憩いの場所さら💖🍀カフェ~オフ会当日~最終話
いつものようにスマホのコーヒーカップのマークをタップしてカフェに向かう私は、カフェに着くと既にみぃちゃさんが来ていた。
「おはようございます!みぃちゃさん」
「おはよう! 沙良さん今日はよろしくね!!」
笑顔で挨拶してくれるみぃちゃさん。
私にとっては憧れの存在の人。
「はい、このエプロン着けて」
みぃちゃさんから渡されたエプロンを身に着ける。ダークベージュでウエストに紐を巻き付けるタイプのとってもオシャレなエプロンだ。
やっぱ様になってるな、みぃちゃさんは。アップにした髪の毛にサイドからのおくれ毛が何とも言えず大人な雰囲気を醸し出している。
私がエプロンを着け終えると、トッチーさんがやってきた。
「みぃちゃさん、沙良さんおはようございます。今日はよろしくお願いします」
みぃちゃさんがトッチーにもエプロンを渡すと3人でオフ会の準備を始めた。
私は今日のオフ会で一番気になっていたたなべっちさんのことをトッチーさんに聞いてみる。
「トッチーさん、ちょっと聞いても良いですか?」
「何? 沙良さん」
「今日たなべっちさんは来るのかな~って思って」
「あ~ちょっと待ってね。今、スマホ確認するから
私は内心ドキドキが止まらなかった。
すると名司会者のくるりんさんがカフェにやってきた。
「お―皆さんおはようさん。今日はよろしく頼みますよ~」
相変わらず大きな声で元気よく挨拶をするくるりんさん。
「あ―あ―あ、あ、あ、あ、あ―」
突然発声練習を始めると喉の調子を確認しているようだった。
「今日もバッチリだな」
「今日も絶好調ですね、くるりんさん。名司会っぷりで場を盛り上げちゃってくださいね」
トッチーさんとくるりんさんの会話を聞きつつも、たなべっちさんのことに気がいっていた。
「今日の参加者は僕も入れて全部で8人の予定です。最初は10人超えそうな勢いだったけど、都合が合わずな人がちらほら出てきてしまって結局8人になったわけです」
私は8人て誰だ~と心の中でくるりんさんに問いかけていた。
すると、その私の気持ちを察したかのように、くるりんさんが私の方を見て名前を言い始める。
「ここに居る人以外にオフ会に来る人は、カンタさん、かずまるさん、未来さん、それから……たなべっちさんは来るんだけど、少し遅れるそうなので先に初めててと言ってたので、準備ができて、たなべっちさん以外の皆さんが揃ったら始めましょうか」
「あっ、遅れるんですね……でも、来るんですね」
「沙良さん、さっき連絡があって、たなべっちさんが先にやっててください!と言っていたので先に始めましょう! あったなべっちさんが、沙良さんに会えるの楽しみにしてましたよ。この前は、あまり話せなかったからって」
「えっ、あの時のこと気にしてくれてたんだ」
私は気にしてくれていたことが嬉しくて、自然と笑みがこぼれていた。
そしてテーブルには様々な料理やスイーツそして飲み物が並べられた。
ここのさら💖🍀カフェは各々が好きなカップに好きな飲み物を入れて飲める。マイカップ持参で、ここに置いてる人もいる。
そしていろんなスイーツも用意されていて、ゆっくりまったり寛げるカフェなのだ。
「さぁ、たなべっちさん以外は揃ったので、オフ会を開始しましょうか!」
くるりんさんの掛け声で、オフ会が始まる。
私は初めてのオフ会参加でドキドキしていると、更なるドキドキが……
あっ、たなべっちさんが来た――
そして私の隣が、自然と一席空いていて、みぃちゃさんが、『こっちこっち~』と手招きしていた。
私は嬉しさとドキドキでいっぱいなまま、気付くと、耳元でなにやら激しい音楽が聞こえてくる。
私は、ソファーで横になってブルエンカウントのDVDを観ながら時折スマホで、さら💖🍀カフェに投稿してくださったフォロワー様の絵を見ていた最中に寝てしまったようだ。
「もう、これからたなべっちさんとの楽しいオフ会が始まるところだったのに」
夢とは必ずと言っていいほど、良い瞬間で目が覚めるものだ。
続きを見たくてたまらなかった私は、また眠りについた。
完