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第2回「『誰一人取り残さない』気候変動対策とは?」の開催レポート

ご挨拶

 みなさんこんにちは。
 「さっぽろ気候変動タウンミーティング」のワークショップコーディネーターとファシリテーターを務めている話し合いの場づくり屋SNUG代表の長谷川友子です。
 このnoteではタウンミーティングの各回のレポートをお送りします。

第2回目の会場には様々な種類の椅子がありました。

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」とは?

 札幌市民や札幌に縁のある市民が集まり、気候変動などの社会課題について学び、考え対話する札幌市環境局主催のワークショップです。
 全6回のプログラムを予定しており、気候変動をはじめとする社会課題について様々な視点から捉えることができるよう設計しています。

 この「さっぽろ気候変動タウンミーティング」(以下タウンミーティング)では、「対話」を大事にしています。
 このワークショップは市民同士、市民とスタッフ同士が安心して自身の思いや考えを話し他者の意見を聴くことができる場づくりを目指しています。

参加者が少人数で対話している様子。

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」を開催する意義とは?

 私たちタウンミーティング運営スタッフにとってもこのワークショップは参加者全員で公正な対話の場をつくるという大きなチャレンジの場でもあります。
 私たちは日常から地域の社会課題について対話することに慣れていません。
 そこで、地域の中で市民が対話できる場としてタウンミーティングを企画しました。

 しかし、市民対話の場で自由な対話の時間を設けるだけでは同じ市民の中でも集団の中のパワーの格差により発言しやすい人とそうでない人に分かれてしまいます。
 そこでタウンミーティングでは、参加者全員が納得して参加できる対話のあり方を参加者全員で探究することで、持続可能で公正な地域づくりのための新しい市民対話の文化をつくることをここ札幌から目指しています。

さくちゃんのグラフィック。

 第1回の開催レポートでもお伝えしたように、このタウンミーティング ではグラフィックレコーディングを取り入れることで対話の促進、記録を行なっています。
 今回のグラフィッカーは第1回から引き続き、あいであふぁくとりーの「さくちゃん」こと櫻井さん。

第2回「『誰一人取り残さない』気候変動対策とは?


第2回の概要はこちら

開催日時:2024年1月21日(日)14:00-17:00
会場:エンレイソウ(北区北11条西8丁目(北海道大学内)) 
講師:遠藤理紗さん(「環境・持続社会」研究センター事務局次長・気候変動プログラムリーダー)
参加者数:21名

第2回目は実際にどんなことをしたの?

 今回のテーマは衡平性。
 「誰一人取り残さない」という言葉はSDGsの理念としても有名ですが、その達成のためには平等な分配や配慮だけでなく、一人ひとりの置かれている状況や立場、ニーズを考慮した分配や配慮が必要です。
 そこで第2回目では参加者が気候変動とジェンダー、気候変動と衡平性(Equity)の関係性を学ぶことで、地域での対話のあり方や気候変動対策のあり方についてともに考え対話しました。

・集まった私たちを知る時間
 
今回のテーマ「衡平性」という言葉を初めて聞いたという参加者も少なくありませんでした。
 そこで、最初はこちらの問いについて考えることで、今自身や周囲でどんなことが起きているのかを可視化する時間を過ごしました。

「家庭、学校、会社、地域など人が集まっている場面を想像してください。
あなたが不公平だな、おかしいなと思うことはありますか。」

 一人ひとりが問いについて考えたあとで、参加者全員の考えをみんなで眺めました。

スタッフが一人ひとりの問いへの答えを集め、ランダムに机に配置しました。
参加者に近くの用紙に書かれていることを読み上げげもらいました。

 参加者の声はこちらです。

・講師による学びの時間
 
集まった私たちの不公平を考えたあとは少し休憩を取り、講師による講義の時間です。

 今回の講師は「環境・持続社会」研究センター(JACSES)気候変動プログラムリーダー/事務局次長の遠藤理紗さん。
 遠藤さんの講義のタイトルは、「気候変動とジェンダーに関する動向〜気候変動と衡平性を考える〜」。
 SDGsのおさらいからスタートし、「衡平性(Equity)」と気候変動のつながりを考えました。

遠藤さんは国際的な動向を歴史的な流れとともにご講演くださいました。

・学びを受け止め昇華する対話の時間

 前回はグループごとに分かれて対話を行いましたが、今回第2回目は遠藤さんを含めた参加者、運営(札幌市役所メンバーも)全員での対話を行いました。

 今回はテーマが衡平性やジェンダーという「気候変動」という言葉よりもさらに話し慣れていないことについても対話します。ファシリテーターがいる中で、問いとともに参加者全員で対話の時間を過ごしました。

 まずは遠藤さんのご講演の感想や疑問点について参加者同士で深め合います。

だんだん窓の外も暗くなってきています。

 その後、衡平性と気候変動のつながりを学んだ上で「どんな地域、まちにしていきたいのか」「そのためにタウンミーティングはどんな場にしたいか」を対話しました。

 今回は参加者全員での対話がメインだったので、一人ひとりの「聴く」時間が多かったのではと思います。学びを終えるために参加者に記入してもらう付箋には、参加者からのこんな声がありました。


第3回目のさっぽろ気候変動タウンミーティングのお知らせ

テーマ「気候変動おしゃべりカフェ」
開催日時:2024年1月25日(木)18:00-20:00
会場:bokashi(中央区南2条西1丁目7番地1 二番館ビル 2F)
講師はおらず、市民のみで対話します。

 「おしゃべりカフェ」という名のとおり開放的な時間にするため、OST(オープンスペーステクノロジー)という対話の手法を取り入れてみます。
参加者同士の対話はどんな方向に向かうでしょうか。ぜひ一緒にチャレンジを重ねましょう!

 全6回のプログラムですが、途中からまたは特定の回だけのご参加も大歓迎です!
 お申し込みはこちらから!

 さて、第2回目のレポートはいかがでしたか?
 タウンミーティング参加者ライターによる記事も近々アップ予定ですので、ぜひお楽しみにお待ちくださいね。

 それでは、次回のタウンミーティングでお待ちしております!


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