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Esper Initiative Tinker 75枚解説

⓪はじめに

こんにちは。vwxyza648204ことsapuriと申します。
今回はVintageのEsper Initiative Tinkerについて解説します。

私は元々Bazaar of Baghdad(主にDredge)を只管に使いつづけているジャンキープレイヤーだったのですが、縁あってP8を手に入れることができたこともあり、2023年からは様々なデッキを試してきました。

その中で今回紹介するEsper Initiative TinkerはVintage Challenge等で一定の成果が残せたデッキでした。Initiative TinkerはヴィンテージにありがちなTinker+Citadel/Time Vault+Keyの高速コンボを持ちながら、コンバットによる正攻法なゲームプランも持てるハイブリッドデッキです。ある程度理解が深まってきたこともありますので、今回はその解説記事を自身の整理を兼ねて残すこととしました。プレイ方針については定まっていない点も多いため、今回は採用されたカード75枚について紹介することが中心になります。よって後半になればなるほどふんわりした内容の記事となっております。ご了承ください。

なお、先日の25期神挑戦決定戦では2-4と大変不甲斐ない結果でした。悔しいですが、また頑張りたいところです。(言い訳といってはなんですが、翌日の8/25のVintage Challengeでは7位とSEまでは残れていますので、デッキリスト自体は悪くないと考えています。)

①デッキリスト

デッキリストは下記の通りとなります。
The One Ringを採用していないタイプのEsper Initiative Tinkerとなります。

Mainboard 60枚
1 Ancestral Recall
1 Black Lotus
1 Bolas's Citadel
1 Brainstorm
1 Demonic Tutor
4 Flooded Strand
2 Flusterstorm
2 Force of Negation
4 Force of Will
1 Gitaxian Probe
3 Hullbreacher
2 Lavinia, Azorius Renegade
4 Lorien Revealed
1 Mana Crypt
1 Manifold Key
1 Mental Misstep
1 Mox Emerald
1 Mox Jet
1 Mox Pearl
1 Mox Ruby
1 Mox Sapphire
1 Seasoned Dungeoneer
1 Sensei's Divining Top
1 Snow-Covered Island
1 Snow-Covered Plains
1 Sol Ring
2 Swords to Plowshares
1 Time Vault
1 Time Walk
1 Tinker
3 Tundra
2 Underground Sea
4 Urza's Saga
1 Vampiric Tutor
1 Vexing Bauble
4 White Plume Adventurer

Sideboard 15枚
4 Containment Priest
1 Force of Negation
2 Fragmentize
2 Mindbreak Trap
1 Pithing Needle
1 Portal to Phyrexia
1 Sphinx of the Steel Wind
2 Swords to Plowshares
1 The Tabernacle at Pendrell Vale

Vintage Challenge 1st 24/08/10 by vwxyza648204

③採用カード75枚解説

メインボードから解説していきます。
なお近い役割のカードについてはまとめて記載しています。
ご了承ください。

《Flooded Strand》
《Tundra》
《Underground Sea》
《Island》
《Plains》

土地マナベースです。
黒はVampiric Tutor, Demonic Tutor, Bolas's Citadel のためだけですが、いずれも大変強力でそれだけでタッチカラーをする意味があります。なお、Bolas's CitadelをTinkerを経由せず唱えられることもあるため、Underground Seaは2枚必要と考えています。

《Sol Ring》
《Mana Crypt》
《Mox Jet》
《Mox Emerald》
《Mox Ruby》
《Mox Saphire》
《Mox Pearl》
《Black Lotus》

アーティファクトマナベースです。
Initiativeを1ターン目に唱えるためにMana Crypt、Sol Ringまでフル投入しています。サイド後の後手の場合はVexing Baubleを意識して色の合わないMoxを1枚程度は抜いても良いかと思います。

《Urza's Saga》
デッキのベースとなるカードその①です。
マナベースとなりながら、クロックを出しつつ、Manifoid Key,各色Mox,Top, Vexing Baubleにアクセスできます。ただただ強いカードです。

《Whiteplume Adventure》
デッキのベースとなるカードその②です。
デッキの主要クロックとなります。殴った後に相手のアップキープでアンタップしてくれるのが優秀です。後手だと間に合わないマッチは数枚抜くことがありますが、全抜きするとダメージクロックがかなり落ちてしますので少なくとも2枚程度は残しています。

《Seasoned Dungeoneer》
対クリーチャーデッキではWhiteplume Adventureより優秀です。
実質的にアンブロであり、サイズアップが強いです。4マナと重いので、サイド後は抜ける傾向があります。

