旧枠モダンExpress! 24年9月号
はじめに
第一回旧枠モダンアリーナ、大盛況ありがとうございます!!
参加者9名! 大人気フォーマットですね!! ご参加ありがとうございました!!
関西旧モを始めた頃は「6人くらい安定して集まるようになったら大会もやりたいね」などと大きゅーもの主催さんと話していたのですが、あれよあれよと言う間に晴れる屋TC大阪様での開催が可能になり、しかもしっかり参加者が集まって下さるとは……
感無量です。
実は筆者は当日体調不良により欠席しておりまして、TwitterのTLに流れてくる報告を自宅のベッドで眺めているだけという有様だったのですが、それはそれとして。
それなりに関西旧モのコアメンバーとなりつつある自分が欠席することで、人数足らずで不成立になったりしないだろうか……などと、今ならば杞憂と言えるような心配すらしておりましたので、想定以上に参加者が集まって下さってほっとしています。
次回開催も決定したようですので引き続き、関西でも旧枠モダンを遊べる場を維持できるようできることをさせていただきます。
具体的には、こちらのnoteで月1を目安に旧枠モダンの大会結果のまとめとメタゲームの分析などを行なって、これから旧枠モダンに触れようという方には「なんだか面白そうなフォーマットだな」と、そして既に旧枠モダンを遊んでいる方には「次はどんなデッキを握ろうかな」と思っていただけるような、そんな記事を書いていこうと思います。
拙い記事とはなるでしょうが、少しずつ中身を充実させていけるよう努力していきますので、よければ読んでやっていただけると嬉しいです。
それでは、先月の記事執筆以降に行われた大会を順に振り返っていきましょう。
8/24 第二回旧枠モダン高崎大会
旧枠モダン最先端地域である群馬県は高崎市での大会。参加者は10名。
(▼優勝リスト)
(▼準優勝リスト)
詳細なデッキリストや解説などはこちらの記事にてまとめられています。いつもありがとうございます。
実はこの開催前夜に前回分の旧枠モダンExpressを執筆し終えており(この大会開催に間に合わせたかったのも大きいです)、その記事では「旧枠モダンを定義する2大カードは《正義の命令》と《ネビニラルの円盤》です」などと書いていたのですが、翌日のこの結果を見て頭を抱えました大変に驚かされました。
それまでの旧枠モダンの環境と言えば、基本は盤面と手札でのリソースのやり取りがメインだったわけです。
しかしそこに「いや、こんなアプローチもあるはずだ」と言わんばかりの、墓地をリソースとしたデッキが頭角を現してきたのは興味深いですね。
MH3にて《生き埋め》を獲得し、リアニメイト戦略が強くなると思われながらも今ひとつ奮わなかったこの数ヶ月は雌伏の時間だったのかもしれません。《生き埋め》で《怒りの天使アクローマ》《起源》《霊体の先達》とサーチしてくる動きは旧枠モダンのけち屈葬ではないかと目から鱗でした。
また、解説noteの総括にもありましたが、勝利したデッキにはメインのプラン以外にも、優勝リストではサイドからのカーミックコンボを備えていたり、準優勝リストではリアニメイト・ビートダウン・コントロールそれぞれで戦える軸を用意していたりと、複数の戦略を持ち安定した動きを持てるデッキが強いという結果になっています。
旧枠モダンのカードプールの中から複数軸の攻め手を用意するのはデッキビルダーの腕が求められる部分ですね。まだ見ぬデッキビルダー様の参戦をお待ちしております。
9/7 旧枠モダンBM杯
(参加人数・メタゲームブレイクダウンなどは不明)
優勝はメダリオンゴブリン。
旧枠モダンのゴブリンデッキの欠点として、「2マナ域の層が薄い」という点がありました。そこに新たなアプローチとして、MH3にて獲得した《ルビーの大メダル》を2マナ域に設置しています。これによって3ターン目4ターン目にダブルアクションを取ることが可能になり、ただでさえ速いゴブリンデッキの速度をもう1段階上げることに成功しています。
環境を定義する《ネビニラルの円盤》の起動は、マナ加速経由でもなければ最速で5ターン目。ならばそれまでにリカバリーが困難なレベルでダメージを叩き込んでおき、あとは山札の上から引き込んできた速攻持ちや火力で〆る……という軸の太い戦略を用意しています。
また、他に興味深い点としてはメインサイド合わせて4枚投入された《血染めの月》です。《ゴブリンの王》による山渡りの補助のほか、徐々に多色化しつつある環境を咎める役割も担っていそうです。
9/14 第三回旧枠モダン高崎大会
参加者は6名。優勝は赤黒ミッドレンジ。
やはり《ネビニラルの円盤》と再生持ちクリーチャーの組み合わせは強力なようです。
