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【ブルーロックの原作者】金城宗幸先生の経歴|ヒット作連発の天才原作者【神さまの言うとおり】【僕たちがやりました】
こんにちは。Saraです。
今回ご紹介するのは、史上最もイカれたサッカー漫画「ブルーロック」の原作者として有名な、金城宗幸先生です。
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ブルーロックは、2018年から「週刊少年マガジン」にて連載が開始され、現在までのコミック累計発行部数は830万部を突破。
第45回「講談社漫画賞」を受賞し、2022年からは待望のアニメ放送がスタートするなど、今目が離せない大注目の激アツサッカー漫画となっています。
原作者である金城先生は、「ブルーロック」の他にも、
「神さまの言うとおり」
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「僕たちがやりました」
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「ジャガーン」
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など、数多くのヒット作品を生み出し続けており、
タッグを組む漫画家の特徴に合わせてネームの構図や構成を変え、相手の「作画」の魅力を最大限引き出し、
どの漫画家とも意図的に化学反応を起こす、まさに原作界の「天才」と言える漫画家さんです。
今回はそんな金城宗幸先生の経歴や「ブルーロック」を初めとする数々のヒット漫画が誕生するまでの経緯についてご紹介していきます。
動画版はこちら。
経歴
1987年生まれ、大阪府出身。
学生時代から既に漫画家になることを決めており、高校生の頃は「大学在学中に漫画家デビューしよう」と考えていたそうです。
高校時代は「どうせこの先漫画ばかり描く人生になるだろう」と思っていたため、
漫画の「取材」を込めて人並みのことをちゃんと経験しておこうと考え、部活・文化祭・恋愛などに打ち込むいわゆる普通の学生生活を送っていたそうです。
そして、高校卒業後は漫画家を目指し京都精華大学マンガ学部の「漫画プロデュース学科」に進学。
金城先生は、大学の作画の授業でスクリーントーンを削っている時に「マジで辞めたい」と思ったそうで、
また、大学に進学するまで作画の練習はしてこなかったため、ネームは作れるが周囲の生徒と比較すると作画レベルは低く、
すぐに「自分は絵描き向きではない」と思ったそうですね。
それでも「そのうち上手くなるだろう」と作画の練習をしつつ、大学で学びながら漫画制作を続け、
2008年・大学2年生の頃に作画も自分で行った読み切り作品「独地小学校物語」で第80回週刊少年マガジン新人漫画賞の特別奨励賞を受賞。
賞を受賞したことで、「別冊少年マガジン」の担当編集が付くことになります。
金城先生は、当時から物語やネームを作る能力は高く評価されていましたが、作画は連載できるレベルには達していなかったため、
担当編集から「連載を目指すならとにかく画力を上げてほしい」と言われ、
受賞から約1年間は作画レベル向上に努めましたが、
中々思うようには上達せず、ここで1度漫画家を諦めることになります。
その後、漫画家と共にもう1つの夢であった「お笑い芸人」を目指すことになり、
大学4年の頃に友人とコンビを組んでオーディションを受けたりしましたが、結果が全く出ないまま大学卒業を迎えてしまいます。
ちなみに、芸人を目指すのと並行して漫画制作は続けており、
2010年に卒業制作として描いた読み切り作品「第7位」で平成22年度上半期赤塚賞の佳作を受賞していますね。
そして大学卒業後に、「芸人」か「漫画家」になろうと考えていたところ、
講談社の編集者から「君は面白い話が作れるからネーム原作者をやらないか」との誘いを受け、
ここから、漫画原作者として本格的に活動を始めることになります。
そして、原作者として活動を始めた約1年後となる2011年に、藤村緋二先生とタッグを組み「別冊少年マガジン」にてサバイバルデスゲーム漫画「神さまの言うとおり」の連載をスタートさせ、原作者デビューを果たします。
神様の言うとおり
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「神様の言うとおり」は、高校生が突然生き残りを賭けたゲームに巻き込まれるサバイバルデスゲーム漫画ですが、
金城先生は元々「デスゲーム漫画」が好きであり、