《Hullbreacher》
対青コンボカードです。主にJewel,Doomsday向けとなります。
強いマッチ、弱いマッチと差がありますが、これがないと勝てないマッチがあるので採用しました。最近ではPsychic Frog相手にもある程度効くカードとなっていますが、サイズアップされると殴れなくなるので過信は禁物です。

《Lavinia, Azorius Renegade》
先手でおけると大体のデッキ相手に強いですが、色的に非常に出しにくいです。後手だと弱いのでよく抜けます。
Hullbreacher同様にJewelとDoomsday相手に強いカードで、これだけで勝てるイージーウィンがあります。

《Tinker》
デッキのキーカードその②です。
強い。ですが、Vexing Baubleのせいで昔ほどではなくなりました。
真価を発揮するのはサイドボード後で主に墓荒らし・Bazaar相手のSphinx of the Steel Windと、Initiative相手のPortal to Phyrexiaが勝ち筋として有効になります。

《Gitaxian Probe》
φマナののぞき見です。
Vintageで手札を見れるのは強いですが、Tinker同様にVexing Baubleのせいで後手だと昔より弱くなりました。

《Time Walk》
強いです。Initiativeと組み合わせることで他のデッキよりも強く使えています。P9の名前を冠しながらもよく2マナキャントリップになってしまうカードですが、Oathと並んでこのカードを強く使えるデッキの一つだと思います。

《Demonic Tutor》
強いです。Black LotusからInitiativeを出すかAncestral Recallでアドを稼ぐかTime Vaultで無限ターンか、TinkerでCitadelかのいずれかに繋げることが多い印象です。

《Ancestral Recall》
1マナ3ドロー。言うまでもなく強いです。

《Brainstorm》
Ancestrall Recallと並ぶ数少ない軽量ドロソです。強い。

《Mental Misstep》
Ancestral Recallを消す役目が主でしたが、Vexing Baubleを消す役目が増えました。

《Flusterstorm》
対コンボとして使うが、こちらのカードを通しに行くときにも使えます。
Vexing Baubleが消せないこととWorkshop相手に完全不要になるのが玉に瑕です。

《Force of Will》
万能カウンター。これがないと後手は終わります。必要悪。

《Force of Negation》
万能ではないカウンター。Creatureが消せない分Willよりかなり弱いが、押しつけ環境なので使わなければならないと思います。必要悪。

《Lorien Revealed》
デッキのキーカードその③です。
15枚しか入っていない土地をカバーしています。Pitchの種になる上に、マナフラ受けにもなる。強いです。

《Vampiric Tutor》
アドバンテージは失いますが、なんでもサーチなのが良いです。ただし、サイド後は抜けることもしばしば。サーチ先はDemonic Tutor欄を参照してください。

《Swords to Plowshares》
Vintage最強除去。一方でノンクリデッキもあるVintageでは不要になることもあります。直近はPsychic Frogがいるので、メイン3枚目もありかもしれないです。

《Sensei's Diving Top》
Bolas's Citadelとのコンボはもちろんのこと、カードを探せるのが強いです。
Urza's Sagaからサーチするのもあり。

《Manifoid Key》
Time Vaultとのコンボのみならず、Initiativeを無理やり取りに行くときにも寄与します。

《Time Vault》
無限ターンで第2の勝ち筋になっています。Bazaar相手のメインは概ねこれでしか勝てないので、貴重なカードです。

《Vexing Bauble》
現Vintageの害悪カード。自分が出して強いこともありますが、相手に出されてヤキモキすることの方が多いしれません。後手だと弱いので1枚でよいと判断しました。

《Bolas’s Citadel》
Tinkerアクセス先その①です。
2022年頃はTinkerと合わせて一世を風靡して、ほぼ1強状態でした。
直近は前述のVexing Baubleでかなり弱くなりましたが、うっかり通ってしまったときの邪悪さは健在です。

ここからサイドボードです。
メインにも入っているカードについては紹介を割愛します。

《Portal to Phyrexia》
Tinkerアクセス先その②です。主にVine系とInitiative相手に出します。
どちらもファクト破壊があるので過信は厳禁ですが、リセットは優秀です。

《Sphinx of the Steel Wind》
Tinkerアクセス先その③です。主にDredgeとBUG相手に出します。
こいつが除去できない相手に出すと大体勝ちです。たまに素だしできることもあるので忘れないこと。

