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転職活動してみたらホワイトカラーが人生に迷う理由が見えてきた #1転職活動の現実
1~5の目次
#0 この記事のテーマと自己紹介など
#1 転職活動の現実 ☜ 今ここ
#2 中途市場の構造をとらえて、対策をする
#3 新卒で就職活動をするみなさんへ
#4 転職活動しても人生が見つからない感覚がなぜあったのか(仮)
#5 人生をどう決めるかという指針(仮)
#0:この記事のテーマと自己紹介など
なぜこの記事を書こうと思ったか
「あれ…思ってたのと違うな」そう思ったのは私が転職活動を始めて2週間くらい経った時の話。新卒の就活の時に落ちるはずもなかった書類にバンバン落ち、流石に大丈夫だろうと思った面接にもたくさん落ちた時だった。
私は31歳で、一般的には良い大学を出て、1社目では大きな企業でキャリア志向の人がいくような企業に入って一定の成果を出し、2社目にはスタートアップにいき、サービスを拡大させて評価もされた。恥ずかしながら、市場でも評価されるだろうと思っていた人間でした。
ずっと新卒の人材領域にいたので、その感覚で自信満々に中途市場に出ていったのです。
ただ、蓋を開けてみると自分が「中途半端なホワイトカラー」だということを思い知り。一度は落ち込んだのですが、現実や構造を理解して、自分が本当に大事にするべきものが見えてた。そのプロセスや学びを残しておこうということで、noteを書いてみることにしました。
こんな人には役に立つかも知れない
#1~3は、つまり中途市場で求められるとか受かるとかって、どのような構造で決まっているのかという話。
キャリアチェンジしたい人(違う職種になる人)
単純に転職活動ってどうなのって人
これから新卒で就職活動する人、している人
には役立つと思うし、危機感煽るだけじゃなくて勇気を持ってもらいたいと思って書いていきます。
#4~5は、もっと踏み込んで、そんなキャリア選択で、迷う人がいるのはなぜかということの話。章立ては仮です。本当に伝えたいのはこちらなので、ぜひキャリアに活かして欲しいなと思っています。
漠然とこのままじゃ良くないって思っている人
何を目的に生きたら良いのって人
前提になる自分の話(読み飛ばしても大丈夫)
前提に簡単に僕の話。
一般的に良い大学、一般的に良いファーストキャリアを経てるから、そんな悩みは贅沢だと思う人は、そっと閉じてもらった方が良い。僕も変わらない価値観で生きているのでお気持ちはわかりますが、今はためにならないと思う。ただ僕が感じた悩みは、根本的にはみなさんが転職を考える上では共通のものだと考えています。
僕は
・有名な大学卒業、理系だったけど総合職で就職(いわゆる文系就職)
・大手企業だけど、ベンチャー志向というか、成果主義的な場所でファーストキャリアを送る(営業)
・スタートアップに転職してサービス責任者(特殊な職種)
キャリア志向度でいうとかなり高め生き方で、社会人生活の10年間を新卒の人材の業界に費やしてきたので、かなり新卒業界に染まった人間でした。
そしてこれまでとは一新して新しい業界や、新しい職種でもチャレンジしてみようと考えての転職活動でした。
少しだけ新卒の人材の状況を書いておきます。
新卒業界というのは、2023年現在、売り手市場。学生数はだいたい横ばいですが、求人が増えていて、コロナ前の水準に求人倍率は戻った。
・日本では若者が求められている。
日本は今、若者にとって環境が良い国に徐々に変わっている。具体的にいうと、若者の人口が減っているから、未来の企業の存続のため、生産力向上のためには、優秀で比較的給与の安い若者は貴重です。
事実として、若者の平均給与はこの10年でも上がっている。30後半から40くらいの給与はすごく下がっており、先行き不安ということで、精神状態は良くなさそうですが…
・新卒ではポテンシャル採用
さらに新卒というものは一部を除いて、全てポテンシャル採用ですから、能力重視、志向性重視なのですね。つまり育てがいのある人を採用するというのが一般的な指針です。
そんな新卒市場にどっぷり使っていたがために、そして自分の経験や考えてきたことの慢心からも、私は大いに中途転職市場を舐めていたわけです。自分は高く評価されるだろうとたかを括っていた。
ES落ちないとか、適性検査はほぼ落ちないとか、面接も結構受かるよって感じに慣れ親しんでいたわけですね。そして、「ゲームの違う」中途市場に、評価される側で出てみたら、うまくいかないという感覚があったわけです。時系列でどのようなことが起きたか書いていきましょう。
転職活動の現実
転職を決意
私の理由は些細なもので、性格からきているところが多分にありましたので、割愛。どういう理由だったら転職して良いの?とたまに質問されるが、正直なところ、転職の理由は結構なんだって良いなと思っています。
今の現状より良くなる未来が、確かに確認できるならそうしたら良い。
なんとなく飽きて、刺激が欲しいなら、そうしたら良い。
後悔の残る転職をする人は、大きく2つだと思っています。これに当てはまらないかだけは注意した方が良いかもしれない。
