【忌録考察】忌避(仮) 後編 私の考察
※注意
・「忌録: document X」のネタバレを含みます。
・「忌録: document X」考察まとめを参考にしながら、私個人が考察した内容です。異論は認める。
・「忌録: document X」の「忌避(仮)」に関する考察です。
・考察元の作品はこちら
「忌録: document X」
「忌録: document X」考察まとめ - Togetter
・他のはこっから
※私の考察
ちくちく考えてた考察です。異論は認める。特段新しい事もあまりないと言えばないので、みんなの考察と似たり寄ったりではありますが、あまりまとめてる人もいないので、まぁいいんでねーかという感じです。
◯それぞれの筆者について
ここでは記事の筆者、フロッピーディスクに入っていたファイル、資料についての考察をしていきます。前編の筆者についてを見ながら読んでもらうと分かりやすいかも。
・糸満市の幽霊屋敷騒動の記事について
前編あたりで書いた通り、糸満市の幽霊屋敷騒動について記事を書いたのは「オカルトライターM、信田、津田信」の3人となる。
それに対して記事と思われるのは、「20010907.doc、20010908a.doc、20010908b.doc、忌避.doc」の4つのファイル。
もし仮に2001〜.docの3つを同一の筆者によるものと考えるのであれば、2種類の記事に対して3人の筆者ということになり記事と筆者の数が合わなくなる。解決するには筆者を1人消すか、記事を3種類に分類するかということになる。
筆者を1人消すなら「信田=津田信」と考える、記事を3種類に分けるなら「20010908b.docを別の筆者が書いた」と考えるの2パターンが王道の考察で、他には「信田と津田信のどちらからがM」や「信田の記事は保存されていない」と言った考察もある。
個人的には「20010908b.doc」は信田が書いたという方針でいく。根拠としては次のメール本文に対する考察で。
・メール本文について
まずあれは誰が入れたかというと、それは信田である。理由は至極単純で「受信箱のメールのコピーで、内容が信田のメールに対しての返信だから」というもの。
問題はメール本文76の日付の間違いである。私がパッと思ったのは「メールの順序を変えるためにわざわざ日付をいじったのでは?」というところ。
というのも、気になったのがメール本文88の題名である「原稿」と、出版社の人間と思われるメール返信者1の記述。
というのも、原稿については既にメール本文76内に置いて「書き終えたところまでは印刷してあり、事なきを得た」と書いてあり、ある程度進んでいたことが考えられる。ということは、既に記事の大枠は決まっていたはずで、そこで上記の記述と合わせて以下の記述
という内容を信田が送っているのは、かなり違和感がある気がする。
また、信田か津田が書いたと推測される忌避.docを読み返してみると、台風に対する描写というのがほとんど無く、原稿に使えそうという話はどこへやらと言った感じ。で、台風についての描写が多いのが、記事を見ていくと「20010908b.doc」になるので、これが信田が書いた原稿になるのでは無いか、という考察。
ただ一つ、メールの順序が入れ替えられているという考察で問題となるのは「写真に関する時系列が狂ってしまう」ということで、メール本文88の以下の記述であるの意味が分からなくなってしまう。
普通の時系列なら写真の一件は、信田のハードディスクを壊した原因である黒い写真になるのだが、メールの順序を入れ替えた場合には上記のメールが送信された時には、まだ信田のPCが壊れていないことになる。
ということは、別の写真の話になるが、これは信田が送った例の一枚である「DSC00037.jpg」のことを言っているのではないかと思う。ただ、この写真に何があったのかまでは話が長くなるし、色々絡みそうなので別の考察で。
・資料のダブり
忌録(仮)全体の中で気になるのが、資料を見ていくと内容が似た様な資料があること。具体的には「新規ドキュメント(3).tex」に対して「ポルターガイスト.tex 」と「低酸素症.tex」の内容が被っている。
これはおそらく資料を探していた人物が2人いたために資料がダブってしまったのでは無いかと思われ、この資料を集めた人物というのが信田と津田信なのではないかと思う。
これも信田と津田信を同一人物ではない根拠にはなると思うが、もちろんMと信田=津田信の2名が資料を集めたとも考えられるので、この辺りは誰が何を集めたのかは考察の余地があると思う。
・まとめ
ということで、私個人の考察の結果では以下の感じになる。
01.doc → ライターM
20010907.doc → ライターM
20010908a.doc → ライターM
ポルターガイスト.tex → 信田
メール本文(受信箱_76).tex → 信田
メール本文(受信箱_83).tex → 信田
メール本文(受信箱_84).tex → 信田
メール本文(受信箱_88).tex → 信田
液状化現象.tex → 信田
沖縄地方とその周辺の地震活動.jpg → 信田
忌避.doc → 津田信
新規ドキュメント.tex → 津田信
新規ドキュメン(3).tex → 津田信
低酸素症.tex → 信田
