向日葵になりたかったヒマワリモドキ
向日葵になりたかった。
私にはヒマワリモドキという名前がついている。
偽のヒマワリ。
私にこの名前がつかなければ私はきっと向日葵なりたいなんて思わなかっただろう。
以前はそんなふうに考えていた。
比べられることもなく、ただの黄色い花ですんだはずなのだ。
しかし私に名前をつけた人に悪意はない。
ただただ似ていると思って名前を付けてくれたのだろう。
だけど私は苦しんだ。
いつも比べられて偽物と言われる。
耐え難い屈辱だし時に心はボロボロだった。
なんでこの名前なのか悔やまれて仕方なかった。
だけどある時私を私として愛してくれる女の人がいた。
可愛いね!綺麗だね!っていつも褒めてくれる。
あなたは向日葵に似ているかもしれないけれど
《あなたはあなただから可愛いのよ♪》って
《向日葵より小さくてその黄色が私を元気にしてくれる♪》って褒めてくれた。
私は嬉しかった…
そんなふうに私を私としてみてくれる人がいたのだ。
私はヒマワリモドキでいい!
いや違う!私はヒマワリモドキがいい♪
だってこんなにも私を褒めてくれる人がいたのだから。
あなたのために今日も黄色い花を咲かせます!
〝だからいつも可愛らしいその笑顔を私に見せてね♪〟
優しいあなたへありがとうを伝えます。
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