男性のための家庭参画セミナー~働き方をアップデートする~

「#SAPPORODIVERSITYFORUM」キックオフフォーラムの講師、藤村侯仁さんにお話を伺いました。ご自身の活動と抱いている思い、そしてセミナーへ向けたメッセージをご紹介します。

育休取得経験とパパ育休プロジェクト

 子供が生まれてすぐの1カ月と1歳になる前の4カ月間、2回に分けて計5か月間の育休を取得しました。その時は目的とか意義といったことは全く考えておらず、まとまった休みがもらえるからという動機からです。

 ところが現実は大変でした。特に最後の2カ月は妻が職場復帰しており、日中は1人で育児・家事をする必要があり、今まで意識していなかったけど妻がやっていた、「見えない家事」まで細かくやる必要がありました。「育休では家事で戦力にならなければ居場所はない」とよく言います。育休という期間で家事のスキルもアップすることで、後々それが大きく役立つことになります。

 育休からの復帰後、会社を辞めてワーク・ライフ・バランスのコンサルタントとして活動し始めました。また2018年に育休取得経験者や、育児に積極的な父親たちが集い、男性でも迷うことなく育休を取得できる社会を目指して、パパ育休プロジェクトを立ち上げました。

2018年からの変化

 私が育休を取得した時は「え?男性が育休?必要なの?取れるの?」という風潮が根強くありました。今でも会社への男性からの育休希望の言い出しづらさは、さほど変わっていませんが、働く場である企業は変わりつつあります。昨今の人手不足や採用活動への影響も出てきて、企業も今変わらなければ生き残れないと考え始め、男性社員が育休を取得したいと申し出れば前向きに対応してくれる企業が着実に増えています。政治の分野でも、男性の育休が取り上げられ始めた一昨年あたりから追い風が吹いています。

“男性の家庭参画”とは

 似た言葉として“ワーク・ライフ・バランス”があります。これは”職場でどういう働き方をするか”という仕事が中心となった取り組みですが、“男性の家庭参画”では“男性が家庭でどういう役割を果たすか”という点が重要になります。また“女性活躍”の対として“男性の家庭活躍”を位置付け、この2つを互いに欠かせない両輪として取り組む必要があります。

 今回のセミナーには、家庭参画の意識はあっても実現は難しいと考えている男性が、何かヒントを得たくて参加されると思っています。何が問題なのかを一つ一つ解きほぐし理解してもらうことで、家庭参画を実現するきっかけを作って欲しいと思っています。いくつもの障壁があったとしても、“仕事も家庭も”“家庭は自分が守る”という道を選ぶことは間違っていない、みんな同じ壁に直面している、そしてその壁は必ず乗り越えられると勇気づけ、背中を押すことができたら嬉しいです。
 さあ、一緒に始めよう!

藤村 侯仁(ふじむら きみひと)さん
パパ育休プロジェクト コーディネーター
2018年、育児休業の取得経験がある父親たちと共に「パパ育休プロジェクト」を立ち上げる。自らの育児休業取得経験を活かして、父親の仕事と育児の両立や夫婦のパートナーシップ支援、男性の育休取得推進に取り組む。札幌市在住、2児の父。
https://hokkaido-papa.net/

「#SAPPORODIVERSITYFORUM」キックオフフォーラム
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https://www.danjyo.sl-plaza.jp/event_post/sapporodiversityforum/

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