犯罪者になりそうになった朝
サキコは眠かった。
無意識というのは本当に怖いと思った。
人生取り返しのつかないことになる…
毎朝電車に乗る前にサキコはだいたいコンビニによって飲み物を買う。これはほぼ習慣化している。
いつもとほぼ変わらない朝の風景。
店員さんも親しいわけではないが、いつもの店員さん。
そんな中震える出来事が起こった。
ペットボトルを手に取ってレジに向かう。
左手には間口の広いバックを持っている。
ファスナーなどはついていない。
その日に限ってなぜか肩がけにしていなかった。
肩にかけていれば左手は空いている。
右手でペットボトルを持ち電子マネーでお会計をしようとして、そのままカバンの中の携帯を取ろうと手を突っ込んだ。。。
一瞬で目が覚める!!!
サキコはびっくりしすぎてすぐ携帯を取り出してレジに走る。
怖かった。
何してんの!?違う!違う!って
狭い店内を実際に走ってはいないのだろうが(よく覚えていない)、早くレジに行かなくちゃ!と小走りだったのは間違いない。
怖くて周りが見れずお会計に集中する。
あの状態でもう少し遅ければ『違うんです!』と言ったところでその言葉たちは正しく通じない。
決定的証拠は防犯カメラも逃さない。
冷や汗が出る。
危うく平穏な朝から万引き犯になるところだった。
いつもの通常運転なのだが、サキコの通常は時として命取りな時がある(笑。
※笑い事ではない💧