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バックパックと胎動

久しぶりに無計画な一人旅がしたくなって、尾道にやってきた。

漠然と何年か前から訪れてみたい土地だった。
理由は覚えていない。なんだかおしゃれなカフェや雑貨が多くてクリエーターの街というイメージのみが頭の中にあった。

今回は一人旅といいつつお腹に生命体を抱えているので1.5人旅のような感覚。安定期と呼ばれるこの時期を逃したらいよいよ大きく動けなくなる気がして5日前に計画を立てた。と言うかもはや計画ではない。宿を確保しただけ。新幹線も当日に東京駅までの地下鉄線内で手配した。

以前までは体力任せの弾丸旅が常だった。朝はランニングしてその土地の見るべき風景を網羅したり、昼からずっとビール飲んでるし、隙間という隙間に動き回って夜も遅くまでぷらぷらしているから宿はもっぱらドミトリーだ。

じっくり作業したり、考え事する時間が欲しいなという気持ちはあって、いいホテルに1人でステイすることも考えたけれどなんだかしっくりこない。1人で贅沢してもなぁ。
お酒飲んでその土地の美味しいもの食べてたらとりあえずご機嫌!
という旅の(個人的な)定義をガン無視した旅が実現できるのか。
もはや旅行に行かずともお家でのんびりすればいいのでは?とも考えながら候補地をいくつかGoogleマップで眺めながら考えていたら、とても心惹かれる宿を見つけてしまったので尾道を訪れていた。

●荷物がいつもよりなんだか少ない

行きの新幹線に乗り込む前、なんで今回こんなにいつも使っているバックパックに余白があるのかようやく思い当たった。ランニング用品を今回は持っていない。特に靴。あいつは重さはさほどないけれどかなりスペースをとる。特に海外にいく時は、履き潰したものをわざと持っていって現地でご苦労様と捨ててくる方法はよくやる技。ランニングが生活の中から消えて半年が経ってそんなことすら忘れていた。辞めたものは、そもまま時間やスペースの余白になる。
そもそも体に負担が少ないのは圧倒的にキャリーケースなんだけれど、お目当ての宿が山の上の路地にある気がする(そこも朧げ)特に誰に会うわけでもないし、着飾る必要もない。短パンとノースリーブ、レギンスとペラペラのワンピース、リネンのサロペット、クーラーよけの上着は手に持つか腰に巻く1着。洗面用具もフルセットコンパクトな状態で最低限揃えがある。
Macは必須として、最近お迎えしていたiPadは同行させるか迷いつつお供に。

●思考するために移動する。

基本的に乗り物でうまく眠れないので新幹線車内で作業の時間。この時間がとれるのも嬉しい。ここのところ2人分眠る必要があると言い訳して取り急ぎの案件やコツコツ勉強しているものは何もないけれど。PCも久しく落ち着いて触れていなかったので手始めに今月の振り返りから。なんだかタイピングもままならないし欲しいものがいまいち自分でもわからない迷子状態を確認。

●いつもならこのタイミングで確実に一杯やってるよ

福山駅から在来線にさくっと乗れて尾道へ。20分くらい。ボックス席が多くて席は所々空いているもののあんまり座る気になれず立ってる。妊婦なら大人しく座れよ。窓ガラスに映る自分はまあまあシュールだ。バックパックでめちゃ旅人風なのに明らかに不自然な腹の膨らみ。
尾道駅に着いて、観光案内で適当にチラシを物色。観光案内のお姉さんに、見るべきものはなんですか!!と声かけてる中年くらいのおじさん。聞かずに自分で探そうよ、と内心批判しつつ何をおすすめするのか聞き耳を立てる(内容は心惹かれなかったのか全く思い出せない)

駅前ではさまざまな柑橘類商品たちがお出迎え。そうか、ここも瀬戸内海。なんだか紫外線も強い気がする。いかにもデザイナーが関与していそうないい感じのお店でとりあえず一杯、みかんソーダ。駅前の港の前のパラソルの下で1人作戦会議。川なのか?と思うほど向島が目の前にある。船の停泊する音。とりあえず商店街を物色しつつロープウェイを目指す。

