行ったり、外国人と触れ合う機会をつくることで、世界は広いってことを伝えたいと考えています。


・自分のやりたい仕事、将来のビジョンが無いまま、なんとなく進学した私

あまり苦労をせずのほほんと生きてきた私は、大学入試では第1希望の国立大学に進学することは叶いませんでした。

私にはそれほど学力は無く、医者や弁護士などになりたいとも思っていなかったため、必死に勉強もしていませんでした。希望の大学に行くというよりは、実家を出て都会に住みたいという希望の方が大きかったため、滑り止めとして受験した私立大学へ進学することに決めました。

そうやって進学した大学の同じ学部には知人は1人もいませんでした。今まで自分から進んで友達を作った経験がなかったため、生まれて初めて知人がいない環境で、当然親に頼らず、ゼロから友達をつくる環境は思ったより大変でした。それほど人見知りではないつもりでしたが、自分は臆病で人見知りなんだと感じた瞬間でもありました。

また、初めての一人ぐらしのため、自分で起きて準備して大学に行き、自分で食事をつくったり、友達や彼女をいつでも連れ込めるのは、自由でとても楽しかったのを覚えています。ただ、果てしなく怠けられる環境でもあったため、だんだん夜更かしするようになり、朝起きれず授業に間に合わない事が増えていきました。

また、大学に入ってからできた友人と一緒にバンドを組んで音楽をやったり、バイトを通して知り合った友人と一緒に出かけたり、合コンなどでお酒を飲も機会も増え、そういった楽しいこと、好きなことにも多くの時間を費やしました。

大学に進学するまでカラオケなんてほとんど行った事がなかった自分がバンドを組んで大勢の前で歌って演奏するなんて、進学する前には想像もしていませんでした。

これらは、今考えれば、なんとなくのほほんと生きてきた私にとっては、はじめて自分が積極的に自分の意志で動いたことで出来た経験であり、はじめて自分が本気でやりたいと思った事を自由にできた瞬間でした。これもすべて、自分で考えて動ける自由な時間があったためなんだと思います。

当然、親からしたら大学で勉強させるために行かせてるのに何してんだ!って話ではあるのですが、将来就きたい職業も特になく、10年先のビジョンも無い私がなんとなく進学した先で経験したこの時間は、結果として留年につながってはしまったものの、かけがえのない時間でした。自分で考え、行動に移し、例え小さなことでも良いので何かを成し遂げる経験が人間を成長させるのだと思います。失敗も成功のもとなのです。留年しても我慢して見守ってくれた親には改めて感謝です。


・一つ一つの出会いを大切に、無駄なことなんて本当に無い

例えどんな状況に置かれても、自分から心を開けば出会いは生まれます。誰とでも仲良くなる必要はありませんが、一つ一つの出会いは財産です。

私も大学1年生の時、もっと恐れず積極的に同じクラスメイトに声をかければ留年しなかったかもしれません。ただ、留年したことで出来た出会いもあったし、バンドの仲間やバイトの仲間に出会えたことも私を成長させてくれました。

また、今の仕事も留年していなければ就職できていなかったかもしれません。

何がどう転ぶかはわかりませんが、今無駄だと感じていることも、後から振り返れば貴重な経験かもしれません。なぜなら毎日忙しく仕事をしている今の私からしたら、毎日バンド仲間と音楽をやっていた日々なんて羨ましいしかないんです。今は毎日夜更かしする体力だってありません。

そういう経験を過去にできたからこそ、今は仕事を頑張ろうと思えているのかもしれません。よって、無駄なことなんて1つもないのだと思います。
結果論かもしれませんが。


・尻に火が付いたとき、自分の意志で本気で頑張れるか

また、私は留年が決まった時、ビビりながら親に報告をしました。当然親からは怒られましたが、それと同時に来年こそは必ず進級し、これ以上親に迷惑かけないように頑張ろうと自分の意志で思えました。

尻に火が付いた私は、毎日授業に出席(あたりまえですが笑)し、同じく留年している同級生や1個年下の同級生と協力しながらテスト勉強等を行った結果、年間最大56単位取得できるところを、MAXの56単位取得することができました。やれるなら最初からやっとけよ、ではあるのですが、、

目標達成に向けてプロセスを立て、仲間と協力しながら、1歩1歩行動することの大切さを学ぶと同時に、自分の意志で動くことの大切さ、最後まで責任を持って努力することの大切さも学んだつもりです。

社会人になってからは、頑張ったからといって結果が出るわけでは無い事の方が多いと思います。ただ、どんな時でも自分のベストを尽くせるか、という視点で考えたとき、意外とベストを尽くせる人は少ない気がしています。


・留年したことで、じっくり自分と向き合える時間ができた

私は、将来の事を考えたとき、当然学力(知能レベル)はあるものの、中学2年生までには将来何になりたいか明確に決められるのがベストだと思っています。勿論、その判断をするためには、様々な職業の事を知る必要があり、親の意志ではなく、自分の意志で、本心から将来就きたい仕事に関心を持つことが重要です。

ただ、それはなかなか難しいことだと思います。
明確に将来就きたい仕事が無いまま、何となく大学まで進学した際は、私のように大学在学中に自分のしたい事、好きな事を見つけ、夢中になり、留年したり、場合によっては、退学することもあるかもしれません。

私の場合は留年したことで、じっくり自分と向き合える時間ができました。これは決して留年を勧めている訳ではありません。留年なんてせず、ストレートで卒業すべきです。ただ、留年したからといって悪いと決めつけるのではなく、留年することでできた時間を有効に活用することで、良い出会いや良い経験をする機会が増える可能性もあるのです。私は今過去に戻れるのであれば、戻って半年くらい海外(英語圏)に留学してみたいです。

自分の時間をしっかり持てるのは大学生の時だけです。なので、私は高卒や中卒で働いている人たちは凄いと思っています。親に多少迷惑をかけても、自分の意志や考えをしっかり伝え、今しかできないこと、今やらなければこの先後悔すると思ったことを大学在学中に思い切ってやってみることも良いと思います。

その時、親側も子供の意見を尊重できるのであれば、尊重してみることが将来的には良い結果につながるかもしれません。私は休学してでも大学在学中にしてみたいことはするべきだと思います。将来就きたい職業が、在学中に明確になったのであれば、退学し、再度違う大学に入りなおす勇気も有りだと思っています。

社会人になれば、やりたいと思ってもできない事の方が多くなります。ましてや結婚して子供ができれば、尚更制約は大きくなるでしょう。

自分の将来について本気で考えられるのは今が最後かもしれません。


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