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【まとめ】ハローワーク職業訓練で人生は変わったか〜3ヶ月体験レポ〜
5000文字で正直レビューします!
就職が決まるまでもう少し職業訓練校についての日記を続けようと思っていましたが、思いの外すぐに決まってしまったので、この日記も3ヶ月の集大成としてまとめ記事を書いて終わりにしようと思います。
まず、タイトルの「人生が変わるか?」と言う問いには
はい、変わります!
だってさ、何もしなかったらただの無職の3ヶ月だもん。
一歩踏み出した分だけ人生が動くのは当然だよね。
どんなメリット、デメリットがあったか、その結果自分にどんな変化があったかを今日は約5000文字で正直レビューいたします!(約5000文字ね…)
職業訓練校の概要やコース詳細については私の過去記事を読んでいただければ幸いです。
まずはデメリット3選から
①何と言っても、自由度が少ないこと
職業訓練は都道府県が管轄していて、税金で賄われていることからやはり民間が運営しているサービスより自由度が低いです。
出欠確認も厳しく、都合が悪い日の振り替えもありませんし、講義を休んだ場合や毎月の提出書類も多いです。(講座終了後も3ヶ月間就職が決まるまでレポートや届出等を提出しなければなりません)
また、授業中にPCなどの電子端末を使えない、授業中の私語や講師への質問NGなど厳しい決まりもあります。(規則は各学校により異なります)
まぁ私は1週間くらいしたら慣れましたが。
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②資格取得に特化していない
訓練校はその名の通り早期再就職を目指す職業訓練の場であり、教養講座ではありません。
そのため、資格試験の受験対策に特化していません。問題演習なども少なく、概要を理解するのに適した講座内容となっています。もちろん資格取得に必要な知識をつけることは可能ですが、講座の趣旨が自分の目的に合っていない場合、無駄な時間が結構多くなります。(就職支援、適性テスト、職業人講話、キャリコン、面接練習などにある程度の時間が割かれています)
③付き合いが煩わしい??
選ぶコースによって雰囲気は違いますが、結構仲良くなって飲みに行ったりするケースが多いのではないでしょうか。私自身はそれも含めて楽しめましたが、人によってはそういう人付き合いが煩わしく感じられるかもしれません。
ただ、飲み会や連絡先交換も義務ではないので、特に参加したくなければスルーで何ら問題ないと思います。
訓練校に来る人は全員離職者なので、前職で辛い経験をした人やちょっとクセのある人に出くわすこともあります。
私の通っていた訓練校でも、積極的に飲み会をする人がいる一方、そういった輪に全く加わらず絶対に写真にも写ろうとしない方がいました。私は心の中でスパイかもしれないと妄想していましたが(アンミカさんの影響受けすぎ?)訓練校でどう振る舞うかは個人の自由です。
メリット3選
学んだ分野の知識がつくのは言わずもがななので割愛するとして…
(あ、でもFPの知識は実生活に相当役立ちます!おすすめ!)
①まずは金銭的メリットから
職業訓練校はテキスト代、保険料以外は無料です。
3ヶ月、300時間以上の対面の講座が無料で受けられるというのは本当にありがたいです。
因みに、テキスト代はFP講座の場合15,000円でした。実習などを伴う講座ではないので保険は不要と考えて入りませんでした。
また、訓練受講中は失業給付がもらえます。通常の失業給付プラスαの手当もあります。詳しくは下の記事をご参照いただけると幸いです。
訓練校に通っている間に失業給付の期限が来る場合でも、訓練修了まで給付延長してくれます。
さらに、訓練終了後再就職ができていない場合は、いくつかの条件をクリアすればさらに給付を延長してくれます。
日本の公的保険は本当に手厚いですね。改悪などもありますが、政府に文句を言うよりしっかり調べて利用できるものは利用するのが得策だなと思いました。ありがたやありがたや。
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②再就職に役立つコンテンツがたくさん!
