幻の2020年大会代わりとなった映画『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜』 Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga
もしかしたら マルメ2024年大会を現地まで観に行く大きな動機になったかもしれない映画がコレ。実は私 サタデーナイトライブ Saturday Night Live が昔から大好きなんス。んでハリウッド進出したSNL出身のコメディアンが主演するコメディー映画(いわゆる ”おバカ映画" )も超好きで、DVDや 衛星波、配信スルーされがちなその手の話題作は いつも見逃さないようにしてます。
この ”Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga”で製作・脚本・主演を務める ウィル・フェレール Will Ferrell ですが SNLにレギュラー出演してたのは1995年から2002年まで。彼がSNLを卒業してなんともう20年以上も経つのか~と目が遠くなってしまいますね。シェリ・オテリと組んだスパルタンズとか カウベル使った音楽ネタとか、今観ても最高に笑える名スキットがいっぱいある大好きなSNL出身コメディアンなんであります。
さて、そのウィルがこのユーロビジョン映画の製作を思い立つきっかけは、奥さんのスウェーデン出身女優・ヴィヴェカ・ポーリン Viveca Paulin から1999年のイスラエル大会に誘われて観に行ったことがきっかけだったそう。しかも その大会で優勝したのが スウェーデンとあって 隣で感涙&大騒ぎする奥さんを横目に”なんてトリッキーで面白い国際音楽コンテストなんだ!”と 以来、ESCに夢中になってしまったとか。
ちなみにその1999年大会の優勝楽曲が Charlotte Perrelli (旧姓:Nilsson) の「Take Me to Your Heaven」。これ今年のマルメ大会セミファ2の World’s Biggest Sing-Along コーナーに Charlotte が登場して同曲を披露し、地元スウェーデンの聴衆だけでなくアリーナ全体を最高に盛り上げておりました。
ユーロビジョンの魅力にハマってしまったウィルは、それ以来ずっと企画を温め続け、満を持して映画の製作を決意。まずはリサーチのため、2018年にポルトガルのリスボンで開催された大会の決勝にアイスランド代表団とともに参加し、実際のアーティストたちとも交流、登場人物やシナリオの最終構想を固めます。翌年にはイスラエルのテルアビブで開催された2019年大会の全面的な協力を得て 実際の観客を含むシーン等を撮影して映画を完成させ、2020年の大会開催に合わせて同年5月にNetflixで公開される予定でした。しかし …COVID-19 の影響で2020年大会は中止となり、奇しくもこの映画がその穴を埋めるかの如くその年の6月に配信公開されることになったというワケです。
公開当時は一風変わった音楽コメディーだなーぐらいの感じで、ドラマに登場するアーティストやカメオ出演してる人たちの顔を誰一人として分かりませんでしたが、マルメ2024年大会を観たことをきっかけに ESCや歴代アーティスト(特に2000年代の)への興味が募り、最近、何度もこの映画を見直しながらいろんなことを”再発見”してまた楽しんでます。60年以上の歴史を持つこの音楽イベントの 奇想天外な魅力やスケール感、コンテストの基本ルールなどを知るにはもってこいの映画だと思うので未見の方は是非ともご覧ください。超オススメなんで。
…というワケで映画の内容にはあえて 触れませんが1つだけ。劇中に登場する印象的な楽曲が『Ja ja Ding Dong』。実際に北欧あたりで歌われている民謡?愛唱歌?かと思うほど。ところがコレこの映画のためのオリジナル楽曲。映画公開後の 2021年大会では 俳優のハンネス・オリ・アグストソンが 審査ポイントの発表時に映画の衣装にてアイスランド代表として登場。司会者に”この曲を歌わせろ”と要求したり 勝手に12ポイントを与えようとしますが”それはダメ〜”と言われて しぶしぶ スイスにポイントを与えるというサプライズギャグがありました。↓↓↓
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