●そうや、牡蠣好きやったやん

美味しいもの食べてやるぞ!!というモチベーションで旅をしていないにしても、食べられる範囲で美味しい思いはしたい。港のレストランで牡蠣をゴリゴリに推していて自分の好物が牡蠣だったこと思い出した。最近は食べられないものが多すぎて無意識のうちに欲求を抑圧している節がある。

とりあえず商店街ぷらぷら、平日だからかシャッター閉まってるお店多い。そして、尾道ラーメンの店がやたら多い。
商店街を当てもなく歩いていたら路地の向こうに「海の幸専門店」の文字。絶対無理だなーと言いつつ、脇道それて近寄っていったら隣に素敵なお店を見つけた。

最近お家で自分で作ったキーマが不本意だったので思わず注文していた。一人旅の時って、土地のもの網羅してやるぞー!ってモチベーションもない。気分に従えるのが一人旅のいいところ。カレーの中に雑穀米に入ってそうな何か粒々なヤツがめちゃくちゃ主張してきてうまい。これ家でやろう。旅で仕入れてたアイディアや知恵を生活に持ち帰ると日々が豊かになる。

運よく海岸側の道に出た。そのまま歩いてると気になる豆腐ドーナッツ屋。その奥にいかにもここへきたら食べるべきな雰囲気のアイスクリーム屋さん。

両者のどちらに入るか迷いながらウロウロしていたら、アイスクリーム屋から出てきた人が食べ歩きしてる最中のサクッという音。めちゃ気になる。入る。

想像以上にクリームが溶けやすい濃厚で、美味しい。

その後、ドーナッツ屋も結局入った。醤油の変わり種ドーナッツとノーマルなきな粉がまぶされたドーナッツをお持ち帰り。
こんな感じで、美味しいものを引き当てる鼻が効くかどうかを定期的に確認している。

●そろそろ珈琲飲みたいよね

妊娠中もわりと積極的に?カフェインをとっていて、1日のカフェイン摂取上限ギリギリを攻める生活をしている。コーヒーのない生活は考えられない。(今のところ成長に影響はなさそうで平均値を爆走している)
本日のコーヒーは中煎りだと言っていた気がするけれどかなり色が薄い。浅煎りが個人的には好みだけどそっちよりな味わい。特にアイスコーヒーを美味しく入れてくれるお店は信頼できる。雑誌ペラペラ見ながらのんびりしていたら黄色い電車が何本か通り過ぎる。

店員さんの距離感が心地が良い線路沿いのお店hibi coffee

●ロープウェイで山の上にそびえ立つ宿に向かう

以前なら、登りは自力だろ!自力だからこそ価値がなんて考えていただろうけど今回は省エネ省エネ。宿はロープウェイからやや下ったところにあるので素直に利用。
馬鹿なのか、ロープウェイは無条件にテンション上がる。すれ違うロープウェイの人が手を降っていたから思わずふり返す。箱根でロープウェイ乗った時も、ディズニーシーで船に乗った時もそうだったけどなんなんだろ、このテンション。普段から他人に対してこれくらい陽気にオープンに暮らせたら人生もう少し楽しそうだな。

●どうやら尾道は映画と文学の街らしい。

尾道の街中には銅像とが、山の上には石碑がいっぱいある。教養があればまた違った楽しみ方があったのかも、といいつつとくに興味はない。お寺に手を合わせるべきか迷い(複数の神様にやたらめったらお祈りして良いものかと)宿が目と鼻の先なのでお参りは保留にする。(翌朝ちゃんとお参りした)

