音楽がやりたい #1
確か、中学の卒業文集の将来の夢の欄は「ミュージシャンになる」だったと思う。ピアノの教室に小学校前から中学2年まで通って、中学〜高校でエレキベースを練習し、大学では軽音サークルに入りエレキギターとドラムセットを練習した。卒業後もバンドをやった。
卒業後に働いていた職場の社長が、ある日の飲みの席で「本気でこの仕事をやりたいやつだけうちの会社で働け!」と、声高に言っていたのを聞いて、その場で、酔っ払った社長を居酒屋の外に呼び出して、「私は音楽がやりたいので、この仕事を辞めます」と告げて退職した。「そんなつもりで言ったんじゃなかったんだけどナァ…」と、社長は口をもごもごしながら、「一生懸命やらなかったら、ただのクズだからな。だから、一生懸命やれ。」という言葉で私を送り出してくれた。
しかし、そんな言葉を貰っておきながらも、その後、グズグズしている間に4年が過ぎてしまい、遂に30歳を目前にしても尚、ただただ漠然と、「音楽がやりたい」と思うばかりで、習得したい楽器が選べなかった。何も習得していない自分が恥ずかしく、人間関係を築くことからも遠ざかっていった。
結局自分には音楽に対する情熱が無いのではないかと、自分に心底がっかりていた。結果的には、信じられないような幸運が重なり、素晴らしい師匠との出会いをきっかけに、今はラーガを練習する生活を送っている。(詳しくは前投稿を参照)
師匠のテリー・ライリー氏は、先ず私に「Bhairav」(べラヴ)という朝のラーガを教えてくれた。そして、こう言ってくれたのを覚えている。
※2019年7月19日撮影
カリフォルニア〜東京間でビデオ通話でのレッスン中のスクリーンショット
。Raga Multaniの歌詞をメモする為に撮ったもの。