《Fragmentize》
Urza's SagaとOath of Druids対策が主。Jewel相手だと色々壊せます。

《Mindbreak Trap》
対Doomsday、Jewel、Initiativeのカードです。速度負けするので、入れざるを得ない感じです。割とこのデッキはマナが伸びるので、4マナで打てることを忘れないこと。

《Containment Priest》
対Bazaar、Oath
出すとInitaitveの最終章でクリーチャーが出なくなるので注意しましょう。

《Pithing Needle》
Urza's Saga、Oko、Wasteland、Bazaar、止められるところは多い。
最近はPsychic Frogを止めがちな気がします。

《The Tabanacle at the Pendrell Valle》
対Bazaar
Tutorがあるので実質デッキに3枚となるため心強いです。

③プレイ方針

筆者も使い始めて歴が長くないので、これまでに感じたことを箇条書きで記載するに留めます。

1)1T目先手は以下のアクションのいずれかをしたい。
Initiativeキャスト or Laviniaキャスト or Hullbreacherを構えてエンドSaga+Mox でカウンターを構えてパス
→1ターン目にある程度強く動きたいです。土地を置いて3ターン目まで何もしないようなハンドの場合はマリガンを検討しましょう。

 2)1T目後手はカウンターを1セットほしい。
このデッキに限りませんが、ヴィンテージは受け札0の状態は極めて危険なので、カウンターがほしいところです。特に相手がゲーム開始時にLurrusを見せてきていない場合は危険度があがります。

3)相手のデッキを早期に見極め、プレイを合わせる
このデッキはメタ上の様々な方向を見たデッキとなっているので、ある程度マリガンで合わせていく必要があると考えています。

DRS:Initiative
Jewel:Lavinia or Hullbreacher
Dredge:Vault Key

など、相手に合わせてゲームプラン決定してぶつけていくのが重要です。

4)厳し目にマリガンする
3)で記載したとおりですが、相手にミスマッチなバンドでスタートすると何もせずに負けてしまいます。特に後手で相手が激しくプレイしてアドバンテージを稼がれてから捲るのは厳しいデッキなので、しっかりマリガンしていきたいです。

5)メインTinkerを当てにしすぎない
このデッキのBolas's Citadelは3マナ以上のクリーチャーが8枚デッキに入っているという構造上ライフペイがかなり激しいです。また土地が15枚とそれなりに入っていることもあるので、よくCitadelキャストが止まります。また環境にはVexing Baubleが存在することもあり、脳死状態でCitadelを出せばゲームに勝てる時代は終わったと考えましょう。

④採用を悩んでいるカード

筆者がプレイしている中で採用を悩んでいるカードを列挙してします。
いずれも強力なカードですが、枠の問題があり採用を悩んでいます。

《Consign to Memory》
誘発と無色カードを同時に睨めるMH3の優秀なカウンターです。
環境に蔓延するJewelに対して強く出れる点が良いと思います。誘発を消せるという能力も広い範囲を見れるので、完全に不要になってしまう状況は少ないと思います。

《March of the Otherworldly Light》
Urza's SagaとOath of Druids、Psychic Frogを同時に睨めるカードです。
Mono White InitiativeのChrome Moxを追放してマナを縛れるというおしゃれな能力もあります。Fragmentizeとどちらが良いか悩んでいますが、1ターン目に返しでVexing Baubleを破壊できないこともあり、現状はFragmentizeを優先しています。

《Cathar Commando》
2マナ Flash 3/1という高スタッツでUrza's SagaとOath of Druidsが睨める点が好印象です。ただし概ねJewelには間に合わないというところと、Orchish Bowmasterには弱いという死角があります。

《Narset, Parter of Veils》
1枚をHullbreacherと差し替え検討中です。
殴りに行けない点とFlashで合わせられない点、Force of Negationで消されてしまう点がマイナスですが、アドを稼ぎやすい点、除去されにくい点はこちらが上回ります。青青が微妙に出しづらく、今のところHullbreacherを優先しています。

《Grafdigger's Cage》
このデッキが苦手とするOathとDredgeを同時に睨めます。一方でFrogvineやPitchvineのようなVine系のデッキには概ね間に合いません。
環境によっては全然ありのカードですが、現状では枠がないため断念。


⑤終わりに

今回は初めてDredge以外のデッキについてのnoteを書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?

UW Initiative Tinkerは派生したリストがいくつかありますが、現状ではこれだ!という雛形はまだ完成してないように思います。何かご意見がありましたらこちらのコメントやXなどで情報交換させていただけるとありがたいです。

今回の記事は以上になります。またどこかでお目にかかれればと思います。
ご拝読ありがとうございました。

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