その場でしばし休憩。風鈴の音と虫の音、15分おきにやってくるロープウェイの音を聴く。

●旅の目的・みはらし亭

16時くらいの早めのチェックイン。やはり目の前は石畳且つ階段続きだった。バックパック大正解。建物内の急階段も何かあったらと想像するとちょっと怖い。まあ、体力と筋力あるから大丈夫なんすけどね。
なんだかんだ重いリュック持って結構動き回ってしまった。腹の人無事かね?と一旦横になって休憩する。のんびり、欲張らない、胎動を感じる旅にするんだ。ひょっとしたら、これが今しかできない楽しみ方なのでは、と気づく。旅に限った話ではないが。仰向けが一番動きを感じやすいのでごろん。うん大丈夫、元気そう。

築100年の日本家屋。人の気配を感じざるを得ない構造。
なんだか疲れたので共有スペース兼cafeにてみかんジュースで一服。自然とそこに置いてある書籍に手が伸びる。そういえば、新しい生活圏内にびっくりするほど立ち読みで立ち寄れるような本屋がなく、最寄り駅ナカで愛用していた本屋も潰れた。休日も本屋めぐるような動きを最近はしていなかったからゆっくり読書してなかった。早くも居心地が良くて動きたくなくなる。

コーヒーもアルコールも遠慮して濃厚みかんジュースをいただく

みはらし亭については別のnoteに記そう。それほど良いホテルステイだった。とにかく不思議とよく眠れた。

●そういえば、ジーンズが有名でしたね

宿で夕飯は出ないので、お風呂とご飯のために下山。
細い路地と階段とにゃんこが多い。

商店街を歩いていると、閉店間際のジーンズのお店を発見しぷらっとおじゃまして店員さんとおしゃべり。どうやら展示されているジーンズは様々な職業の人に1年間履いてもらって、ジーンズのどこに傷みがでるか比較したものらしい。これは興味深い。仕事のアウトプットは身体のありようで変わると常々感じているけれど、逆に仕事によって身体も変わっていくよね、そりゃ。

閉店間際にも関わらず丁寧に解説してくれたおねえさん

●妊婦はこんなに普通は自転車に乗らない

day2。商店街は空いてない店多いっぽいから島行ってサイクリングでもしますか。(いかにも無計画)
もう、ここは電動アシストチャリ一択です。本当はクロスバイクとか乗ってみたいけど今ではない。

港のレンタルが一番リーズナブルな雰囲気だったのでそちらで借りる。最寄の公共の駐輪所にいるおじさんとほぼ同じ雰囲気のおじさんが対応してくれた。
「電動が4時間しかもたないかも〜、もつとは思うけど」
というまさかの不安発言。頼むよ。それと同時に生口島まで行ってフェリーで帰ってくる人が多いとも教えてくれた。そこまでアクティブに動く予定はない。

10分に1度やってくる連絡船。地元の方も普通に移動手段として使っている様子

連絡船に5分くらい乗って向島に到着。
向島ぷらぷらでよかったんだけど、立ち寄れそうなスポットが軒並み定休日なようなので、のんびりサイクリング楽しむつもりで因島を目指す。

因島大橋の下ではて、橋はどう渡ったらいいんか?と歩行者用の階段の前で途方に暮れていたら、地元の方なのか詳しい通りかかったご婦人が声をかけてくれて細かく道を教えてくれた。ありがたい。

サイクリングはサイクリングであるだけで楽しい。紫外線を燦々と浴びながら「気持ちいいね〜」と独り言を言っとく。
橋を渡り切ったその付近でのんびりできそうなお店は定休日だったり営業時間外だったり。ひとまず疲れたのでソフトクリーム食べながら浜辺でまたもや1人作戦会議。

クラゲいた。近くで海水浴してる子供達大丈夫か

10K先にお好み焼き屋さんいっぱいあるけどちょっと行き過ぎな気がする。5キロ先に高評価のお蕎麦屋さんを見つけたのでそこに狙いを定める。わざわざ瀬戸内海で蕎麦食べることはなかろうに。
こちらもわかりづらい路地を登っていくと到着。各地で美味しいお蕎麦をいただいているけれど、ここの蕎麦レベル高い!!
蕎麦屋の店主にゴリ押しされて危うく生口島までいくところだった。あまりにもしつこいので思わず「お腹に赤ちゃんがいます」と言ってしまってから妊婦はこんなに普通は自転車に乗らないと思わず自分にツッコミ入れた。実際、生口島のフェリー乗り場まであと半分くらいのところまで来ていたのでぶっちゃけどっちも自転車を漕ぐ距離は変わらなそうだったんだけど、まだ見ぬ道を行くエネルギーとフェリーの時間を考えるとちょっと頑張りすぎな気がして大人しく来た道を帰ることにした。ワクワクやまだ見ぬ体験は体力を使う。ここまででまずまず満足していたし、向島のコーヒーロースターを目指す。

