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第1回「気候変動を考え対話するための『公正』の視点とは?札幌でDEIJを考えよう」のコーディネーターレポート

はじめに

皆さんこんにちは。札幌市環境局主催の「さっぽろ気候変動タウンミーティング(以下「タウンミーティング」と言います)」のワークショップコーディネーター、ファシリテーターをしている対話の場づくり屋 SNUG代表の長谷川友子です。

このnoteではタウンミーティングの各回のレポートをお送りします。これからどうぞよろしくお願いいたします!

「タウンミーティング」とは?

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」とは、札幌市環境局主催の全8回のワークショップ。
市民が気候変動をはじめとする社会課題について対話する文化をつくることを目指して、気候変動を様々な角度から学び、考え、行動していくため市民対話の場です。

しかし、市民といっても多様です。そこでこのタウンミーティングでは異なる立場、属性の人々が安心して話し合うことができるよう「公正な対話の場づくり」を大切にしています。

今年度から始まった新たな試み「ユースファシリテーター」とは?

第1回のユースファシリテーターのみなさん!

今年度から、グループファシリテーターをユース世代が担うという新たな試みがスタート!
2024年9月から10月にかけて計3回のユースファシリテーター養成講座に参加したユースがタウンミーティングの対話の場づくりに取り組んでいます。

ユースファシリテーターはグループ対話でのファシリテーションや参加者のみなさんが付箋に書いていただいた意見の共有など、プログラムの進行で重要な役割を担っているだけでなく、開場してからの参加者への案内や飲み物の提供など、場づくりの多くを担っています。

第1回タウンミーティングレポート

第1回は気候変動について対話し始める私たちが「公正とはなんだろう?」と考えるためのプログラムを実施しました。
ここからはコーディネーターの視点から第1回目の様子をレポートします!

テーマ「気候変動を考え対話するための『公正』の視点とは?札幌でDEIJを考えよう」
開催日時:2024年11月10日(日)14:00-17:00
会場:さっぽろテレビ塔 2階しらかば・あかしあ
講師:長島美紀さん(公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン アドボカシーグループリーダー)
参加者数:18名

第1回のタウンミーティングの様子は?

このタウンミーティングの本編は3部構成のプログラムです。
本編に入る前に、ファシリテーターから参加者へタウンミーティングの目指す姿や目的などを参加者に共有してからワークショップがスタートです。

主催の札幌市環境局の「あおききさん」こと青木さん。

第1部:集まった私たちを知る時間

まずは、集った私たちが気候変動に対してどのような思い、考えがあるのかを共有しました。
参加者一人ひとりが気候変動についてどのような感情を抱いているのか、気候変動について対話することへの期待や不安などを付箋に書いてもらいました。

付箋に自分の意見を書く参加者たち。

付箋を集計し、「私たちの現在地」として可視化し共有することで参加者の中にある共通する思い、異なる意見を学びました。

ユースファシリテーターが読み上げ、共有しました。
ユースファシリテーターが読み上げて共有します!
気候変動を対話していくことへの期待と不安を共有しました。
気候変動を対話していく上での期待
気候変動を対話していく上での不安
気候変動を対話していく上での不安

第2部:講師による学びの時間

参加者一人ひとりが集まった「私たち」を知り始めた状況で、講師からの学びの時間を過ごしました。今回の講師は公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン アドボカシーグループリーダーの長島美紀さん。

DEIJ(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン、ジャスティス)の基礎知識を学びながら、気候変動などの社会問題を「公正」や「正義」の視点から地域規模、地球規模で起こっていることを学びました。

第3部:対話によって学びを消化する時間

休憩を挟んだあとはいよいよグループ対話の時間です。長島さんの講演を聞いた感想や自身の意見を4~5人の小グループで対話しました。
ユースファシリテーターは参加者として意見を言いつつ対話のサポートも行いました。

グループ対話で話されたことの一部をご紹介します。

長島さんの話を聞いて、あなたが感じたこと、考えたこと、疑問に思ったことは何ですか。
・(長島さんの講演は)子どもの権利条約や子どもが居やすい場づくりが書かれていて興味深かった
・知ることからの大事さを感じた。3-4人のグループはこのような公共性のある話題について議論するのが一番適切かもと思った
・先進国と途上国間での責任の大小の話し合いが重要視されていることに違和感、もやっとしている
・これまで政権のトップは責任を果たして来なかったのに、「責任」という言葉を使われる空虚に感じてしまう
・「責任」という言葉が駆け引きのための言葉になっていると思った

その後メンバーを入れ替え、このタウンミーティングをどのような場にしたいのかをグループで対話したのち、全体共有を行いました。

グループ対話で話されたことの一部をご紹介します。

「これからのタウンミーティングの対話をどんな時間にしたいと思いますか。私たちが公正な対話を実現するためにはどんなことが必要でしょうか。」
・気候変動について話せる場所って素敵だと思った
・「互いを尊重しながら」という言葉に共感した。まずは参加者同士からいい関係を築けたらいいよね
・正直に話せる場所っていいな
・気軽に会う・話す・相談できる場所にしたい。
・もっと回数を重ねて、同じ人や異なる人と会話できる時間にしたい
・公正な対話を実現するためには、相手の「意見」だけではなく、対話する人の感情も目を向けることが必要だと思った

第1回のタウンミーティングを終えた参加者の感想

第1回のタウンミーティングを終えるために、参加者の皆さんに「今の気持ち」「今日印象的だったこと」「これからやってみたいこと」を書き残していただきました。

第1回のグラフィックレコーディング

このさっぽろ気候変動タウンミーティングでは、グラフィックレコーディングで対話をリアルタイムで可視化し記録しています。

今回のグラフィックレコーディングはユースが担当。グラフィッカーはユースのあみさんこと菅原愛未 さんです。
どんなことが対話されたのか、ぜひじっくりとご覧ください!

コーディネーターからメッセージ

このタウンミーティングの主催は札幌市環境局ですが、対話の場をともにつくっていくのは参加者と関係者全員です。
これから迷ったりもやもやしたりチャレンジしたりしながら、ともにさっぽろ気候変動タウンミーティングをつくっていきましょう!

おまけ

打ち合わせ中のユースファシリテーターたち。

第2回目さっぽろ気候変動タウンミーティングのお知らせ

このタウンミーティングはどの回からでも参加いただけます。ぜひお気軽にお申し込みくださいね!

テーマ:気候変動と正しい科学の知識:地球・グローバル編
開催日時:2024年12月1日(日)14:00-17:00
会場:札幌エルプラザ2階会議室1・2(北区北8条西3丁目)
講師:小坂優さん(東京大学先端科学技術研究センター 准教授)
お申し込みはこちらから!

おわりに

さて、今回のコーディネーターレポートはいかがでしたか。今後もこのnoteではコーディネーターのレポートやタウンミーティング参加者のインタビューを掲載予定です。
感想などもぜひぜひお聞かせください。それでは第2回目のタウンミーティングでお会いしましょう!

さっぽろ気候変動タウンミーティング
コーディネーター・ファシリテーター
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

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