紫微斗数 父母宮から親子の関係性を知る②
皆さま こんばんは。
玲月彩良(れいげつ・さら)です。
明日からの4月のスタートの前に、前回の続きを書きたいと思います。
父母宮に自化忌のついた太陽星が入っている方のお話でした。
お話を伺っていると、彼の父母宮の自化忌がついた太陽星は、実は母親からの悪い影響ではないかと思うようになりました。一般的には太陽星は男性の象徴です。この解釈は少し強引で王道の解釈ではないとは分かっています。ただ、どうしても、そう思えて仕方がありませんでした。
彼は、決して母親と仲が悪い訳ではなく、むしろ仲は良く、関係は良好です。愛情を持って育ててくれたことに、感謝もしています。
本当ならば、「化忌」ではなく、「化禄」ともいえる、母親の愛情や家庭環境。その居心地の良さが、逆に彼の成長を妨げている理由だったのでした。どんな時でも自分の一番の味方になってくれる母親の愛情は、幼かった彼が大きくなるには、必要不可欠でした。子供の成長には、しっかりとした揺るぎない愛情は欠かせません。その土台の愛情があるからこそ、安心して子供は大人に巣立っていけます。母親の愛情は子供の大切なセーフティネットなのです。
ただ、いつまでも、優しいだけの環境にいては、何もできないままで終わってしまい、いつまでも独り立ちできません。少年になり、大人の男性に向かう彼には、同性ならではの、男親や目上の方の、厳しくも愛情がこもった耳の痛い言葉や指導が、今後の成長には必要となってきます。
彼が自分の頭で考え、様々な考えの大人の意見を受け入れて、自分の足で立つためには、母親の影響が強い環境からは抜け出さないといけません。
もちろん自化忌です。本人は気が付いていません。
「可愛い子には旅をさせろ」ということわざがあります。とは言っても、占い師の私は、崖からいきなり落としてはいけないお子さんも存在することも知っています。
ただ、子供はいつまでも小さいままではありません。いつでも助け舟は出せるように舞台裏でスタンバっていても、表舞台では、見て見ぬふりをしながら手を離していかなければ、子供は大人になることができません。
いつまでも、抱っこをせがむ母ザルと一身同体の「子ザル」のままでは厳しい野生の社会では生きてはいけないのですね。子ザルは大きくなると、母ザルから離れて、サルのグループの役割を担う、一人前のサルとしてグループを守ります。人間も同じです。最終的には自立した大人になって、社会の中で役割を担って生きていかないといけないのです。
もちろん、色々な選択肢や価値観があることを、親の目線から、子供に可能性を示すことは大切です。ただ、良かれと思う親の愛情からだとしても、自分の価値観を押し付けることは間違っています。
親の価値観は親のものでしかなく、子供の価値観は子供が決めるものです。
子供の一度限りの尊い人生を奪ってしまわないよう、私達大人は、くれぐれもそのことを肝に銘じなければいけないですね。
自分と子供の宿命や違い、そして相性を、占いで知ることは、子育てに客観的な視点を取り入れることができます。
自分だけの殻に閉じこもって苦しまないように、上手に占いを活用していただきたいと思います。