ここではカフェオレをいただく。買って帰った豆が素晴らしく膨らんだ。

●ないのなら作ればいい

ちょっと早めに尾道まで帰ってきたのでまたもやまち巡りを。朝に森岡書店の本を流し読みしていて、尾道にある古本屋にも行ってみたい気がして調べてあった。
そのまえに今朝路地を歩いていて気になっていた古着屋にも立ち寄る。柄シャツやサロペットを物色してると、常連さんと店主の会話がそれとなく耳に入ってくる。服飾の仕事に就こうかと検討しているがコロナで思うようにインターンに行けていないこと。知人の古着屋さんが沢山の商品を目にしているのに、欲しいアイテムがないからいっそ作ろうと考えていて、手伝って欲しいと言われてること。アパレルと環境問題について。
仕事柄最近は新しい服ばかり着ているが、本当は着古した服が着心地が良いし、そういった味があるアイテムが似合う人でありたいとおもってたこと忘れてたな。

●Googleマップにない路地を進んだら現れる本屋

気になる古本屋のひとつは、建物がひしめき合う位置に存在するようだけどマップ上に道がない。家と家の間を縫っていけば着くのかしら。どの方向からせめるのが正解か全くわからん。昨晩から気になっていたあなごの寝床というゲストハウスの縦長の路地に入ってみたくて宿泊者でもないのにバックパック背負ったまま侵入する。

方向的にはこっちであってるし、見物ついでに宿の人に道をきいてしまおうという魂胆だったが進み続けるとその奥がお目当ての本屋だった。

らっきー!こりゃわからんよ?お買い物をする予定はなかったのに眺めているうちに手のひらサイズの絵本を2冊ほど購入していた。これは腹の人の分。
お会計のとき少しおしゃべり。ここにたどり着くにはあの路地を通るルートしかないとのこと。Googleにこの前申請したのに道をまた消されてるなあとぼやいていた。

●出汁のたこ焼きがうまい

粉ものを完全に食べそびれてるということで閉店前のたこ焼き屋駆け込む。ネギたこ焼きを選ぼうとした瞬間、出汁という珍しいメニューが目に入ってそちらをチョイス。どうやら、明石焼きのように卵感が強いものではなくそのままたこ焼きに出汁ぶっかけてるものらしい。店内で、地元の高校生の女の子の集団が雑談している会話をラジオのように聴く。わいわいきゃぴきゃぴしてるけど素朴な雰囲気。彼女たちの注文したたこ焼きが届いたとき、会話を中断してありがとうございます!ってさわやかに店主にご挨拶してたのがとても印象的で好感が持てた。(ひとりの子が口にしたけれど全員に会話を中断してもよい空気感があった)土地柄なのかな。ありがとうございますが自然と言える子になって欲しいなぁ。
たこ焼きも出汁も好みのテイストで秒殺だった。ご馳走様です。

●今晩は屋根裏で眠る

2日目の宿もゲストハウス。ドミトリーを取った気満々だったけどツインを予約していたらしい。屋根裏のお部屋にお布団がふたつ置いてあって、相部屋ですか?とトンチンカンな質問をしてしまい不思議な顔をされた。昨日が相部屋だったもので、すみません。