また、タランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」を見た時に、
「物語って何でもアリなんだ」と思ったことがきっかけとなり、ここから「フィクション」ならではの「なんでもアリのデスゲーム漫画」を作ろうと思ったそうですね。
また、金城先生は、物語を作る時に、
「既に売れているパッケージ」に「新しい要素」を混ぜ込むことを意識しているとのことで、
「神様の言うとおり」は、元々ある程度読者がいる「デスゲーム」というパッケージに、
これまでのデスゲームにはなかった「シュールなギャグ」や「独特の言葉遊び」などの「新しい要素」を混ぜ込んで、構想を練り上げていったそうですね。
そんな「神様の言うとおり」は、2011年から2012年まで連載され、全5巻で第壱部が完結。
続く2013年からは「週刊少年マガジン」にて第弐部となる「神さまの言うとおり弐」の連載を開始し、こちらは全21巻で2017年に堂々の完結。
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2014年には実写映画も公開され、原作者としてのデビュー作ながら連載中にシリーズ累計発行部数が500万部を超える大ヒット漫画となりました。
そして、「神様の言うとおり」と並行して、2015年からは荒木光先生とタッグを組み「週刊ヤングマガジン」にて青春逃亡サスペンス漫画「僕たちがやりました」の連載をスタートさせます。
僕たちがやりました
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「僕たちがやりました」は、金城先生が担当編集と「ヤンマガで何かやりたいね」と打ち合わせをしている時に、
「今のヤンマガには 『稲中卓球部』みたいな作品がない」との話になり、金城先生が「稲中」の作者である古谷先生の漫画が大好きだったことから、
「ヤンマガで稲中みたいな漫画をやろう」と思ったことがきっかけとなり、ネームの構想を練り上げていったそうです。
初めは「稲中みたいな漫画」とのことで、ギャグ要素が強いネームを作成していましたが、作画を担当してくれることになった荒木先生はシリアスな絵も得意だったことから、
荒木先生の魅力を最大限活かすために、完全なギャグ漫画ではなく、シリアスな要素を取り入れたストーリを練り上げていき、
また、荒木先生は元々ヤンキー漫画を描いており、さらに、魅力的な女の子を描くのも上手だったことから、
「ギャグ+シリアス」をベースに「ヤンキー」と「エロ」をたくさん登場させることを意識して物語を作り上げていったそうです。
こうして誕生した「僕たちがやりました」は、2015年から約2年間連載され、全87話・全9巻で完結。
青春逃亡劇と生々しい人間のあらゆる本性、本質などの心理を丁寧に描き、2017年にはドラマ化もされ、累計発行部数が100万部を超える人気漫画となりました。
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ちなみに、2011年~2017年までの間に「神様の言うとおり」や「僕やり」の連載と並行して、▼いくつか▼の連載作品も掲載していますね。
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そして、続けて2017年からはビックコミックスピリッツにて、にしだけんすけ先生とタッグを組み、人間の「欲望」をテーマにしたダークヒーロー漫画「ジャガーン」の連載をスタートさせます。
ジャガーン
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「ジャガーン」は構想段階では、元々「家族」の物語だったそうで、
4人家族のところに「ドラえもん」みたいなキャラクターがやって来て、それぞれの「欲望」を叶えてくれるというストーリーを考えていたそうですが、
金城先生はどうしても「母親の気持ち」が分からなかったため、そこから「人間の欲望」だけに着目して、
最終的に「退屈な日常をぶっ放したい」という欲望を持つ主人公が「ダークヒーロー」として人間の欲望から生まれる「壊人」と戦うというストーリーになっていったそうです。
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ちなみに、ジャガーンを含め金城先生の漫画は、主人公が不条理にどんどん過酷な境遇に追い込まれていく物語がほとんどですが、
金城先生は、「綺麗なハッピーエンド」の物語は得意ではないらしく、
「ハッピーエンド」は現実には完全に「嘘」であり、現実の人生には必ずしもキラキラとしたゴールが待っているとは限らないし、