その為の制度なので、当たり前ですが再就職にかなり役立ちました。
訓練中のいくつかのプログラムの中でも私が特に良かったと思うものは下記の通り。
・キャリコン、応募書類添削
・3分間 面接練習スピーチ
・面接ロールプレイング
まず、キャリコンですが一対一で自分専用のアドバイスをもらうことができます。大人になって本音でズバズバ意見を言ってもらう機会ってなかなかないのでとてもありがたかったです。
自分の現在位置をキャリコンから的確にアドバイスをもらうことができます。社会人としての自分の市場価値ですね。
私の場合、比較的年齢が若く(45歳未満)前職の経歴などから再就職は早く決まりそうとの見立てだったので、
前半:自分の体調やメンタルの回復具合をしっかり見極めてどんな条件で働きたいのかを明確にする
後半:応募書類のアップデートをしつつ求人を探す、一方で講座は最後まで受ける
修了後:全集中して求人に応募
こんな感じで進めました。3ヶ月のコースなので、あまりに早期に就職が決まってしまうとせっかく入校したのに訓練校を全く活用できなくなります。この辺りの匙加減はお気をつけください。
社会人経験が少ない人は、キャリコンに面接官役をやってもらい面接の練習などもしていました。
応募書類の添削も、授業がある日に直接見てもらったりメール添付してオンラインで添削してもらったりと非常に役に立ちました。仕事とはいえ即レス対応してくださりありがたかったです。文章としては完璧に作ったつもりの志望動機も、プロに見てもらうと狙い所が少しずれていたりと目から鱗ポイントがたくさんありました。
私が一番嫌だったけど、一番役に立ったと思っているのが人前での3分間面接練習スピーチです。これまでの経歴とか、自分の強み弱みとか実際に面接で聞かれそうなことが題材でした。毎日二人ずつ順番に回ってきて、クラス全員の前で合計三回スピーチをしました。
昔からあがり症で発表やプレゼンが恐怖でしたが、自分なりに工夫して準備し、何とか一回目のスピーチを終えると少しずつ心境に変化が出てきました。流暢に喋る人でも実は緊張してるんだなぁと気付いたり、またスピーチを通して人となりが分かるのが純粋に楽しかったり。
せっかくの機会だからクラスメイトにこんなことを伝えたいとか、スピーチをもっと良くするためにこんなことを改善したいとか前向きな気持ちが生まれました。そうして三回のスピーチが終わった時には、自分も人前に立つことが出来るんだという自信が湧いてきました。
面接の本番も、その時の経験が自信となってあまり緊張はしませんでした。また、一度スピーチとしてアウトプットしているので同じようなことを面接で聞かれた際にスラスラ答えることができましたよ。あがり症の方におすすめコンテンツですね。
似たようなところで、面接ロールプレイングもしました。
こちらはクラスで5、6人がひと組になり、面接官と面接を受ける人、それを見てフィードバックする人というロープレでした。
意外に面接官役が緊張します笑 相手の言うことを聞きつつ、適切な質問やリアクションを繰り出さないといけないですからね。
実際の面接の時、面接官を見て(実はあなたも緊張してるんでしょ?)などと呑気に思っていた私です。
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実際の面接を受けて感じたことですが、「職業訓練校で学んでいる」という事実自体が、新しいことを学ぶのに抵抗がない、積極的に物事に取り組んでいるというアピールになります。「できます!」だけよりも、「事実として訓練校に通っています」の方が説得力がありますね。
③利害関係がない人間関係が築ける
デメリットでも「人」に関わることを書きましたが、もちろん物事は表裏一体。最大のメリットたり得るものかなと思います。
大人になってからの人間関係は、職場、婚姻関係で生じた親戚、子の親としての付き合いなど、基本的に利害が生じるのがほとんどですが、ここで出会った人たちはなんら利害関係がないところが楽でよかったです。それこそ、学生時代のよう。
特に中高年男性は職場以外の付き合いが少ない傾向にありますが、ここでは気のおけない友人関係のようになっていました。
同僚でもない、ママ(パパ)友でもない、年齢もバックグラウンドも違う人たちとの一期一会。おもろいです。