第一回高崎大会にて準優勝だった赤黒ミッドレンジと同系統のデッキのようです。
(▼メタゲームブレイクダウンなどの解説note)
結果として興味深いのは第二回の結果を受けてか、黒いデッキが《萎縮した卑劣漢》《死体焼却》《消えないこだま》などをしっかりと搭載してきており、前回優勝のアブザンリアニメイトをガッチリと抑え切っている点でしょうか。旧枠モダン最前線の群馬の地でメタゲームはしっかり動いているようです。
今後はどのデッキも一定の墓地対策をサイドボードに用意しておくフェイズに入りつつあるのかもしれませんね。
また、戦績は少々奮わなかったとのことですが、緑白オーラトグが新たにアーキタイプとして現れたようです。オーランカーギミックはもともと旧枠モダンのカードプール内でも成立していましたが、エンチャントレスとのハイブリッドとしてデッキの形にまとめ上げているのは脱帽です。今後の発展に大いに期待が持てそうです。
9/21 旧モファイトクラブ36
参加者は6名。優勝はカーミックボンバー。
8/17に開催された旧モファイトクラブ35での優勝リストとほぼ同じリストのようです。ちなみに使用者も同じとのこと。
マナクリーチャーから4〜5マナ域のパワーカードを叩きつけながら即死コンボも狙えるミッドレンジデッキだったカーミックボンバーですが、《ネビニラルの円盤》の流行に対応するために、追加戦略として《正義の命令》を搭載する形に進化したようです。
中速ビートダウン・即死コンボ・《正義の命令》の全てを《ネビニラルの円盤》だけで捌き切るのは容易ではなく、これも上記の通り複数の戦略を持ち安定した動きを持てるデッキが強いという結果を示しています。
少なくとも《ネビニラルの円盤》が起動されてしまうレンジのデッキは、「一度流されても別の軸がある」といったように、複数の戦略を備えておくべきなのかもしれませんね。
9/22 第一回旧枠モダンアリーナ
筆者は残念ながら欠席。
優勝(3-0デッキ)はポンザステロとゴブリン。
メタゲームブレイクダウンは以下の通りとのこと。
コントロール・ビートダウン・ミッドレンジ・コンボと第一回らしく多様性のあるメタゲームとなりました。初回でこの人数の中デッキ被りがないというのも素晴らしいですね。
ポンザステロのリストはこちら。
使用者のキチ氏は普段はミドルスクールなども精力的に遊ばれているとのこと。今回のために旧枠モダンのデッキを組んで始めて下さいました。ありがとうございます。
初回でメタゲームが読めないのであれば押し付けの強い骨太なデッキを、という選択は正しかったようです。
また、単なるステロイドではなく、ポンザ戦略を織り込むことで《ネビニラルの円盤》を使うデッキがリセット後の攻撃手段として用意しているミシュラランドを割り、自分はミシュラランド(と、サイド後はネビ盤も)を使って攻めていくという軸の太いデッキに仕上がっています。《石の雨》がPTK英版なのが拘りポイントだそうです。
再生持ちクリーチャー対策にメインからフル投入の《火葬》、サイドボードには墓地対策に《地の封印》と《トーモッドの墓所》を2種計4枚と、しっかりと流行りへの対策も押さえているあたりにプレイヤーの地力が伺えます。
旧枠モダンで鍛えられるマジック筋力がある、とはキチ氏の言。他のミドルスクール勢の旧枠モダン参戦もお待ちしております。
まとめ
第15回GP旧モから早3ヶ月。新たな旧枠モダンプレイヤーも迎えつつ、旧枠モダンの環境は停滞することなく変動し続けています。
MH3にて《正義の命令》が収録されることが決まり「旧モ終わったわ」と嘆く声が飛び交ったのも既に笑い話と言えそうなくらい、多様性のある環境を維持できており、筆者もいち旧モプレイヤーとしてはまだまだワクワクできる日々が続きそうです。
今回の総括としては、
・複数の戦略を持ち安定した動きを持てるデッキが強い
・墓地対策は今後欠かさないように
・押し付けの強いデッキはやはり強い
あたりになるでしょうか。
モダンらしいと言えばモダンらしいですね。
今後の旧枠モダンのイベント予定もまとめておきます。
・10/5 関西旧枠モダン体験交流会(晴れる屋TC大阪)
・10/5 旧枠モダンBM杯(BIGMAGIC秋葉原店)
・10/19 旧モファイトクラブ37(アメニティドリーム新宿)
・10/19 関西旧枠モダン体験交流会(晴れる屋TC大阪)
・10/26 第四回旧枠モダン高崎大会
・11/2 第二回旧枠モダンアリーナ(晴れる屋TC大阪)
・11/2 旧枠モダンBM杯(BIGMAGIC秋葉原店)
・12/7 旧枠モダンBM杯(BIGMAGIC秋葉原店)
旧枠モダンに興味を持たれた方は是非、大会やイベントを覗きに来てみて下さい。Twitterでも情報発信はしております。
良き旧枠モダンライフを!!