「不条理なこと」に対して、どう折り合いをつけ、どう諦め、それを腹に抱えたままどう生きるのか、というのが重要だと思っており、全体的に自分の描きたいのはそういう物語なんだと語っていますね。
確かに「神様の言うとおり」も「僕やり」も「ジャガーン」も
共通して、バッドエンドとも言えないが「綺麗なハッピーエンド」とも言えない感じがしますよね。
「ジャガーン」は2017年~2021年まで連載され、全163話・全14巻で完結。
ちなみに、金城先生はジャガーンと並行して、2017年~2018年までの間、再び藤村緋二先生とタッグを組み、「週刊ヤングマガジン」にて「グラシュロス」の連載も行っています。
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そして、ジャガーンの連載と並行して、2018年からはノ村優介先生とタッグを組み「週刊少年マガジン」にて「ブルーロック」の連載をスタートさせます。
ブルーロック
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「ブルーロック」もこれまでの作品と同様、「既に売れているパッケージ」に「新しい要素」を混ぜ込むことを意識したとのことで、
「サッカー漫画」という既に多くの読者がいるパッケージに、これまでの「サッカー漫画」にはなかった
「チームスポーツの中の1対1の局面をバトル漫画のように描く演出」や「ストライカーだけにスポットライトを当てる」
などの「新しい要素」を混ぜ込んで構成を練り上げたそうですね。
また、金城先生は、元々サッカーが好きで「なんで日本はワールドカップで優勝出来ないんだろう」とよく考えており、
そこから「日本がワールドカップを優勝するために世界一のストライカーを生み出す漫画」というアイデアが生まれて、ブルーロックの誕生へと繋がっていったと語っています。
また、ブルーロックは強烈な個性を持った魅力的なキャラクターが数多く登場しますが、
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金城先生は、「こんなヤツいるよね」と「こんなヤツいるか?」を混在させてキャラを作っていくそうで、
例えば、主人公である潔は、「あの時シュート打ってたら」と試合に負けた直後にタラレバを考えたり、
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有名人に褒められて「俺って結構すげぇんじゃね?」と素直に喜んだりなど、
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初登場シーンでは「こんなヤツいるいる」と思えるようないわゆる「普通の少年」として描き、
その直後に「世界一になりたい」と本気で熱くなるシーンで「こんなヤツいるか?」と思えるような理想的な要素を加えて描くことで、
オリジナリティ溢れる魅力的な主人公として演出しているとのことです。
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ちなみに、ブルーロックに限らず、金城先生はタッグを組む相手の「最高の作画」を引き出すために、漫画家に合わせてネームのコマ割りや構図・構成を変えているそうで、
この人は「バトル描写が格好いい」「男性のアップが上手い」「この構図は描きづらいのかな?」など、タッグを組む漫画家の特徴を元に、
この人の絵を活かすとしたら、どんなネームがいいかを考えながら物語を作っていると語っています。
そんな「ブルーロック」は、2018年から「週刊少年マガジン」にて連載をスタート。
「サッカー」✖️「デスゲーム」の組み合わせに、さらにノ村先生の作画により「迫力満点のバトル漫画の要素」も加わり、
今までの常識をぶち壊すような衝撃的かつ刺激的な内容で第1話から話題沸騰の漫画となり、
現在までのコミックス累計発行部数は830万部を突破。
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2022年からは別冊少年マガジンにて凪誠士郎を主人公としたスピンオフ作品の連載、そして待望のアニメ放送も予定されているため、
ブルーロックの熱はまだまだ続きそうですね。
まとめ
今回は、ブルーロックの原作者として有名な、金城宗幸先生についてご紹介しました。
学生時代からの漫画家の夢を叶え、原作者として数々の大ヒット漫画を生み出し続ける金城先生。
原作の魅力を最大限に引き出すノ村先生とのタッグによる、今まで見たことがない大注目の激アツサッカー漫画から、今後も目が離せませんね。
最後までご視聴頂きありがとうございました。
またね。