こちらの宿もワクワクする作りになっていて階段が急!バックパックつくづく正解。


●旅先では銭湯を探す

尾道には何件か昔ながらの銭湯があるようだ。一番近いところは定休日だったのでその奥へ向かう。目の前がイオンでなかなか車や人の出入りが多いのに感染対策なのかドア結構開いてる。これぞ銭湯といった感じで番頭のおばちゃんが座っているゾーンも結構空いてて男湯の脱衣所からみえるタイプの構造だった。よって、奥でも手前でも誰かの目に触れそうな解放感。まぁいいか。なんだか珍しくかなり小さい赤ちゃんを連れたお母さんがいて、風呂あがりに泣き出した子にそのままマッパで授乳をはじめていてちょっとびっくりした。銭湯は好きでよく行くが授乳に遭遇したのは初めて。ドライヤーが座ってなすがままにされるタイプのやつしかなくてこちらも初体験。湯船に浸かるタイミングもお腹の人はよく動く。

●イオンでお土産を物色

旅の終わりが見えてきた夜。目の前のイオンでおみやげを。イオンはじめどこのスーパーも地域性があって面白い。海外旅行でスーパー立ち寄る感覚。さっそく入口では広島産の果物がお出迎えしてくれる。買う予定はないけどお魚コーナーをチラ見してみたり。地元のお味噌売ってるし、何よりおみやげ品の掘り出し物が安く手に入ったりバラで買えたりするのがよい。

戦利品たち。牡蠣が食べた過ぎて牡蠣のお出汁を購入。
シャーベットを常温で売ってるものまあまあ謎。

●深夜23時に開店する書店

サイクリングが効いてだるい。ごろごろしつつかなり迷ったが結局出かける。好奇心には勝てなかった。商店街は明かりが煌々と付いているが夜道人がいなさすぎて怖い、逆に。
ひとりの体じゃないんでね、なんかあって走って身を守ることとか出来ないし、1k先が遠い。
ほんとに23時開店の本屋とか存在するのか?
今夜は開いてなくて無駄足だったらどうする?
と考えながら足速に向かう。
ほんとにあった。店内は病院を改装した個性的な作り。しかし奥に進んでいくと内装ばかり気になるってこともなく自然と本の世界に没入できる空間。ソファーの座り心地が良すぎてしばし居座ることを決め込む。深夜によく遊びにいく友人のお家のような安心感。先にいた常連さんの会話も不快でない不思議な空間。
ラジオの音がわざとガサガサなのも、電車の音も。
こちらも別途note書きたいところ。0時になったのでお暇する。

思わず撮影したくなる内装だけど、ここにシャッター音は似合わない

●蒲鉾買って帰るよ

day3。特に深追いせずにもうのんびり帰宅する。京都で寄りたいスポットが2つほどあって、そちらはサクッとクイックに立ち寄るつもりでいた。
2日目の朝に食べ歩きした蒲鉾屋が目と鼻の先にあったのでお土産に決めた。うちの人は練り物が大好きだから自宅まで配送をお願いする。便利な世の中。

店の前のトースターで温めて食べる蒲鉾は絶品

●おわりに

今回の旅は、様々な音に耳を傾けていた
胎動を意識的に感じる旅。無理をさせて悪かったね、と話しかけるといつもよりなんだか元気に動き出す。体力お化けが出てくる予感がする。

帰りに宿主とおしゃべりしていて、「尾道よいですね、住みたいです」と口にしている自分がいた。でも口に出してなんだか微妙な違和感を感じていた。

口をついた言葉は、縁もゆかりもない中国地方に移住しよう!というテンションでもないけれど、雑談をつなぐでまかせでももちろんない。
なんだろう、この土地に暮らす人たちの人との距離の取り方がとにかくステキだったしテンポが魅力的だった。やはりものを作り出す人が多くいてそういった人のパワーが羨ましかったのだと思う。移住したい、というよりはそういったスタンスを真似したいというのが正直な気持ちだ。

観光ルートが敷かれているとような土地より、それぞれが独立して存在し好きに何を見ることを選んでも各々楽しめるような土地が好きだ。そこに住む人々の生活を少し垣間見れるくらいのゆるさが良い。朝のお散歩だったり、銭湯での一コマだったり、何気なく耳に入ってくる会話だったり。

きっとまた訪れると思う。


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