転職先が、期待していた仕事の内容や、環境ではなかった。
考慮していなかった軸があり、それを考えると元の場所のほうが良かった。
1は言わずもがなではありますが、確かに今より良くなるということを事実ベースで確認しましょう。たくさんの人を紹介してもらったり、職場に行ったり、というプロセスを踏んで転職を決めましょう。
2が難しいのですが、例えば、もともとはお金なんて気にしていなかったけど、子供が産まれて優先順位が変わったとか。もともとの場所にいたら、管理職になるスピードが早かった。そこは考えてもいなかった or 確認してもいなかったなどはよくある話です。
両方とも、未来がどうなるかを検討することが大事だとしか言ってないのですが、このような失敗を起こしてしまう要因は、日本のキャリアを取り巻く環境や、若い人がそのまま若くあるという前提が問題になっている気がするので、その辺は、#4,5あたりで書いていこうと思います。
とにもかくにも、私も転職をきめて、先に仕事を辞めるという決断をしました。転職活動スタートです。
サービスに登録
スカウトサービス、エージェントサービスは無数にあり、どれを使ったら良いの?状態は新卒の時よりも強く感じるスタート。とりあえずヘッドハンターと銘打たれたエージェントの皆さんと面談をするのです。
そうして、エージェントと話すと、もてはやされる感じがある。これが求職者の体験の一つの不であることにも、後ほど気づきました。
多分大丈夫なんだろうという気分になる。それが、実態のない感情だとはつゆしらず、書類の製作と応募に至るわけです。
書類
まず転職活動では、企業に応募しようとなったら書類を提出します。新卒でいうESですが、より職務経歴(これまで行ってきた経験)を重視したものになる。
一つ目の驚きですが、新卒の時と比べて、圧倒的に落ちる。あるエージェントの方に聞けば、いわゆる大量の求人を載せているエージェント(媒体)では、書類の通過率が10%だとか。私も例に漏れずそんな感じでした(職種をチェンジしようとしてたという理由はあります)。
・総合的に判断し、同社の求める応募要件に合致しなかったため
・ポジションフィットの観点から
何がダメかもわからない理由が送られてくることで、徐々に不安になってくるのです。書類が悪いか?社会から認められていない感覚が訪れる。
特に新卒の時にそれを経験していない人にとっては、ここは離脱ポイントになるはずです。今の仕事で別に死ぬわけじゃないし、仕事しながらだと忙しいし…そうして徐々に転職から離れていく。
なぜこういうことが起きるのか、中途市場の構造を後ほど紐解いていきます。
面接
そしていくつか通った後も、苦難は続くことになりました。
面接しても、新卒の時に比べて落ちる。不安が増していきます。。幸いエージェント経由なので、FBがもらえます。原文ままで載せていこうと思います。
前職で濃い経験をされているのでそこに色々な可能性は感じます。現状についても率直にお話いただき、自身の強みややりたいことに拘って次のキャリアを考えたいという背景も理解できました。
一方で、色々と考え中という状況ではあると思いますが、扱いたいテーマや領域、立ち位置などが漠然としており、ポジションとしてイメージできるものが思いつきませんでした。
誠に残念ながら選考結果お見送りとの連絡を頂いてしまいました。
ご経験と志向との親和性に関する組織とのフィット感を踏まえ、このようなご判断となってしまったとのことでした。
とても悩みました。少しの情報から、なぜうまくいかないのかや、どんなことに重きを置けば良いのかわからなくなってきますから。夜通し考えたこともありました。採用の人が見る目がないとか、根拠のない決めつけをしてみることもありました。
総論
つまりは、最初は全くうまくいかず、そもそも自分がやりたいこととか以前に、受かる受からないという状況に陥ったわけです。こんなこと思ってもみなかったです。
いわゆるキャリア志向で、自分自身のやってきたことに自信を持っている場合は、この状況に耐えられず、キャリアチェンジを諦めたり、転職自体を諦めることも多いでしょう。
出世していこうとか、大きなことをなしていこうという心の奥底のキャリア志向は、言語化している自分の姿とは違うのにもかかわらず、自分の中に残っているものです。
その軸に沿った生き方になっていない自分自身の現状は、必ずストレスをあたえます。そのストレスから逃げるように、なんとか現状を言語化(正当化)して、現状に甘んじていくという感覚が、28-35歳くらいを境に起きてくる。
なぜかというと、このくらいの歳で、組織で認められて上にいくか、そのままかということがはっきりしてくるからです。そうして自分が上にいけないとか、あまりそこに熱意を持てないと思って、なんとなく日々を過ごしていき、パフォーマンスしない中年が生まれてしまうという構造があると僕は思っています。
話が脱線しましたが、つまり、転職活動での離脱や現状のままうやむやにすることが、その後の生き方にも大きく影響するのだと考えています。
#2では、私が体験したことから、なぜ私が結構落ちるのか、構造を説明していきます。これにより、市場での自分の位置付けが、人事目線で理解できるのと、対応する方針が見えてくると思います。