「私の」人生はどう変わったか
一般的なメリットは先述した通りですが「私にとって」どうだったのかも一応書いておきます。こちらも3選で。
①ポジティブになった
職業訓練校ではお互いを思いやりポジティブなフィードバックをするのがモットー。講師はもちろん、クラスメイトもそれが自然にできる人が多かった印象です。「ここがよかった」「ここさえ改善すればもっと良くなる」「素敵!」「偉いね!」毎日浴びせられるポジティブワードにだんだんポジティブになれる自分がいました。我ながら素直な人間です。
お世辞っぽくなく、具体的に上へ上へ導いてくれる人が多く、またそういう人に憧れてみんながそうあろうとする相乗効果のような空気がある環境でした。ラッキーだったな。
②人生の休息になった
私の場合、前職が適応障害を患っての退職だったため、まずはしっかり休んで治さなければならない。かといって長期間ただ家にいるのは性格的に罪悪感がある…と思ったので職業訓練校はリスキリングしながら自分の体調やメンタルを見つめ直すのにこれ以上ない機会となりました。
実際に通った結果、体は何の問題もなく週5で通えました。
気持ちに関しては、精神的に辛いというわけではないけれど、訓練校の就職支援プログラムの一つである自己分析をする中で、自分のこれからの方向性としてガッツリ稼ぐよりも少しゆとりを持って働く方向にシフトしたいという気持ちが見えてきました。
自己分析って面白いですね。
正直最初は40過ぎて自己分析してどうするよという気持ちで、ワークに取り組んでもまっっっっったくペンが進みませんでした。
自分の性格、大切にしてきた価値観、心に残る経験、強み弱み、これから何に取り組みたいかなど。
説明が難しいのですが、毎日座学でノートをとって手を動かしているうちに細胞が活性化したのか、若いクラスメイトに刺激を受けたのか、スピーチなど慣れないことに取り組んだからなのか、何か自分の中でシナプスが繋がるような覚醒するような感覚が生まれて、途中から自己分析のペンがどんどん進むようになりました。
今までこんなにしっかり自分に向き合ったことはなかったような気がします。ぼんやり思っていたけど言語化できなかったものを、とにかく手を動かして包み隠さず全部書く、書いたものを整理して話す、こういう段階を踏んだアプトプットをすることですごく輪郭がはっきりしてきて、今後どうしたいかが見えてきました。
そのための本当に貴重な機会、時間だったと思います。
一度立ち止まらなかったら見えなかったものだなぁと。
③最後はこれ、「内定を取れました」
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自分探しや単なる休息、仲間との楽しい語らいばっかりしていると税金泥棒と怒られちゃいますよね笑
もちろん、この3ヶ月しっかり毎日6時間勉強をして、就職活動もちゃんとやっていましたよ。(細々とだけど)そして、本来の趣旨である再就職もちゃんと果たすことができました。
面接で色んなことを聞かれましたが、訓練校で培ったマインドセットや面接練習、そして過去の辛い経験が私の糧となってくれていたようで何だかどの質問もイージーモードに感じられました。面接は9割方英語で行われましたが、何とか笑顔で乗り切り、先方から「コミュニケーションの取り方が良かった」と言っていただけました。
実に8ヶ月半に渡る離職期間を経て、この3月から週4で働く予定です。ちなみに週5の求人でしたがダメもとで週4をお願いしたら聞き入れてもらえました。言ってみるもんですね。
いい職場だといいなぁ。ダメだったらnoteでネタとして書きたいと思います!
職業訓練校について長々とレビューしましたが、私の結論は
どんな場所でもそれを生かせるかは自分次第、だけど私は通ってみて良かった。
です!!!!迷われている方、何かご質問がありましたらコメント欄に書いていただければ、私に分かる範囲でお答えします。また感想なども書いてくださるととっても嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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