本稿の掲載にあたって.tex →信田
未)20010908b.doc → 信田
迷走台風16号の動き.jpg → 信田
跋文.doc → 津田信
DSC00037.jpg → 信田
正直、ホントぉ?って感じは自分でもあるので、あんまり自信はない。でも、まぁ一応この割り振りで行けば、ここまでの考察でいけばオカルトライターMのフロッピーディスクに入っていた文章は最初の3つの文章になると思う。
挙げられる疑問点としては「津田信は信田のデータをどこで手に入れたのか」と「信田の記事は何故掲載されることなくお蔵入りになってしまったのか」というところ。そしてまともに見ていくと時系列が合わなくなるし、新規ドキュメントの年号の謎については、以前解決は出来ない。
◯幽霊屋敷騒動についての考察
・事件の順序について
とりあえず、誰がどの記事を書いたか割り振っては見たものの、上の割り当てだと、色々な疑問が出てきてしまう。そして1番の問題は「新規ドキュメント.tex」の年月日が謎すぎて、この資料をどう使っていいのかさっぱり分からない点だ。
で、どうせなら試しに時系列を変えてやろうと思い、事件の時系列を変えてみることにした。
まず前提として、坂本夫妻とO夫妻は実は別の家族だったと仮定する。根拠としては忌避.doc内の記述が合わない点。具体的には「清美が小学校に上がる前なのに、勉強机に教科書が置いてあった」というものや「無いはずのバスルームで自殺したデイビス・カレン」と言ったところ。
で、オカルトライターMの仕掛けというのが「坂本夫妻とO夫妻の事件を混ぜて書いていること」であり、信田が登記簿を見ていて面白いことに気がついたというのが「小学校に上がる前の娘がいたのはO夫妻ではなく、その前の住人だった」という事なのではないか、と考える。
1976年、デイビス夫妻事件
デイビス夫妻
2001年以前、謎の家族Xの事件
X一家(X夫、X妻、X娘)
T氏(T・Hさん)
2001年、O夫妻の事件
O夫妻(O夫、O妻、O娘)
ライターM
専門家のF
Fの紹介した人物
微妙に忌避.docとオカルトライターMが書いた記事と話が合わないのは、「坂本夫妻が2つの家族を題材にして作られた存在だから」なのではないか。
そして津田信が取材したT氏というのが、実はO夫妻ではなくその前の住人であるX一家の関係者で、「新規ドキュメント.tex」の1996年3月16日という日付は、X一家の事件があった日付なのでは?という風に考察する。
・本来の時系列
で、上の考察を踏まえて時系列を考えていくとこんな感じになる。
・1976年
デイビス夫妻が入居。リフォームして玄関、水洗トイレ、バスルームが増築される。
デイビス夫妻が幽霊屋敷で死亡。
・1996年3月16日以前
これ以前にX一家が入居する。
怪奇現象に見舞われ、T氏に相談したか?
・1996年3月16日
X一家で事件が発生し、X一家が失踪。
・2001年7月
O夫妻が糸満市の幽霊屋敷を内見。リフォーム業者がリフォームを開始。
・2001年8月〜9月12日
リフォームが完了し、8月初めにO夫妻が入居。怪奇現象が起こりオカルトライターMに相談。
家を調べていく中で、MがX一家の話を知り、「20010907.doc」「20010908a.doc」の記事を書いて、フロッピーディスクの入った封筒を投函。
・2001年9月以降から、2002年の2月頃まで?
津田信がMのフロッピーを入手し、記事を書き始める。
T氏(T・Hさん)に取材。
・2002年2月13日
T氏(T・Hさん)が死亡。
津田信が沖縄取材から帰ってきて、T・Hさんの訃報を聞く。
「忌避.doc、跋文.doc、新規ドキュメント.tex、新規ドキュメント(3).tex」を書いて、津田信がフロッピーディスクを送りつけて失踪。
・2003年3月10日以前
信田か信田とやり取りをしていた編集部の人間が、津田信のフロッピーディスクを引っ張り出してくる。
・2003年3月10日〜12日
信田が沖縄に取材へ行く。
信田のメールのやり取りが行われる。
(メール本文83,84,88)
・2003年3月12日以降
PCが壊れて写真が消えてしまう。
信田と編集部でメールのやり取りが行われる。
(メール本文76)
打越橋の取材に行く。
「20010908b.doc、本稿を掲載するにあたって.tex」や資料のファイルが作られる。
実際にはこんな感じの時系列で、「本稿を掲載するにあたり.tex」が制作されたのが2004年になってからと考えると、2年前に失踪した津田信というのも時期的には合うようにはなる。
ただ都合良くというか、時期不明なものを無理矢理ねじ込んで合わせている感があるので、正直考察としてはかなり微妙だとは思う。
◯まとめ
結論、実際に糸満市の幽霊屋敷騒動は怪奇現象だったのか、それともでっち上げだったのか?
正直、何も分からん。ただオカルトライターMが失踪した理由は何となくは察しがついており、その理由はO夫妻の娘が死亡したのが直接的な理由なんじゃないかと思う。普通に考えて、重い小児喘息を患っている子どもが低酸素症に陥る状況下や、腐敗ガスやらが充満している状況下に置かれて無事で済むわけないとは思うので。
まぁ色々考えてだけど、やはり訳わかんないね。という事で、忌避(仮)の私の考察は終わりになります。物好きな諸兄、後は任せた!